小学4年生頃から僕はえらく太り始めた。原因はわかっている。
それは、たこ焼き。
小学校のすぐそばに、たこ焼き屋さんがあった。カウンターだけの小さなお店で子供が10人も座れば満員になる。
僕の母親と同い年くらいのおばちゃんがひとりで経営していた。
初めてこの店に行ったのは小学3年生のころだった。当時中学生だった兄に連れて行ってもらったように記憶している。
生まれて初めて食べたとき、その美味しさに感動しまくった。
こんなおいしい食べ物が世の中にあるんだ。
以来僕は、たこ焼きに夢中になっていった。
たこ焼きの値段は、3個で10円。当時、僕のお小遣いは1日10円。全財産をつぎ込んで、来る日も来る日も、学校が終わると毎日、たこ焼きを食べに行っていた。なんとエンゲル係数100%である。
そりゃー、太りますわね(笑)。
中学を卒業し、湯布院を離れてからも、たこ焼きを食べることはたまにあった。今でもたまに、たこ焼きチェーン店のたこ焼きを食べることがある。
しかし、あのころの湯布院のたこ焼きを上回るたこ焼きとは、いまだ出会ったことがない。
ああ、あのころのたこ焼きを、もう一度食べてみたい(´・_・`)。