評価方法と評価基準

こんにちは。パフの田代です。

 本日は「評価方法と評価基準」をテーマにコラムを執筆します。

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 一般に面接官研修は採用シーズンの前に一括して行われることが多くあり
 ますが、事後に行うことはあまりないようです。採用シーズン後にまで面
 接官に研修を行う人的コストはかけられないということが理由に挙げられま
 すが、面接後にこそ振り返りをしておくことをお勧めします。

 特に次年度以降も面接官を担当する場合、自身の面接官としての評価を振
 り返ることでノウハウや経験を正しく蓄積することができます。誤った面
 接手法に気づかないまま次年度を迎えることは、採用活動全体へのリスク
 に他なりません。こういったリスクを回避し、次年度の採用面接の質を向
 上させるために面接後の振り返りを行いますが、その目的は次の3つにま
 とめられます。

 ●自身の評価手法が正しかったかを知る
  ●自身の評価基準が適切だったかを知る
  ●自身の面接官としての態度が適切だったかを知る

 では、面接後にはどのような振り返りをすればよいのでしょうか。まずは、
 面接官ごとに自らの評価を振り返り、申し送り事項とともに他の面接官と
 ディスカッションすることが重要です。

 例えば、同一の応募者に対する自らの評価と他の面接官の評価にずれはな
 いかを確認することで、自身の評価を客観的な基準と照らし合わせて振り
 返ることができます。場合によっては、同一の応募者を複数の面接官がま
 ったく逆の評価をしていることもあります。そのような場合に、自身の評
 価を根拠とともに説明し、また別の面接官の意見を傾聴することで面接評
 価をすり合わせることができます。

 このような振り返りを行うことで、評価項目の確認(質問)方法のパター
 ンはないか、評価表や申し送り事項をもっと役立つものにするにはどうす
 ればいいかなど、次回以降の面接時にすぐに役立つ視座を得ることができ
 ます。

 また、人事採用担当者は面接を振り返ることで、評価項目と評価手法が正
 しくマッチしていたかを確認しておかなければなりません。面接の評価表
 の作り方についても常に改善が必要です。記入の方法がわかりづらい、評
 価表のフォーマットでは書き漏れが生じるなど、運用を経ると改善すべき
 ポイントが見えてきます。

 次年度以降の採用活動のために早めに改善点を洗い出しておくことが重要
 です。さらに、面接官ごとの評価の分析をすることで、個別の課題も見え
 てきます。評価のポイントの分散傾向を見ることで中心化傾向を把握した
 り、評価のコメントをみることで評価の適正を見たりすることができます。
 他の面接官と著しく評価がずれる面接官には、場合によっては次回以降の
 面接を依頼しないようにする必要があります。

 今回のコラムは以上です。

 

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