パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

間が空いてしまった上海日記。忘れないうちに、そろそろ締めくくりの日記を書くことにしよう。

上海3日目。

この日は、リクルートの中国現地法人にお邪魔させていただくことになっていた。

リクルートが、アジアでどのような事業を、どのようなメンバーで、どのような空気で行っているのか。ぜひこの目で確かめてみたいと思ったのだ。

リクルートの中国現地法人と書いたが、正確にはリクルートエージェントと、中国・アジア方面の人材ビジネス会社グッドジョブクリエーションズが経営統合してできた人材紹介会社、「RGF HR AGENT(上海艾杰飞人力資源有限公司)」というのが、正式な社名である(以降、RGFと記します)。

事前に訪問の約束をとりつけていたこともあり、我々のことをRGFの上海事業の責任者の方(岡部さんとおっしゃいます)は、快く迎えてくださった。

30分ほどはお茶を飲みながら中国事業に関するあれこれのお話し。その後、執務室のなかをぐるっと見学させてもらった。日本のリクルートと同じようなレイアウト、垂れ幕、棒グラフ、張り紙で、「ここってホントに上海なの?」と思わせるような雰囲気だった。

写真撮影もOKをいただいたので、以下その雰囲気をみてもらおう。

上海リクルート受付 
上海リクルート(RGF) 
上海リクルートのムライ 

総経理の舘さんという方も出てきてくださった。僕のことをご存じだったようで、「あ、そういえばサクラギがいますよ」と会議室に案内してくれた。

サクラギ?ひょっとして、あのサクラギ?

でもなぜあのサクラギが上海に?そしてなぜ総経理がサクラギのことを僕に?

と瞬時にさまざまな疑問が頭の中にかけめぐったが、半信半疑で会議室を覗いたところ、あらビックリ。

まさにサクラギだった。

サクラギというのは、丸10年前、パフでインターンシップという名の「タダ働きアルバイト」を行っていた奴なのだ。長期のインターンではなく、「キミは就職できるか」というイベントのスタッフとパネルディスカッションのパネラーとして採用した、早稲田大学に通う当時の大学4年生だった。大事なイベント当日に二日酔いで遅刻してやってくるというとんでもない奴で、「テメー、この野郎!」と蹴飛ばした記憶がある。その後、関西の某アパレル会社を経てリクルートエージェントで働いていることは知っていたが、まさか上海にいたとは。

会議を中断して、サクラギが僕のところにやってきた。

「サクラギ、なんでお前がこんなところにいるんだよ!」

「クギサキさんのほうこそ、なんでここにいるんですか?」

と、感動の再会というよりも、驚きの再会があったわけだ。

そしてもうひとりビックリの人物がいた。実名を出すとひょっとしたら問題があるかもしれないのでイニシャルにするが、やはり僕とは10年以上の付き合いのあるTTさんが、同じ会議室でサクラギといっしょに会議をやっていたのである。

「え! 釘さん? なんでここにおるん?」

「Tさんこそ!」

お互いがお互いにビックリだったのである。

TTさんとは2か月前に会ったばかりなのであるが、上海のことは何も言ってなかった。聞くところによると、RGFがこれから行おうとしている新規ビジネスのアドバイザーとして数週間、上海にいるのだという。そしてサクラギは、その新規ビジネスのリーダーなのだという。

そうそう、もっといえば、サクラギが学生時代関わっていた10年前のパフのイベントで司会を務めていたのがTTさんだった。これもスゴイ縁だな。

 

そんなスゴイ縁を感じながらRGFを後にした僕らが向かったのは、地上101階、高さ492メートルという、アジアナンバーワンの超高層ビル、森ビルだ。

この森ビルの86階にある高級ホテルのラウンジで、上海の街を見下ろしながらしばし休憩していた。飲んだスパークリングワインが最高に美味かったな。

上海森ビルぜいたく 

上海森ビル 

そうそう、twitterで、「森ビルの86階でリッチにひと休み。高層ビルを見下ろしています。」とつぶやいたら、そのあとすぐに、歌手の広瀬香美さんから、「そんなことしてないで中国にがつんと言ってきてくださいよ」というお叱りのコメントをつぶやき返されてしまった(笑)。

 

その後、上海でいちばん大きな書店に行く。

びっくりしたのは客が床に座り込んで熱心に読書をしていること。とくに学術書のコーナーは溢れんばかりの若者たちが難しい本を読みふけっている。皆、何時間も居座って読書(勉強)しているのだ。店員はそれを注意することもない。若者にとって本屋は図書館みたいなものなんだな。

