ずっと楽しみにしていたNHK大河ドラマ「龍馬伝」が、ついに始まった。
きっと今夜は、たくさんの人が龍馬のことをブログに書くんだろうな。
ところで、多くの龍馬ファンが抱いている龍馬像は、司馬遼太郎のかの有名な小説「竜馬がゆく」の主人公である“坂本竜馬”(“龍馬”ではない)が、そのベースになっている。僕もそのひとりだ。
しかし、今回の「龍馬伝」には原作が存在せず、脚本家の福田靖氏がオリジナルで書きおろしていくのだという。いままでの“竜馬”には囚われない、新しい“龍馬”を描いていくのだという。普通の青年だった龍馬が、どのような過程を経て、我々が知っている器量の大きな“坂本龍馬”に成長していったかを描くのだという。
このことを聞いただけでも期待が膨らむではないか。
福田靖氏は、「期待を裏切らずに、予想を裏切りたい」と言っているそうだ。さすが、売れっ子脚本家(ちなみに、「HERO」や「海猿」や「ガリレオ」も氏の脚本だ)。
この福田靖氏のプロフィール。Wikipediaで見てみると「1962年生まれ。明治学院大学中退」と書いてあったのだが、ここに書いてあることが正しいとするならば(そして福田氏の大学入学が現役だとすれば)、僕が大学2年生のときに後輩として入学してきたことになる。ますます親近感がわいてきた。
さて、肝心の第一回放送。じっくりと観た。総合とBS2で、2度観た。
うん。期待を裏切っていない。脚本もさることながら、映像が素晴らしい。いままでの大河ドラマにはなかったリアルで躍動的な映像とカメラワークだ。演出(監督)は、「ハゲタカ」や「白洲次郎」の大友啓史氏だというから納得である。それと音楽も素晴らしい。音楽は、「ALWAYS三丁目の夕日」の佐藤直紀氏だというから、これも納得である。
龍馬を演じる福山雅治。今後の龍馬の成長とともに、きっと成長していくのだろう。初回はいい意味で期待を裏切っていない。
そして、龍馬の語り部であり、岩崎弥太郎を演じる香川照之。これにはもう脱帽である。「坂の上の雲」での正岡子規の演技でも感動したが、この岩崎弥太郎役は、さらにすごい。そもそも岩崎弥太郎に龍馬を語らせるというドラマ設定を考えついた人(誰だか知らないが)、大殊勲ではないだろうか。
「龍馬伝」第一回放送での、今後の龍馬成長を想像させる名セリフを二つ選んでみた。
「 母上が教えてくれたがじゃ…。憎しみからは何も生まれん 」
と
「 どういて(どうして)目糞は目尻じゃのうて目頭から出るがじゃ? 」
だな。
いやあ、これから毎週日曜日が来るのが楽しみだ。子供のときに待ち遠しかった「巨人の星」の放送日と、「少年マガジン」の発売日と同じくらいの楽しみだ。
これで週末の日記ネタも、12月まで安泰である。