営業という仕事の話_2
こんにちは、高田です。
前回に続き、営業の仕事について書いていきます。
前回書いたことは以下でした。
・営業の持つ役割は社会に欠かせないものである(あった)
・一方、最近できた会社や伸びている会社では、営業がいらないモデルが増えてきている
・お客様は、常に課題を抱えているし、解決方法を探していることには変わりはない
こんなことは書きました。
今回は、お客様が一体何をしたいのか。つまり、営業に何を求めているのかということから書いていきたいと思います。
お客様が求めていること、それは「安く、安全に、簡単に、確実に、自社の課題を解決したい」に尽きると思います。そして、これにより、自社のミッションを達成したいのです。
前回も書きましたが、「課題がない」という会社はありません。というか、競合企業が進化している中、現状維持をしていることは後退になりますので、どんな企業も常によりよくなっていく必要があります。
だから、自社の課題を発見して、解決していきたいと思っていて、その方法を提供していくために営業が必要なのです。
で、お客様の課題を発見したり、提案を行っていく上で、「営業担当」が行ってきた多くのことは、現在では、インターネットやツールによって代替できるようになっているのだと思っています。だからこそ、営業っていらないのではないかと思っているのです。
もっと言えば、インターネットでできることを人が行っているということは、確実にコストを余計にかけているわけです。つまり、お客様にそのコストを負担いただいているわけです。
これはお客様への背任行為であると思います。
(お客様の担当者がそれを求めていたとしても、お客様に利益を提供する営業としては、やってはいけないことだと思います)
インターネットが代替できることについて、ちょっと例を出してみたいと思います。
お客様に説明やヒアリングをさせていただくときに、お客様の会社に行くためのアポをもらうと思います。で、その時に直近2、3日はお互いの予定が合わないとか、または会議室の予定が合わないとかで、訪問が来週になるというようなことがありました。
この時代にそのスピード感ってどうなのよ。という感じがしています。
これって、skypeをはじめとするビデオチャットツールで行えばいいのではないないでしょうか。
これであれば、お互いがオフィスにいながら実施することができます。
あと、そもそも「それは会って話をしなければいけないことなのか」ということもあります。
型どおりのサービスの説明は、Webサイトや映像で十分なのではないでしょうか。営業担当の説明よりWebサイトがわかりやすいことって十分にあります。営業はトークの練習をするのであれば、Webサイトの情報を更新した方がいいと思います。
また、お客様の情報を聞かせていただき、課題を発見するヒアリングという行為にしてもそうです。
そのヒアリングはわざわざお客様のもとに行って実施しなければいけないのでしょうか。Web上のアンケート等で代替できるのではないでしょうか。
もちろん、お伺いして聞かなければわからないような込み入ったこともあるのも事実です。しかし、その手前のことについては、十分にWebで大体ができると思います。
もっと言えば、込み入った話ですら、必要なのは事実の丹念なヒアリングであり、それは会わなくてもできることなのかもしれません。
提案にしてもそうです。インターネットに勝てる提案を本当にしているのかということにもっと自覚的であるべきと思います。
営業社員の大きな役割に「信頼を得る」という行為があります。
Webサイトに書いてあることは信頼できないと思います。僕だってけっこうそうです。または、その企業のこと、営業が言うこと、新しいサービスで、評価が固まっていないものは信頼できないことがあります。だから、課題なんかは教えてくれないし、提案も受け入れてくれません。
でも、その信頼を得るという行為ですら、インターネット、ソーシャルメディアや口コミを活用することで、代替が可能なのだと思います。というか、一消費者としては、そっちの方がありがたいなって気がしています。その企業の普段の言動や回りからの評価を見れば、信頼って担保できるのではないでしょうか。営業の人柄や説明よりも、その企業が行っている普段の言動や口コミの方がよっぽど信頼を担保するための情報になると思います。
会社は、お客様の信頼を得るために、何度も通うことにコストをかけるのであれば、販売した後のサポートにコストをかけるべきではないかと思います。その方がお客様は幸せになります。
もっとインターネット上に商品に関する情報や自社の評価をどんどん公開して、お客様が判断できることはどんどん判断してもらって、コミュニケーションをとるときも、ネットを通じてコミュニケーションしていけば、今よりもっと効率的に効果的になると思います。
お客様は、別に営業担当としゃべりたいわけでも、会いたいわけでもないと思います。繰り返しになりますが、「安く、安全に、簡単に、確実に、自社の課題を解決したい」のです。
※もちろん、お客様がしゃべりたくなる営業がいるのも事実だし、それはそれですごいことだと思いますが、本質的ではないと思います。
営業は終わったのだと思います。
でも、たぶん数十年の単位で現在的な営業は必要とされると思いますし、生き残ると思います。
ただ、それは最先端ではないし、活躍のフィールドは増えることはないと思います。すごい狭い意味でいうと、営業社員の給料は、下降トレンドになっていくと思います。そして、そういう分野には優秀な人は集まらないので、ますます営業という仕事は役に立たないものになっていくのだと思います。
一方、僕は営業の本質的な役割や機能がいらないと思っているかというと、今まで営業を行ってきた人たちが用なしになるかというと、実は全然そんなことはないと思っています。
また長くなってきたので、続きは次回に。
次は、田代です。