ポニョを観た日
2008年7月21日 (月曜日)
なぜだか分からないが、「観てみたい」衝動に駆られて、豊洲のユナイテッドシネマに向かった。
『崖の上のポニョ』。ご存じ、宮崎駿の久々の監督作品である。
「なぜだか分からない」と書いたが、たぶん「久々に童心を味わってみたい」と思ったからだと思う。
朝いちばんの回に入場した。周りは小さな子供連れのファミリーばかり。単身で来ている僕はしかし、不思議なことに、恥ずかしい気持ちには一切ならず、上映を待った。
宣伝や予告編のあとに始まった。
ほほう…と感心しながら、しばらくはスクリーンに集中していたが、そのうち、次第に心が離れていってしまった。アニメだし、童話なのだからしょうがないのだが、「あり得ない話」に気持ちがついていけないのだ。
うーん。こりゃいかん。童心を味わうどころか、童心を味わえない自分を発見してしまった。きっと自分が5歳くらいだったら、映像の中にはまり込んでしまったろうに。
ところでこの映画、賛否両論らしい。もちろん、賛否を偉そうに言っているのは、大人たちだ。
アホかと思う。
この映画に賛否をいう資格があるのは、子どもたちと、幼い子どもたちの気持ちになることのできる純粋な人たちだけだ。
なので、僕は何も言う資格がないのだ。批判するとすれば、幼心に戻ることのできなかった自分自身だろう。
午後は傾斜角を最大(15度)にしてのウォーキング。きょうは両手にはダンベルではなく、文庫本を持った。
この手に持った文庫本、実は先日観た映画クライマーズ・ハイの原作本(横山秀夫著)なのだが、実に面白かった。
傾斜角15度を時速5Kmで、ゆったりゆったり歩きながら、小説の世界に入り込んでしまった。気がつけばランニングマシンの制限時間(90分)が来てしまっていた。
しょうがなく、筋トレを済ませたあと、更衣室に引き上げた。そして、シャワーを浴びたのち、休憩用の椅子に座って、また続きを読んだ。
約2時間で読破。
いやあ、面白かった。映画も面白かったが、やっぱり小説は深みがある。映画のスクリーン以上の風景や登場人物の心象風景が、頭の中に広がっていく。人間の脳みそって凄いもんだ。
『ポニョ』では幼心に戻れず、ちょっと落ち込んでしまった僕なのであるが、午後、硬派な小説にのめり込めたことで、 「オヤジにはオヤジなりの感動の仕方があるのだ!」と自信を取り戻せた。
以上、朝から文化的な(?)休日を過ごした日であった。
これまでに頂いたコメント
2件コメントがあります
- 菊池南里さん
- 釘さんさん
南里さん、コメントありがとう。
無邪気な「賛」はいいんだけど、勘違い野郎の「否」や「批評」はヤなもんですね。
>「オヤジにはオヤジなりの感動の仕方があるのだ!」
それでいいのだっ!!(by 天才バカボンのオヤジ)
「立場を勘違いしてるヒトビトがしてる無意味な賛否両論」
・・・これ、ホント多いよねぇ〜!
「いらん世話」っていうヤツ。
私も最近その関係で吠えたことあるよ〜[E:happy01]