兄が結婚します
こんにちは、高田です。
私には3歳年上の兄がいます。
この6月に結婚をすることになりました。
兄の結婚といっても、もちろん、私に何か変化があるわけではないのですが、
20年以上も一緒に生活をしている人間が別の家で、別の人と暮らすというのは、
何とも変な感じです。
兄とは、小さいころは、喧嘩ばかりしていました。
分かりやすい優しさを持った兄ではありませんでした。
というか、弟に対しては悪い厳しさを持っていた兄でした。
なので、少年時代はあまり好きではなかったと思います。
しかし、あるタイミングでは、優しい兄でありました。
小学校に入学したばかりの時のことです。
昼ごろより猛烈な夕立になった日がありました。
雷の音や光、外の暗さ、校舎や地面を叩きつける雨の音。
それに、それまで感じていなかった学校そのものへの不安が重なり、
私はすごく怖い気分になっていました。
傘を持っていなかったことも、その不安を増大させていました。
下校準備をしているとき、1階であった私のクラスの窓を叩く音がしました。
そこに立っているのは、兄でした。
傘を私に手渡し、「気をつけて帰れよ!」と言って、
自分はずぶ濡れになりながら、友人と走っていきました。
優しさへの感謝と、クラスの友人への恥ずかしさが重なって、
何ともいえない気分になったのを覚えています。
ただ、兄の顔を見たことの安心感は今でも忘れることはありません。
兄は、この後もこういうタイミングで、私を助けてくれていました。
そういう兄に、今ではとても感謝しています。
雨の日の話に戻ります。
兄が現れる少し前、傘を持っていない児童には、
担任の先生より傘が貸し出されていました。
そのとき、この話は兄にはしないでおこうと思っており、
もちろん、まだ伝えていません。
次は、結婚式の司会が上手な田代さんです。