きょう(日付はもう昨日だな)から、HRプロさんの「HR総合戦略セミナー2010」という、企業のHR(人事、採用、教育)担当者向けの大きなイベントが始まった。
僕のパフ社長としての講演は、最終日の6月9日(水)である。
それから明日(もう本日か)8日(火)のパネルディスカッションのパネラーとしての出演もある。
でも、本日(もう昨日)はフリー。イチ見学者として、気楽な(というか足のギプスのため止む無く)サンダル履きで参加した。
いちばんの目当ては、高橋俊介さんの講演。
講演のテーマは、「人が育つ会社を作るためにすべきこと」。
高橋さんのことは、ワトソンワイアットの社長をやってらっしゃる頃から(著書などを通じて)存じ上げていたが、講演を直接お聞きするのは初めてだった。
講演時間がジャスト一時間と、短かったせいかもしれないが、すっごくスピード感のある講演だった。でもご本人が言うには、「普段はもっと早い」とのこと。いやー、すごい。
でも、そんなスピードがあるにもかかわらず、話の内容はとても分かりやすい。さすがプロだと感心、感動した。
僕は週末買ったばかりのiPadをメモ帳代わりに、高橋さんのスピーディーな話を(自分としては精いっぱいの)猛スピードで入力した。
ここで新たな発見。
普通のノートPCでメモを取ると、キーボードのカチャカチャがとても気になる。実際、そういう人がセミナーのとなりの席に座っていると、気が散って、とても迷惑だったりする。
でもiPadだと、キーボードは液晶の画面に浮かんでくる仮想のものなので、いくら強く叩いてもカチャカチャしないのだ。しかも、キーボードタッチのとろい僕でも、高橋さんのスピード講演を追いかけることができた。案外打ちやすいし、変換効率も良いのだ。自分も案外まだまだやれるぞ、と、自信が生まれた。
それはともかく、本日の講演内容でのいちばんの収穫。
それは高橋俊介さんの考えと、僕たちパフの「職サークル」の考え方に共通点がたくさんあったことだ。
たとえば、
・人(周囲)に関心を持つことが大事。
・下町型の組織。
・京都花街は、街をあげての舞子芸子の育成システムを構築したことで花街全体が生き返った。
というくだりなど、まさにパフが提唱している考え方と同じ。
「置屋や茶屋(企業)の枠組みを越えて、花街(社会)共通の財産である舞子や芸子(若者)を育てよう!」ということであり、花街(=日本社会)はそのことで全体が生き返るのだ。
で、その育てる活動に参加した企業は、結果として若者から信頼され、尊敬され、有能な人材が集まり、強い組織になる。
社会は、育てられた若者たちが集う、その他たくさんの会社で構成されており、会社同士の信頼感も醸成されている。消費者としての若者は、企業への信頼感や、社会全体から育てられた恩義もあり、感謝の気持ちをもって消費を行う。そして、そのことは後輩へ、子供たちへと引き継がれていくのだ。
一方で、「(自分の会社に入社するかどうか分からないような)若者を育てるのは、うちの会社のシゴトではない(フン!) 」という考えの会社には、可哀そうだが社会の枠組みから退出していただくことになる。
・・・そんなことを夢想してしまったのだった。
さて、明日(っていうか本日)は、就職・採用業界の変人・常見陽平さんと、HRプロの寺澤社長とのパネルディスカッションである。時間はなんと50分のみ。おそらく、この限られた時間内でキレイに意見をまとめるのは絶望的なのだが、最後は3人でひとつのキーワードを紡ぎだしたいと思っている。
乞うご期待!!