釘さん日記

世界の美術作品を見学した日

オヤジ研修の二日目。

昨夜に続き、美観地区を散策したのち、本日のメインイベントである大原美術館へ。

大原美術館というのは、倉敷紡績や中国合同銀行(現在の中国銀行)、中国水力電気会社(現在の中国電力)などの社長を務めていた大原財閥の総帥、大原孫三郎が創設した私立美術館。

大原孫三郎は、とんでもない大富豪だったのだが、同時に、とんでもなく文化、芸術、教育に理解のある人物だったらしい。事業で得た富を、社会に還元することを自らの使命と心得ていたのだという。

我々オヤジ4人は、この美術館に吸い込まれるように入って行った。

僕はもともと美術作品に造詣が深いわけではない。世界的に著名な絵画を見せられても、誰の何という作品かなんて、たぶん言い当てられない。自信があるのは、ダ・ヴィンチの「モナ・リザの微笑」くらいなものだ(苦笑)。

しかし、そんな僕でも、大きな部屋に並ぶ名画の数々を目の当たりにして、感動で体が震えてしまった。

どう形容したらいいのだろうか。・・・うーん、だめだ。形容できない。

そのくらいナマの絵画というのは、得体のしれない凄いパワーを持っている。

特に僕が感動した(というか記憶に残っている)作品は、以下のふたつ。

出口のところで複製の小さな額が販売されていたので、思わず買ってしまったのだ。   

 

 

上の写真は買った小さな額を携帯のカメラで撮っただけなのでよく分からないと思うが、ホントに見ごたえのある感動的な絵だった。

ちなみに、左は、レオン・フレデリックの「花」。右は、エル・グレコの「受胎告知」だ。

右の「受胎告知」は、この大原美術館の代表的な作品で、西暦1590年~1603年ごろに描かれたものだという。日本にこの作品があること自体が奇跡だといわれているらしい。何しろ現物を見ると、体が震えるくらいに、荘厳な気持ちになるのだから不思議なものだ。

美術館を出た後、他のオヤジたちも口をそろえて、「またゆっくりと来てみたい」と言っていた。僕もそう思う。

 

その後オヤジたちは、倉敷を後にして、後楽園と岡山城に向かった。

後楽園は、日本三名園のひとつ(ちなみに他の二つは、兼六園<石川県金沢市>と偕楽園<茨城県水戸市>)。とてつもなく広大な日本庭園である。

 

岡山城は復元された建物ではあるが、中では興味深い展示が行われていた。熊澤蕃山や山田方谷といった、一般には有名ではないかもしれないが(僕も知らなかったが)、いまの時代があるのは、間違いなく、この人たちのおかげであると思える偉人たちの展示である。

 

こんな感じで終了した二日めのオヤジ研修。得るものがたくさんあった高密度な時間だった。

それにしても、岡山県あなどり難し。もっともっと時間をかけて勉強してみたい。

しかし、あなどり難いのは岡山県に限ったことではないのだろう。僕らが知らないだけで、きっと日本には、様々な地方に素晴らしい風景があり、すごい偉人たちがいたのだと思う。

時間が許す限り、この愛すべき我が国、日本を巡ってみたくなった。多くの先人たちは、未だ見ぬ後世の人々のために、たくさんの汗と血と涙を流してきた。子どもたち、孫たちが暮らす世の中を、幸せなものにしたいと思って、一所懸命に働いていたのだろう。

翻って、我々の世代はどうだろうか。

自分の子どもや孫、そのあとに続く後世の人々のことを考えた国づくりや人づくりをしているだろうか。自分たちのことしか考えていないことが多くはないだろうか。

そんなことを考えさせられた、一泊二日のオヤジ研修なのだった。

最後に、U部長、I常務、國さん、どうもお疲れさまでした!!

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