僕が「職サークル」や「うまれよ塾」を運営するにあたって、その思想的な部分でとても影響を受けている人がいる。ご存じの方もたくさんいるだろうが、名前を伏せて、Tさんとしておこう。僕はTさんが書かれた著書を10年ほど前に読み、「まさにこれだ!」と深い感銘を受け、以来ずっと、密かなファンを続けている。
Tさんは現在、某シンクタンクの代表。そして、このTさんの秘蔵っ子でシンクタンクの副代表を務めているのがF女史。僕はFさんとは縁があり、10年ほど前に、あるラジオ番組でご一緒したことがきっかけで、以来、対談やお食事を何度かさせていただいていた。
最近、Fさんからの依頼で、このシンクタンクの非公開求人を手伝っているのだが、昨日は秘書兼アシスタント候補の求職者を1名、事務所までお連れした。
「本日は代表もいますから、代表が直接面接をするそうです。釘崎さんもぜひ会っていってくださいね」とFさん。
えー!Tさんと会えるのか!!
いやあ、嬉しい。Tさんの著書はもちろん何冊も読んでいるし、講演も(録音や録画された映像も含めて)何度も聴いているのだが、直接お話したことは一度もなかった。僕にとっては雲の上のような存在で、お会いできるなんて思ってもいなかった。
しばし、Fさんと僕とお連れした求職者の方とで楽しく雑談をしていたら、Tさんからいよいよお呼びがかかった。
Tさんの部屋に通されて、ご挨拶と名刺交換。僕は平然を装っていたが、胸はドキドキしていた。「うわー、まさにTさんだよー」っていう感じだ。
そして僕はすぐに求職者を紹介して、お役御免。面接のお邪魔をしてはいけないので、速やかに帰るつもりでいた。
ところが、「釘崎さんもぜひ同席していってくださいよ」と、Fさん。
なんと求職者といっしょに、Tさんの面接を受けることになってしまったのだ。
約30分間の面接。実際には求職者のとなりで面接の様子を黙って見ていただけなんだけど、Tさんの人材に対する考え方、仕事に対する考え方、人生に対する考え方がよく表れた面接だった。僕が「うまれよ塾」などで学生に話している「傍楽」の話が出た時などは、たまらなく嬉しくなったり(笑)。
いやあ、感動感動。久々にTさんの著書を読み返してみたくなった。
昨日は、この面接の後、ハードネゴシエーションの仕事があったりしたのだが、Tさんのおかげで、とてもリラックスして(大きな気持ちで)交渉のテーブルに着くことができた。
尊敬する人。偉大な人。お会いできたことに感謝、感激である。
Tさん、Fさん。昨日は、本当にありがとうございました!