釘さん日記

「就職活断層」というコトバを世の中に発表した日

昨日は、HRプロさんの「HR戦略総合セミナー」でのパネルディスカッション開催の日。

HRプロの寺澤社長、就職ジャーナリストの(昨日は「変人の」って書いたな…)常見陽平さんと、就職/採用の問題について語り合うという企画だ、

下の写真は、開始前の常見さんと僕のツーショット。睨みあってるみたい。なんだかプロレスが始まる前の風景のようだ。

 
 左:常見陽平(一橋大学プロレス研究会) 右:釘崎清秀(湯布院中学校柔道部)

実はこのディスカッション、以前三人で鰹のたたきを食べながら、就職・採用問題について、ああだこうだ大議論したことがきっかけで実現した。

三人とも知り合ってからまだ一年程度なのだが、ずっと昔からの同志のようだ。

僕は常見さんと、「破壊と創造の採用会議」なるものを主宰しているが、差し詰め今回のパネルディスカッションは、その番外編のような感じだった。

打ち合わせはほとんど何もやっていないのだが、ひとつだけ決めていたことがあった。

それは、このパネルディスカッションの最後に、「就職氷河期」ではない言葉を提案するということ。

そもそも、現在の就職難の状況は、ひと昔前の「就職氷河期」とは異なっている。「就職氷河期の再来」などとマスコミや採用コンサルタントの類が安易に言っているが、それは本質を理解していないことの証左だ。現在はたしかに就職難ではあるのだが、同時に採用難でもある。学生は就職に苦労しているし、企業は採用に苦労しているし、人材業界はビジネスに苦労している。すべてがまったく噛み合っていないのだ。

我々3人は、この現象を、その原因からこう名付けることにした。

それは、

『就職活断層』

である。

活断層とは、地震や地滑りを引き起こしている根源。学生と企業のずれ、大学と企業のずれ、時代の変化とのずれ……。このまま放っておくと、そのうち大きな惨事となってしまう。

なかなか、うまい!(と自画自賛)。

特別に、この名前が決まった歴史的瞬間(3人のメールのやりとりの中身)を公開しちゃおう。

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Sent: Wednesday, May 19, 2010 10:48 PM
To: '
常見 陽平
(Yohei Tsunemi)'
Cc: 'k.terazawa'; Puff Kugisaki(Office)
Subject: RE: Re:
セミナータイトルについて

常見さん、(cc:寺澤さん)

お疲れ様です。釘崎です。

3人のパネルディスカッションのセミナーのタイトル、どうしましょうかね。

(中略)

3人で行うパネルディスカッションは、その分(?)少し尖ってもいいかもなぁと

思っています。

寺澤さんの、「就活断層」をみて、そうだ!と思ったんですが、

「活断層」って、地震や地滑りを繰り返し引き起こしている諸悪の根源ですよね。

「就職活断層」(略して就活断層)って、なんだか素敵ではないかと。。。

なので、たとえば、寺澤さんの案とミックスして、

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現在の新卒採用システムはもはや限界か?

就職/採用問題のスペシャリスト3人によるパネルディスカッション

企業と学生のミスマッチを引き起こす「就職“活断層”」の正体を暴く!

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なーんていうのは、いかがでしょう?

 

(以下、省略)

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もともとは、HRプロの寺澤社長の発案で、そこに常見さんと僕がかぶせながら完成していったのだった。このメールの段階では、パネルのタイトルだったのだが、パネルの最後に、どーんとキーワードを発表しよう、ということになったのだ。

この活断層こそ、現状をみごとに表した言葉である。

この日記をご覧のみなさん、特にマスコミの皆さんには、ぜひこの言葉を今後はご利用いただけたらと思う。

さて。ところで本日は、いよいよ僕のパフ社長としての講演の日。プレゼンする内容は「職サークル」で決まりなのだが、具体的にどんなお話をするかは、今現在、まだ決めていない。講演の開始時間まで、あと8時間。もう少し考えてみることにしよう。

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