職サークルについて思うこと

 昨年の父の日には、【あんたが社長!】と書かれた金のスリッパをあげて父を大喜びさせた大野です。

今日はパフが運営事務局として創業以来取り組んできた職サークルという取り組みについて書きます。職サークルって?→こちらからご確認ください。http://www.puff.co.jp/official/Puff_bulletin_101101.pdf

そもそも、なぜ私が学生時代に職サークルに惹かれたのか。なぜ理念に共鳴し、感動して、人生捨てたものじゃないと思えたのか。少し昔を振り返って職サークルに対する想いを書いてみようと思います。

だいぶ長くなります。かつ、だらだらと脈絡なく書いていますので、よろしくお願いします。

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09入社の私ですが、当時は売り手市場。

大学のキャリアセンターからは、「いい時代だから大手企業を受験するように」と
強く薦められ、ナビは3~5つ程度は登録するよう促され、きちんと対策するよう
就職講座がいくつも設けられていました。そして、情報が詰め込まれたきらびやかな
画面を眺める日々、企業からのDMや合説の勧誘も、今よりもずっと盛んでした。

当時の友人たちの話題は、<どれだけシューカツ対策をしているか>
日に日にシューカツ仮面をかぶっていく友人らを横目に、
頑張れない自分をつくづく社会不適応者だと感じていました。

一生懸命パソコンとにらみ合い、ボタン1つで説明会の予約・キャンセルを繰り返し、
気が向いたら説明会に足を運ぶ。そしてあまりリアリティのないきらびやかな情報だけを
インプットして、それを繰り返していく。
スーツを着こなし、上手な写真をとり、面接での受け答えを練習していく。
それが当時考えていた<シューカツ>です。

なんだか人生の決断を、こんなしくみの中でしなければいけないのか・・・と、
むなしくなる日々でした。

結局、ナビは広告でしかなく、説明会も宣伝でしかなく、更に「大手企業が良い」と
決めつけてレールを敷いていくキャリアセンターも、コンサルタントも、
なんだか全て自分たちの都合だけで成り立ってないか、いう気持ちで日に日に腐って
いったことを覚えています。(今思えば、良い大人もいたかもしれませんが、
完璧に目をそむけてしまっていたのだと思います)

説明会にいけば、ステキカッコいい武勇伝を聞く一方、日々電車で苦しそうな顔を
見せている社会人たち。

 

一体、なにが本当なんだー!!!!!!という混乱状態です。

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そんな情報が氾濫している中で、唯一知ることができなかったこと、最も知りたかったこと。
それが「働くことって一体何なのか」ということでした。

そうして、腐りかけた私が深夜にネットで見つけたのが
職サークル企画の一つである月見塾のページでした。

<社会人と働くことについて語り合おう。>
「ナニコレ。怪しい。でも、なんか面白そう。」というのが最初の感想でしたが、
あるページを見て、うっかり涙を流したことを覚えています。

当時の職サークルで出していたこの言葉です。
http://shokugakkou.com/member/11/shokugakkou/about/dec.html

これを見て
「大丈夫だ、一人じゃない。あんたが思うより、あんたを応援している大人はちゃんといる。」

そんな言葉を言われている気がして張り詰めた気持ちが和らぎました。
自分が感じていた違和感は間違ってない、少なくともこの職サークルは信じられるかもしれない、と。
だから涙が出たのかもしれません。

実際に、参加した月見塾では、豪快なオジサマ社会人と同じグループになり<誇り>
というテーマについてとことん語り合いました。
いわゆるシューカツの場ではないからか、いつもは仮面をかぶった学生しか見ないのに、
ここでは驚くほど個性溢れる学生たちが多かったことを覚えています。
(変なやつばっかりだったなぁ)
特に、衝撃だったのは、最初は熱く語っていたかと思いきや、途中からはベロンベロンの
酔っ払いオジサンになった社会人の姿です。

「あー、なんだ人間なんだ。社会人って普通の人じゃん。
 それにキツイこともあるみたいだけど、どうやら<働く>って面白そうだな。」

一見、あたり前のような感想ですが、こんな当たり前のことすら気がつかなかったんですね。

採用とは関係のない場で、社会人と上っ面ではなく腹の内を見せ合って
対話ができることは、とても新鮮でしたし、それは広告には写りませんでした。
更には、シューカツに対する疑問をぶつけても、「いいからやれ!」ではなく、
「働くことをちゃんと考えたい、そして社会人と話したいと思うことは良いことだ」
と背中を押してくれたことも本当に嬉しかったです。

その後は、親と仕事について語ってみたり、知り合いのサラリーマンに
仕事論を夜な夜な聞いたり・・少しずつ大人と【働くこと】をテーマとした対話を
重ねることで、自分自身が進みたい生き方が見えてきました。

私は、自分自身が職サークルによって、前に進むことができたと今、思っています。

どうしようもない社会でも、信念をもって世のために働く大人がいることを初めて知ったのは
職サークルでした。そしてシューカツを通じて信じられなくなった社会を、もう一度信頼して
みようと思うキッカケになったのも職サークルでした。

私は、デキル学生でも、優秀な学生でもありません。普通の学生でした。
世の中の大半をしめているのが普通の学生であるとすれば、私と同じようにつまづく学生も多いかもしれない。
だったら、信じてもいい大人がいることを伝えたい。
働くって簡単じゃないから、一緒に考えようと声をかける大人がいることを伝えたい。
素顔を見たいと、本気でぶつかってくれる大人が存在していることを伝えたい。
そう思いました。

入社して3年目を迎えましたが
今も、イベントを通じて当時の私が抱いたような感想を学生から聞くことがあると、
こっそり泣きそうになります。
あの頃は知らなかった、職サークルにかける大人たちの想いを知っているからです。
生半可なことでは職サークルに協賛などできません。
「どうしようもない世の中でも、君たちと一緒に成長していきたいと思っている
大人は意外といますよ!」と、今はいえます。

これから職サークルはルネッサンスとして第2期を迎えます。パフとしても挑戦の年になります。

気を引き締めて仕事をしようと思い立ち、つらつらと書いてみました。

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次は、同じくきっといろんな想いがあるだろう大橋です。

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