釘さん日記

30年ぶりに入った飯田橋のラーメン屋さん

25歳前後のころ、僕は九段下で働いていた。ホテルグランドパレスから水道橋・三崎町方面に数分歩いたところにある雑居ビルの8階。30坪ほどの小さなフロアに入居するシステム開発会社でSEの仕事に励んでいたのだ。

仕事が終わるのは(いや、やってもやっても終わらなかったんだけどw)いつも深夜遅い時間だったので、晩御飯は会社のそばで済ますことが多かった。

で、当時3日に一回は通っていたラーメン屋さんがあった。

グランドパレスの右側の小さな雑居ビルの1Fにあった「秀栄」というラーメン屋さんだ。ざるラーメン(つけ麺に似て非なるもの)がとても美味しかった。いくら食べても飽きのこない味だった。

あれから30年の歳月が過ぎた。

職サークルセミナールーが九段下に移転した際、久々にこのラーメン屋さんに行こうと思ったのだが、残念ながらすでになくなっていた。ビルも建て替えられていたようだ。

が、九段下から飯田橋方面に向かう途中(セミナールームから道を挟んだ反対側)に「秀栄」の看板を発見することができた。

果たして昔、通っていたあの「秀栄」なのだろうか……。

いちど行ってみようと思っていたのだが、なかなかタイミングが合わず行くことができていなかった。昼間はいつも行列ができているし、夜は閉店が早いようで20時過ぎにはもう看板の灯りが消されている。

昨日、たまたま午後3時から4時にかけて時間が空いた。昼ご飯を食べていなかったのでおなかが減っていた。

「そうだ、あの店に行ってみよう!」

ということで、セミナールームのある精文館ビルを出て飯田橋方面に向かった。途中の歩道橋を使って道路の反対側に渡る。100メートルほど歩くとそこにはレトロな佇まいの店の看板が見える。

 

 

ドキドキしながらドアを開けて店内に入った。

10席ほどのカウンターのみの古臭くて狭い店内。中途半端な時間なので客は僕ともう一人だけ。

いちばん奥の席に座った。カウンターの中で店主とおぼしきオヤジは、しゃがんで新聞を読んでいた。

おお、あのオヤジだ!間違いない!

30年前に通っていた、ラーメン屋さんのオヤジだった。

味噌ラーメン(520円也、安い!)を注文した。不愛想なオヤジは「はいよ!」と麺を茹で始めた。

「オヤジさん、この店、30年前は九段下のグランドパレスの隣にあったでしょ?」

「あれ?お客さん、その頃のこと知ってるの?」

「うん、ざるラーメンが大好きで、3日に一回は来てたんだよ。まだ僕が25歳前後の頃だったけど」

「ああ、そうかい。いやー、懐かしいねー、嬉しいねー」

という感じで、不愛想なはずのオヤジは相好を崩しながら、僕がラーメンを食べ終わるまでずーっと喋りっぱなしだった。

 

ということで、オヤジまた来るぜ!3日に一度はもう無理だけど(笑)。次は、あの頃よく食べていた「ざるラーメン」をオーダーしよう。

なんだかホッコリとした気持ちになった昨日の夕暮れ時だった。

 

さて、本日もまたハードスケジュールだ。でも年内のハードスケジュールもそろそろ終盤。鼻水もすっかり治まってきた。

寒いけど、ダウンコートを着て元気なウォーキングで行ってきます!

 

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