釘さん日記

昨夜(救急センターの夜)の続きを書く日

あまり引っ張るほどのネタではないので、結論を書く。

病名は、『尿管結石』。つまり腎臓で作られた石が、尿管に詰まったっていうことだ。

だから背中から脇腹に激痛が走ったのだ。

帰宅してすぐにネットで調べてみると、この尿管結石というのは、一般的に深刻な病気ではないものの、痛みは相当に激しいらしい。なので、発症した人の多くが、救急車で担ぎ込まれるとのことだ。

そうだよなあ。あの状態では歩くことなどできないよなあ……。と、ネットの情報を読んで深く納得する。

『尿管結石』だと分かっていれば、さほど慌てなかったかもしれないが、原因不明のまま突然のあの激痛。本当に死ぬかと思った。痛みに苦しみながらも、タクシーのなかでは、最悪の事態を想定してあれこれと考えていた。

会社のこと、仕事のこと、保険金のこと、娘のこと、自分の葬式の手配のこと(!)…etc.何の準備もないままだと、方々に迷惑をかけてしまうことに気づき、やっぱり簡単に死ぬわけにはいかないと思った(苦笑)。

 

さて、病院での過ごし方。

鎮痛剤を投与されてからは痛みも和らぎ、医師とも冷静に会話できるようになった。そこで、「尿管結石」にほぼ間違いないことを告げられたわけだ。

そして、腎臓に水分を送り込むために点滴を打つことになった。水を血管から入れるのって不思議な感覚だ。

500CCの点滴を2パック。計1リットルの水分を体内に送り込むことになった。所要時間が約2時間。時間が経過するごとに、どんどん痛みは和らいでいった。

救命救急センターなので、周囲にも多数の急患が横たわっている。カーテンで仕切られているので、中の様子をうかがうことはできないが、重篤な患者さんも何人かいたようだ。

切迫した医師の声が、あちこちから聞こえてくる。

人間の生死と向き合わなければならない医者という仕事は、ほんとうに大変な仕事だ。特に救命救急センターで働く医師たちは、いつ重篤な患者が担ぎ込まれてくるかわからない。気の休まる暇などないだろう。

もっともっと医師が尊敬される世の中にし、子供たちの憧れの職業にし、頭脳、人格ともに優秀な若者が医師を志すようにしていかないとなあ…と思う。

 

夜10時30分。

点滴も終了し、痛みもすっかりなくなった。まだ石は体内に残っているようだが、水分摂取を続け、薬を飲み続ければ、そのうちポロっと出てくるらしい。最終的な診察を受け、無事帰宅できることになった。

痛みは激しかったものの、難解な病気でなくて良かった。

それにしても、診察してくれた聖路加病院の若い医師と、病院に担ぎ込んでくれたタクシーの運転手さんには最大限の感謝である。ホントにありがとうございました。

あらためて健康の大切さと、医師の仕事の大切さ、人の親切のありがたさを身に沁みて感じた秋の夜長であった。

 

#下の写真は、点滴中、あまりにも暇だったので、寝ながら撮った写真です。

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