ゴリラ的読書日記之17
こんにちは。17回目です。
今回も多分に漏れず、〆に追われています。但し、この短納期出荷は地球にも、動物にも、Puffにも優しいエコ投稿として適していると考え、敢えて今、執筆しています…本当かい。。
■橘木俊詔(2016)『プロ野球の経済学』東洋経済新報社。
■動機:
またまた多分に漏れず、D(大)の野球好きです。物心ついたころから、ジャングル大帝の帽子をかぶり、父親と共に12球団イチ交通アクセスの悪いと云われる某球場に足繁く通っておりました。
当時その球団は黄金時代と呼ばれ、向かうところ敵なし。オレンジ球団のV9時代を彷彿とさせる、まさに常勝軍団でした(今は..その面影は..そうです..ね..ハイ..ないですね..小学生の頃の初恋の相手に十数年ぶりに会うと..的なものでしょうか。話は逸れますが、現状維持って実は成長であるというハナシを聴きました。..本当にそうですね)。
以前にこちらもD(ドラゴンズではございません)の野球好きの弊社田代がPuffの社員を選手に見立て、打順、及びポジションを組んでおりましたが(あれは興味深かったです。是非また何処かで。気が向いたら)、当時の某球団のクリーンナップといえば..
三番:秋山(センター)
四番:清原(ファースト)
五番:デストラーデ(DH)
ほぼ間違いなく、このクリーンナップを超える現ラインナップは存在せず、時代を少しだけ超越することが許されれば..
三番:山田哲(セカンド)
四番:カブレラ(ファースト)→西武時代
五番:ローズ(DH)→近鉄時代
..でしょうか。多くの賛否両論が巻き起こる時代超越系のクリーンナップですので、是非、皆さまのご意見もお聞かせいただきたく思います。
再び話は逸れますが、小-中学生の頃に使用していたバットは<秋山Model>。三拍子を高次元に揃えた秋山選手に憧れ、本気でそうなりたいと思い、子供ながらに背伸びしているなと感じながらも、バットを一途に振り続けておりました。しかし自然の摂理。人間は生まれながらにして真に不平等です。私の前を打つ4番打者の○田クン(Dの練習嫌い)は私以上にその(私の!!)バットを見事に使いこなしておりました。しかも○田クンはD(大)のオレンジ球団ファン..不平等を実感する原体験でした。
ですので、公言している橘木俊詔ファン(先生はDの虎党。憎きオレンジを共有する一団として、会話が弾みそうです)とその人が書いたプロ野球本。『キタ━(゚∀゚)━!』でした。
■所感:
上述した内容でかなりの効用を得てしまったので、所感は質素にいきたいと思います。学びは多々散りばめられていましたが、大きく二つ。第一に、意外と健闘、プロ野球。第二に、超絶格差、プロ野球、です。
私自身、浅はかにも、最近の低視聴率の現状を受け、人気は低迷していると思い込んでおりました(ここでの人気を指し示す指標としては1試合当たりの観客動員数を使用しています。勿論、反論は有り得ます)。しかし実際の統計データを確認すると、04年に発生したストライキをボトムに人気は回復傾向。全盛期であった90年代前半に近付く勢い。パリーグに関しては過去最高を更新するのではないかというくらいです。詳細は本書を是非、です。
1軍選手の間での所得格差については毎年恒例の契約更新の時期に選手が(かなり抑えた)契約金を公表するので、薄々理解はしていましたが(無論、実際の数字、平均や中央値を知ると、阿○選手..貰い過ぎと思ってしまいましたがw)、問題は2軍選手や育成枠選手と1軍選手との間の格差。プロ野球はルールで最低所得を240万と定めているとのことで、国内の貧困層に比べたら僅かなららに勝る所得であり、確かに非道徳的であるとの糾弾は逃れることができる絶妙なラインと感じました。但し、自営業扱いの選手、即ち社会保障が万全に用意されていない彼等にとって、このラインは果たして適切かどうか..恐らく否ではないでしょうか。
以上、投稿をここで終えたいと思います。全然エコな投稿ではないですね。ご勘弁を。
■お薦め本:
橘木(2012)『三商大 東京・大阪・神戸―日本のビジネス教育の源流』岩波書店。
橘木・他(2012)『スポーツの世界は学歴社会』PHP新書。
橘木(2016)『新しい幸福論』岩波書店。