昨夜は、あのロングセラーの名作『財務3表一体理解法』の著者である國貞克則さん(以下、國さん)と、じっくりとした対談(単なる飲みだけどw)を行なった。
國さんには、5年ほど前までパフの非常勤役員を務めてもらっていたのだが、退任以降も節目節目では必ずお会いして情報交換を行うことにしている。
昨夜も、会社のこと、経営のこと、社員のこと、家族のこと、個人としての生き方のこと…etc.、話題は尽きなかった。
國さんといえばやはり、ドラッカーである。國さんは3年ほど前に『究極のドラッカー』という著作を出版した。我々経営者や企業のマネージャー層に、とても突き刺さる内容の本なのだ。
昔、企業向けのコラムでこの著書のことを書いたことがあるのだが、昨夜の対談を記念して再掲することにしよう。
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(以下、社会人向けメルマガ『Face to Face』2012年2月10日号 Vol.088 より抜粋)
・・・と、マネジャーのことに話が及んだところで、ぜひ本日のメルマガで
皆さんにご紹介したい書籍があります。
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それは昨年の11月に刊行された『究極のドラッカー』(角川oneテーマ21、
國貞克則 著)という書籍です。
著者の國貞さんには、10年ほど前より弊社の仕事や社員の教育に関わってい
ただいており、一昨々年の10月から昨年の9月までは非常勤取締役にもなっ
ていただいていました。
そんな関係から、國貞さんには新作が発売されるたびに、いつも献本してい
ただいています。
特に本作品は、國貞さんが執筆に取り組んでおられるときから話を伺ってお
り、正式に発売されるのを楽しみに待っていた書籍です。
ドラッカーに関する書籍は(「もしドラ」などのヒットもあり)一種のブー
ムといってもよいほど最近では様々な書籍(昔からある伝統的なものも含め
て)が販売されています。
私はドラッカーへの造詣が深いわけではないのですが、それでもドラッカー
の本質的なメッセージには、ドキッとさせられることがたくさんありました。
しかし、「本質的なメッセージにドキッとした」と言っていること自体が、
実は表層的な部分でしかドラッカーを捉えられていなかったということに、
この本を読んで気付かされます。
國貞さんから献本していただいたときに同封されていたレターに、ご自身の
万年筆でこう書いてありました。
「釘さんへ これがドラッカーです」
いかがでしょうか?
私は、“これがドラッカーです”という短い言葉のなかに、國貞さんの、こ
の書籍に込められた思いの深さと、著者としての自信の大きさを感じました。
この社会人向けメルマガのなかで取り上げて、ぜひ多くの皆さんに読んでい
ただきたいと思った次第です。
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特に私が何度も読み直さなければいけないと思っているのが、
第2章:組織は何をなすべきか
第3章:マネジャーは何をなすべきか
です。
私のお気に入りの個所を少しだけご紹介します(あくまで部分的な抜粋で
すので正確な文意は書籍にてご確認ください)。
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|偉大なマネジャーは温かい人柄でなくても、社交的でなくても、気さく
|でなくても構わない。妥協せず従業員に要求をつきつけ、マネジャーが
|自分の仕事と成果に責任を持つ。そのような成果をあげるマネジャーが
|最終的に部下からの信頼と尊敬を勝ち取るのだとドラッカーは言います。
(第2章、P147より引用)
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|マネジャーとは会社への貢献と会社の成果に責任を持つ人のことだと
|ドラッカーは言います。そういう意味では、マネジャーは従業員や専門
|分野のプロフェッショナルより広くて高い視点を持つ必要があります。
(第3章、P168より引用)
☆
|マネジャーは「人」という特殊な資源と一緒に仕事をします。人との本
|質的な関係を考える上で最も重要なものは何か。それは人柄であり誠実
|さでしょう。「信なくば立たず」「至誠」「誠実にまされる知恵なし」
|「誠実さと信念だけが人間を価値あるものにする」といったように、古
|今東西どこに行っても「誠実さ」は最高の徳目の一つです。
(第3章、P172コラム「真摯さについて」より引用)
☆
|私は仕事柄多くの経営者とお付き合いをしてきましたが、会社がどうし
|ようもなくなる一つの大きな要因は社長の誠実さの欠如です。従業員の
|給料を減らしながら自分だけが従業員にわからないところでたくさんの
|報酬を得ているような社長は、会社が大変な状況になったときにだれも
|助けてくれません。それこそドラッカーが言うように、誠実さを欠く人
|間は全てを破壊してしまうのです。
(第3章、P173コラム「真摯さについて」より引用)
『究極のドラッカー』。現在、組織や部下を率いておられる皆さんに、ぜ
ひ読んでいただきたい良書であると考え、この場を借りまして推薦させて
いただきます。
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ちなみにパフでは、この『究極のドラッカー』を題材にしながらのミニディスカッションを毎週月曜日に実施していた。
そうそう、昨夜決めたことがある。國さんが開発した『財務三表』の弟子にさせてもらおうと思うのだ。学生に企業を理解してもらううえで、これほど良い学習法はない。いままで何回か國さんに研修を実施してもらったことがあるのだが、今度は自分自身が習得して講師になり、学生に広めていけたらと思う。
60の手習いにならないうちに(^^ゞ
さて、本日は朝一から来客、外出、帰社後会議、そしてまた外出、帰社後会議の繰り返し。
昼ご飯を食べる時間がなさそうなので、せめてしっかり朝食はとって、花子後行ってきます!