釘さん日記

刑事ドラマの原点を見た日

僕は、テレビドラマをたくさん観て育ってきた世代だ。なかでも刑事ドラマは、ドキドキワクワクハラハラしながら観ていた。

僕らの世代の刑事ドラマの代名詞といえば、『太陽にほえろ』だ。もうこれしかない!っていうくらいに、夢中になったドラマだった。

僕らより少し上の世代になると、『七人の刑事』とか『特別機動捜査隊』なんていうのもあった。

最近では、『踊る大捜査線』や『古畑任三郎』も、刑事ドラマと言えなくもないかな。

単発もののドラマや映画まで含めると、この数十年間の間に、数多くの刑事ドラマが作られてきた。なかでも松本清張の小説をドラマ化(映画化)したものには、秀作が多かった。

そんな多くの刑事ドラマのなかに登場する“刑事”のモデルになった人物がいる。

平塚八兵衛(ひらつかはちべえ)という人物だ。昭和の多くの大事件をことごとく解決に導いた名刑事だ。

その職人魂、プロ根性たるや、壮絶なるものがあったらしい。

この平塚八兵衛を主人公にしたスペシャルドラマが、昨夜と今夜、二夜連続で、テレビ朝日系で放送された。

いやあ、見ごたえあったなあ。

主役の渡辺謙の演技はさすが。共演した高橋克実も光っていた。原田美枝子(八兵衛の奥さん役)は年齢を増すごとに美人になっていくような気がする(たしか百恵ちゃんと同い年。不思議な女優だ)。そしてなにより誘拐犯を演じた萩原聖人。久々に見たが、秀逸の犯人役だったと思う。

その他、ものすごい役者陣が勢ぞろいしていた。テレビ朝日の開局50周年記念ドラマ。相当に気合いが入っていたことが覗えた。

罪を犯した人間。追いかける刑事。その周りに渦巻く幾多の人間模様。事件を生み出した時代背景…。刑事ドラマは、人間の深層を描くにもっとも適したジャンルかもしれないな。

刑事ものに限らず、これからも秀逸な人間ドラマがたくさん生み出されることを期待しよう。

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