パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

時期のルールはいらないけど。

2018年10月10日 (水曜日)

昨日、経団連が正式に、新卒採用に関する時期ルール(6月1日以降に選考開始とか内定を出すのは10月1日以降とか)の順守を求める「指針」を廃止することを決めた。

よろしいんじゃないでしょうか、というのが僕の考えである。

でも、代わりに政府が主導して、新たなルールや枠組みをつくると言いだしたので、それはかなり心配だ。

僕がルールをつくるなら、以下の2つだけ。

①選考時期や選考プロセスを公開せよ

②ウソをつくな

そしてもうひとつ加えるならば(これは努力義務でいいんだけど)

③前年(年という単位じゃなくなるかもしれないけど)の選考基準(SPI等の足切り点とかも含めて)と内定者全員の大学と人数を明らかにせよ

かな。

「就職協定」とか「倫理憲章」とか「指針」とか、いままで呼び名はいろいろあったけど、いずれも時期を定めるだけのものだった。

でも、そのルールに拘束力はないので、多くの企業は形式的に守っているかのように見せかけて水面下では独自の採用活動をやっていた。

何が問題かというと「守っているかのように見せかけ」ていたことだ。なぜ見せかけなきゃいけないかというと、ルールがあったからだ。採用担当者だってウソはつきたくないはずだ。選考するための面接なのに「これは面談です」なんて言いたくないはずだ。

なので、時期を一律に縛るような(そして実際には縛ることができない)ルールは定めない。その代わり、会社が「いつ選考するのかという情報公開」のルールは定める。そして公開した情報にウソがあった場合は厳しく罰する。

これでいいのではないだろうか。

公開したくない会社もあるだろうが、そういう会社は「非公開」とすればいい。ウソをつくよりよっぽどマシだ。

そして学生は、その公開された情報をもとに、自分自身の就職活動のスケジュールを組み立てればいい。

昨日、NewsPicksで、とある学生が以下の投稿を行っていた。全文を引用してみよう。

===

当事者の大学生です。

今回の決定に関して「就活が前倒しになると学業に支障が出る」という反対意見が予想されますね。
もっともらしく見えますが、じゃあ大学4年生のうちに就職活動が始まるのは良いのでしょうか。4年生の間も修業期間なのに、そのほとんどを学業ではなく就職活動に捧げなければならない現状は、どう考えても「既存のスケジュールでも学業に支障は出ている」でしょう。
「学業への支障」を理由に就職活動の前倒しに反対しながら、既存の「4年生のうちは就職活動で学業に専念できない」現状の維持を望むのは「矛盾」と言うほかありません。

考えてみれば「4年生のX月以降に就職活動がある(ことになっている)」から、学生も企業も「短期集中」を強いられているわけですよね。その結果として、4年生になると選考や面接が目白押しで学業に専念できなくなってしまう。
むしろ、1年生から就職活動が始まるなら「スケジュールに余裕ができる」ことになります。1年生の時から長期休暇を利用してインターンシップや選考に参加できるだけでなく、1-3年生のときに授業を詰め込まなくても良くなるので、「授業後の時短インターンシップ」が始まるかもしれませんね。

何より、1年生のときから就職活動が始まるなら、学生は早くからキャリアや職業を意識することを強いられます。
すると学生は大学の授業内容が職業・キャリアや社会・企業とどのように関係してくるのか考える必要に迫られるので、目的意識を持って学問に取り組まなければならなくなります。
現在の大学が「レジャーランド」や「動物園」と化してしまっていることを踏まえれば、これくらい必要でしょう。
(私も学習院大学で「あいつ、超マジメなやつじゃん」と指を差して笑われたことすらありました。。。)
(友人は「授業を前列で受けている」ことを理由に陰口を叩かれ、最終的にはうつ病を発症しました。。。。。)
(学生が授業中に当然のように寝ていたり、私語で授業を妨害したりする光景も日常茶飯事でした。もはや学習院動物園。)

「4年生のときも学業に専念できるから学費を無駄にしなくて済む」「学生が目的意識を持って勉強に取り組むようになる(ので、社会全体での学術レベル向上が長期的に見込まれる)」などなど、様々なメリットがあるでしょう。今回の決定を「英断」と言わずして何というのか。

===(引用以上)===

「あっぱれ!」を三つくらいあげましょう。

ホントは昨夜の出来事で書き残しておきたいことがあったんだけど、また明日。

では、朝食&まんぷく後、行ってきます!