上海の座り読み 

そしてしばし、上海の街を散策。

街にあふれる上海市民の活気とは裏腹に、貧しい市民の姿も見た。いまにも崩れ落ちそうな長屋に住む老人たちの姿が印象的だった。

商店街では豫園(よえん)が楽しかった。東京でいうと浅草のような雰囲気のところだ。観光客で溢れかえっていた。

ここで僕らは小龍包で有名な南翔饅頭店に並ぶことにした。

上海南翔饅頭店 

すごい行列だった。50メートルは続いていただろう。でも行列には、おごうさんとダイサクが並んでくれたので、僕はその間、色んなところをウロチョロすることが出来たのだが^^。

小龍包を調理しているところを覗いたのだが活気があったなあ。若い人たちが数十人、一生懸命働いている。見ていて飽きなかった。

上海小ろんぽう 

 

さあ、そして夜だ。

せっかくなので足裏マッサージをしてから夜の街に繰り出そうということになった。足裏だけではもったいないので全身マッサージに急きょ切り替え。いやー、実に気持ち良かった。

マッサージ後、向かったのは上海蟹で有名な店。美味しくて安くて日本語の分かる従業員もいて、ということで、日本人には大人気の店らしい。

RGFのサクラギも呼ぶことにした。僕のおごりだということで、遠慮のないサクラギはもちろん参戦。しばし皆で舌鼓を打った。

上海ガニ 

いい気分になった僕らは当然もう一軒。

やはりお姉さま方がいらっしゃるお店に行かないわけにはいかない。現地で働いているサクラギの意見も聞きながら、お店を選んだ。

行ったお店が、30年くらい昔の新宿の大衆クラブを彷彿とさせるような店だった。店の中央にカラオケのステージがある。

お姉さま方はカタコトの日本語も通じ(日本のサラリーマンがターゲットの店なのだ)、なかなか楽しいひとときだった。いちばんハシャイでいたのがサクラギだったのが、どうも腑に落ちないが(苦笑)。

上海櫻木 
上海の櫻木とダイサクのカラオケ 

僕はといえば、「シャチョさん、シャチョさん、もう一杯、もう一杯、ボトルもう一本、もう一本」とか言われながら、意識不明に陥ってしまったのだった(汗)。

最後に皆で、「サライ」を大合唱したらしいのだが、僕の記憶にはまったくない。ダイサクは、お姉さんたちとサクラギに連れられて、もう一軒行ったらしい。そして、お姉さん同士のたいへんなバトルがあったらしい。中国人の女性同士の喧嘩というのは、相当に迫力があったらしい。見たかった気がする。

オゴウさんは意識不明の僕をホテルの部屋までちゃんと送り届けてくれた。もしオゴウさんがいなければ僕は、どうなっていたことやら(汗)。

 

そして翌朝。いよいよ上海から福岡に戻るときがやってきた。

しかし、僕もダイサクも、ひどい二日酔い。

かろうじてしっかりしていたオゴウさんに叩き起こされたのが、送迎バスの出発時間の30分前。

僕らは慌てて身支度を整えて、バスに飛び乗った。迎えに来ていた添乗員(たぶん上海の学生)は、酒臭い僕らを見て(しかも約束の集合時間を10分ほど遅刻してしまったので)、ずいぶんイライラしていたようだ(反省)。

 

なにはともあれ、勉強になった上海3泊4日の旅だった。

上海で必要なことは「勇気」。

道路でも、横断歩道でも、万博会場でも、ビジネスでも、飲み屋でも、つくづく「勇気」が必要だということが分かった。

尖閣諸島問題で日中関係が微妙な時期(船長が釈放されたのが僕らが上海万博に出かけた日)だったのだが、広瀬香美さんにtwitterで怒られたくらいで、ほかには何の影響もなかった。

それにしても、いろんな意味で活気のある街だ。そして大きな将来性と可能性を秘めた街だ。日本からも極めて近い。国内の移動と時間的にはほとんど同じである。知り合いもできた。サクラギもいる。今後も「勇気」をもらいたいときには、上海を訪問することにしよう。

そして最後に、上海珍道中の仲間である、オゴウさんとダイサク、ホントにお疲れさまでした。反省会は、中国からの観光客で連日あふれている築地でやることにしよう!