きょうは午後から本屋に入り浸っていた。
目的の本は一冊だけだったのだが、ついついいろんな本に目がいった。
なかでも多くの時間立ち止ったのが、就職対策本のコーナー。
あるあるあるある。「これでもかっ!」というくらいにマニュアル本が並んでいる。
SPI対策本、面接対策本、エントリーシート対策本、自己分析本……。本のタイトルを見ているだけで気持ち悪くなってきた。
それでも職業柄、無視することもできないので、胸のムカムカを我慢しながら何冊かの本を手にとって読んでみた。
こりゃ酷い。聞きしに勝る酷さだ。
なかでも酷いのが面接マニュアル本。“すぐに使える回答実例付き!”とか、“わかりやすさNo.1”とか、表紙に書いてある。
中を読んでみると、確かに、ヘボ面接官がよくするような、ありきたりの質問が30問ほど並んでおり、その横には、“模範的な回答”が(「こう答えろ!」なんていうアドバイスとともに)書かれていた。
まいったね、こりゃ。
こんな本を読んで、真に受けて面接に臨んでいる学生がいるかと思うと、可哀想でならない。
これも勉強だと思い、胸のムカムカが酷くなるのを覚悟して、何冊かの本を買って帰ることにした。
エントリーシートのマニュアル本のなかで、もっともムカムカする見出しを付けて売っていた本が、我究館の杉村太郎氏が著者となっている、その名も『エントリーシート』という本。
そのムカムカする見出しをちょっと下に書き写してみる。。。
激戦を勝ち抜いたOB/OGがすすめる就職本ランキング1位。1人が10社以上の内定を勝ち取る秘密は、あらゆる業界・企業に通用する「魂のエントリーシートにあった!」
あー、もうだめだ。書き写すだけで吐き気がしてきた。
さすが世の中に『自己分析病』の患者を多数生みだした著者の本だ。健康なはずの僕までもが病気になってしまいそうである。
そうはいっても、きちんとした書評をするためには、すべてを読んだうえでじゃないとフェアじゃない。
明日の休みは、これらマニュアル本を、胃薬と吐き気止めを服用しながら読んでみることにしよう。