「採用本」ついに脱稿しました(^^)v
2018年9月19日 (水曜日)
この日記でもしばしば「書けない…」とぼやいていた採用本(タイトル未定)。執筆の打診を出版社から受けたのが昨年の11月。日記ではこんなふうに書いていた。
本を書く・・・かもしれません。2017年11月22日 (水曜日)
昨日の午前中、とある出版社の編集者と編集プロダクションの方々総勢4名がご来社された。
こともあろうに、僕に本を書いてほしい、という用件で。
2週間ほど前、会社の問い合わせフォームに以下のようなメールが届いていた。
差出人は、編集プロダクションの女性の方だった。
支障のない箇所だけ抜粋してみる。
はじめてメールを差し上げます。書籍の編集業務を行っております✖✖✖の✖✖✖と申します。
この度、✖✖✖✖✖✖✖✖✖を製作することになりました。
企画趣旨としまして「自社にとって優秀で、長く働いてくれる人を見つけ出そう」をテーマに、採用担当者の悩みをスッキリと解消させてあげられるような本にしたいと考えております。
つきましては出版社の担当者から「この企画はぜひ、釘崎先生にお願いしたい」とご指名で言われております。
また、わたくし自身も先生の御著書『キミは就職できるか?』や御社HPを拝見しまして就活生に対する意見に感銘を受けました。今回、その熱意を、ぜひ悩める採用担当者に対してもぶつけていただきたいと思い、メールを送らせていただいた次第です。
うーん。こんなふうに持ち上げられたらさすがに悪い気はしない・・・っていうか、ちょっと、いや、かなり嬉しい(#^^#)。
いや待て待て。でもこれは巧妙な営業ではないか? 実はふたを開けてみたら自費出版で何千冊も買い取らなきゃいけないっていう話なんじゃないか?
念のため確認してみたが、「違います。むしろ私たちがお支払いするお話です」という(失礼なことを聞いてしまってゴメンナサイ)。
「じゃあ、お話だけは聞いてみましょうか」ということで、ご来社いただくことにしたのだった。
僕は今から15年前に一度だけ本を書いたことがある。
ヨシカワが新卒2年目、ホサカが新入社員の頃なので、遥か大昔のことだ。
その頃は、僕もまだ会社の営業を最前線で行っていた。営業だけでなく、企画書づくり、イベントの司会やコーディネート、新米社員たちの尻ぬぐい、投資家向けのIR活動等々。1日が30時間あっても足りないくらいで、土日も深夜も仕事をする超ブラック経営者だった。
そんななか書籍の執筆を引き受けたものだから、もうたいへん。本当に死ぬ思いだった。
というわけで「もう懲り懲りだ。二度と本なんて書かない!」と決めていた。
が、昨日の話。
出版編集の方々4名に取り囲まれて話をしているうちに、「いや、こういうストーリーにしたほうが良いんじゃないか」「われわれのポリシーはこうだから、書くとすれば、こういう会社の採用事例を盛り込みたい」とか、もう引き受けることを前提とした話になってしまった。
うーん、どうしましょう。
正直なところ、書きたい気持ちも半分ある。ゴーストライターでも雇うか。いや、でもきっとライターの文章が気にくわなくて全部自分で書き直してしまいそうだな(苦笑)。
ということで、現在ちょっとお悩み中の釘さんでした(´・ω・`)
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で、悩みに悩んだ挙句、結局は引き受けることになったわけだけど……さすがに単著では厳しいと思ったので、ビジネスリサーチラボの伊達さんに頼み込んで一緒に書いてもらうことにした。伊達さんは、採用のことをロジカルにかつ冷静に、実務的な視点だけではなく学術的なエビデンスも引用しながら解説してくれる僕にとって頼もしいビジネスパートナーなのだ。
伊達さんとともに執筆を開始したのが年明け早々。以来丸8か月以上の時間をかけて書いてきて、このたび無事脱稿。パチパチパチ。いやあ長かった。
現金なもので、書き終えたら早いところ本になってくれないかと待ち遠しく思っている。まだ校正作業がたっぷり残っているのだけど(苦笑)。
結局、全体の8割くらいは伊達さんに執筆してもらったのだけど、本を書く過程で名言がたくさん生み出された。
ここで全部を披露するわけにはいかないのだけれど、以下、伊達さんの想いが詰まっている「はじめに」の最後のところを少しだけご紹介してみよう。
本書は「採用がうまくいかない」と悩む採用担当者を思い描いて書いています。放っておいても成功する有名企業がターゲットではありません。「どのような常識にどんな問題があるのか」を指摘し、「正しい努力の方向性」を示そうとしています。
採用の常識のなかには無意識のうちに信奉されているものもあります。当たり前のことだと信じて疑われていないものもあります。何年も何十年も信じ続けられたものもあります。
本書では、そのような常識をひとつひとつ取り上げ、丹念に吟味しながら、問題点を指摘したいと思います。その常識を信じて努力すると採用の成果につながらない理由も解説します。
それだけではありません。誤っているにもかかわらず、なぜ、それらの常識が採用担当者に信じられているのかも掘り下げて考えます。問題を含んだ常識が「保存」されるメカニズムを知ることで理解が深まり、解決に向けて足を運びやすくなります。
とはいえ、問題を指摘するだけでは、ただ暗い気持ちになって終わってしまいます。誤った常識に言及したあとは、「では、どうすればよいのか」を示します。
採用活動をよりよいものにしようと熱心に取り組んでいる(取り組もうとしている)採用担当者の努力が、採用の成功へと効果的に向かっていくために、本書の内容が役に立つとすれば嬉しい限りです。
ということで採用担当者の皆さん、書店に本が並ぶ日をどうぞお楽しみに!
さて、本日は…、あ、HRサミットだった。
僕は3Fのコミュニケーションフロアでちょっとだけお喋りをしに行く。お相手は伊達さんの大学院時代の先輩でもある神戸大学大学院の服部先生。テーマはもちろん「採用力」である。
本日、HRサミットに行く予定の皆さん、ぜひ会場でお会いしましょう!
では朝食後、行ってきます!