僕の30年来の友人であり先輩であり師であるMさん。パフ創業の裏の仕掛け人として、僕のかつての物語や日記やコラムなんかにもよく登場していた人だ。
そのMさんには来年大学を卒業する娘さん(Sちゃんとしておこう)がいる。パフにも会員登録してくれており昨年の夏くらいから、職サークルが主催するイベントにも、ちょくちょく顔を出してくれていた。
Sちゃんのお父さん(つまりMさん)は、長く人材業界の仕事をしてきたこともあり、キャリアに関しては一家言をもっている。そんじょそこらのキャリアカウンセラーとは比較にならないくらいの深くて鋭い知見と経験をふまえたうえでのアドバイスや指導ができる人だ(僕もMさんのアドバイスで起業を決意したくらいだし)。
でも、相手が自分の実の娘ということになると状況はまったく異なるようだ。
親子の情が邪魔をして、なかなか自分の考えが伝えられない。いや、伝えようとはしているのだが、娘の方が素直に受け止められなかったりする。でも、実のところは娘は父親のことを信頼していて、父親のアドバイスをもっと引き出したいし、本当は素直に受け入れたいとも思っている。
そんなことがあって、昨夜はSちゃんの就職相談を僕が買って出た。MさんとSちゃん、それぞれから連休前にお願いされていたのだ。
相談の中身はここでは詳しく書かないが、「これで果たしていいのだろうか?」という、Sちゃんの悩みや疑問に対して、僕なりの考えや意見を提示するというものだった。たぶんお父さんのMさんも同じような答え方をしたろうなと思う。
実は昨日の就職相談では、僕以外にも二人の青年をアドバイザー役として呼びつけた。
かつてパフでインターンやアルバイトをしていた、ダイサクという社会人8年生と、サクラギという社会人12年生だ。
二人とも不思議な縁で、(回りまわって)いまはMさんの会社の社員であり、しかもMさんが率いる事業部門に所属しているのだ。Mさんの志向や思想を熟知していて、年齢もSちゃんの兄貴世代。僕よりも時代にマッチしたアドバイスができると思ったのだ。まあ結局は、娘とオヤジと不良兄貴たちとの単なる飲み会になってしまった気もするが(笑)。
でも、Sちゃんは帰り際、ずいぶんとスッキリした顔をしていた。
きっと僕らとの会話の中で、自分なりの腹落ちする答えを導き出せたのだろうと思う。
娘世代よ、オヤジはいつでも陰ながら応援している。悪戦苦闘しながらも、がんばるのだぞ。