音楽とIT
こんにちは、高田です。
敢えて言うのだけれど、ロックが、つまらなくなっているかもしれない。
もちろん、素晴らしいバンドやアーティストはたくさんいる。
今でも、僕は、相変わらずのロックリスナーだ。
でも、世の中の激動に比べ、ロックバンドが大人しくなっているのではないかと感じるときがある。
もちろん、僕が年をとっただけかもしれないが。
■ブルースの時代にエレクトリックを手に入れ、ロックは誕生した。
エレクトリックのおかげで、ギターはひずみ、ベースは人々の体を振動させ、ドラムは地面を揺らせるようになった。
そして、ボーカルの声は、何万人に届くようになった。
エレクトリックがあったから、ロックバンドは成立した。
アコースティックでは、ロックにならない。電気が重要だった。
技術は、権威者だけに許されていた特権を一般大衆に移譲する役割がある。
昔、特権階級だけに許されていた観劇は、映写機の発明で映画となり、
人々の手に届くようになった。
また、移動手段の発達により、人々は移動の自由を手に入れた。
参考:岡田斗司夫 (2011) 『評価経済社会 ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている』 ダイヤモンド社
エレキ楽器の発明により、自由な表現を何万人に伝えることは、
ロックバンドの手に渡った。
そこには、技術を取り込んで、表現に変えたアーティストたちがいた。
■IT技術が世の中を変えつつある。
集団狩猟→農耕→印刷→蒸気機関→電気 とその時代を変えた発明があった。
今、技術はさらに発達している。
ITが世の中を変えている。
人々の暮らしだけではなく、表現方法もITによって変わってきている。
すでに拡張現実やソーシャルメディアを使いながら、新しい表現を模索しているアーティストはいる。
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ロックはどうだろうか。
CDが売れなかったり、ロックがダイナミズムを失っていたりするのは、
それは新しい技術を取り込んでいないからではないか。
音楽とIT。
関係ないように見えるが、そんなことはない。
もし関係ないように感じるなら、それは今までのものが音楽であり、
バンドだと思っているからだ。
僕は、ロックの精神を信じている。
だが、このままでは、
「ロックというフォーマットがあった」ということになってしまうかもしれない。
エレクトリックを手に入れたロックから、
IT技術を取り込み、この時代の空気を、この時代に生きる人々の感情を表現し、
人々をワクワクさせるロックが誕生してほしいと思っている。
僕が、中学生の時に感じたような気持ちを、
ロックミュージシャンが今の若い子に感じさせてほしい。
次は、田代です。