NHKの取材を受けることになった。昨年発足し、パフが事務局を務めている「ふるさと就職応援ネットワーク」(Fネット)の会議(今度の金曜日にパフのセミナールームで開催される)にテレビカメラが入るのだ。
「地方の中小企業は、いまこんな知恵を出しながら、こんな工夫をして、精一杯頑張ってるんだぞ!雇用だってきちんと守ってるんだぞ!」という事実を、できるだけお伝えしたいと思っている。
そんなこともあり、各地のFネット幹事企業の社長たちに、地元の元気な会社(つまりこの状況でも採用意欲が旺盛な会社)の特徴などを、あらかじめヒアリングしてみた。
なあるほどね・・・と、思った(いまその特徴をここに書いちゃうとニュースにならないのでやめておきますが)。
そういえば昨日、10数年以上のお付き合いのある、とある地方の会社(製造業)の社長からメールが来ていたのを思い出した。
> 当社は昨日から仕事初めですが、猛烈にダッシュをかけます。
> 「史上最速・最強の総力戦」で挑む一年になりそうですが、
> 明るく元気に走り続けますので、また今年も飲みましょう!!(爆笑)
とても元気あふれるメールである。昨年末にもお会いしたのだが、「こういうときだからこそ、社長は頑張んなきゃ!」と、明るく、はちきれんばかりの笑顔で仰っていた。ジーンときた。
この会社は、大手電機メーカーや自動車産業との取引シェアが高く、普通に想像すると、相当にシンドイんじゃないかと思われる。
実は過去にも今回と同様、不況で苦しいと思われた時期があった。しかし、この社長(当時は専務だったかな?)の持ち前の明るさと、「最速・最強の総力戦」で、みごと苦境を克服し、V字回復を果たしていった。確かにそのときも、「こういうときこそが自分の出番だ!」と、張り切っていたっけな。
大企業の社長たちが連日、テレビカメラの前で「厳しい厳しい」と連呼しているが、所詮サラリーマン社長ばかりじゃないの? 自分の土地・家屋・財産を提供しているわけでも担保にいれているわけでもないでしょ? 会社が潰れたって、命を取られるわでもないでしょ? 自分の体を張って、すべての従業員やその家族を守っているわけでもないでしょ? それなのに何がそんなに厳しいの? あ、わかった。 (会社の業績が自分の社長時代にダウンして)自分が恥をかいたり、株主や投資家に文句を言われたりするのが怖いのね・・・と、(全財産や家族や場合によっては命を担保に差し出したも同然の)中小企業の経営者から見れば、嫌味のひとつも言いたくなる。
なーんて、盟友I社長のブログに触発されて、僕もついつい毒を吐いてしまいました(苦笑)。
でも、真面目な話、元気な中小企業が、もっともっとたくさん増えてほしい。そして、そんな元気な中小企業に、骨太の優秀な学生が入社して、その会社をさらに元気に強くしていき、サラリーマン根性しか持ち合わせない社長が経営する大きいだけの企業を、どんどん駆逐していってほしいな。・・・と、あらためて思った日であった。
#誤解があるといけないので追伸。
大きな企業でも、もちろん命や体を張って勝負している立派な経営者はたくさんいます。サラリーマン根性などとは無縁の、使命に燃えた骨太の若手社員たちもたくさんいます。「厳しい」といっている経営者も、本当に厳しいから厳しいと言っているだけなのでしょう。
逆に中小企業やベンチャー企業の社長で、自分のことや金のことしか考えていない人たちもたくさんいますし、責任感のない人たちも大勢います。むしろ、そっちのほうが最近では目立っていたかもしれません。自分も実は偉そうなことなど言えないのかもしれません。
ただ、業界や経済界をリードするような経営者たちには、その影響力(多くの国民、消費者のマインドに与える影響の大きさ)を考えて、もっとマトモな発言を、せめてマスコミや大衆の前ではしてほしいな、と思ってるわけであります。政治家の皆さんも同様ですね。
ああ、小心者だから気を遣っちゃった。