パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

タカタが泣いた日

2009年4月15日 (水曜日)

タカタという入社4年目の社員がいる。この日記の読者の皆さんなら、きっと記憶に残っている名前ではないかと思う(今年の1月ころに、僕に対して暴言を吐いたことで、給料を下げられそうになった奴…といえば分かるかな、笑)。

そのタカタが、入社したばかりの頃(丸3年前)に、新規取引を開始してくださった会社がある。社名をB社という。業界最大手の企業である。

そのB社の人事担当者Yさん(女性です)は、入社したてで、なんの知識も経験もない、おまけに営業のイロハもなっていないタカタに、大きな金額の仕事の発注を決めてくださった。タカタの何を気に入ってくださったのか、正直なところ、いまでも不思議である。

詳しい話は端折るが、仕事をいただいたとはいえ、結局は何にもできない新人である。せっかくいただいた仕事なのに、なかなか思うような成果をあげられない。仕事ができないばかりか、社会人としてのマナーや態度や常識もわきまえていない。

そんなタカタを厳しく叱り飛ばしながらも、Yさんは決してタカタを見放すことがなかった。じっと我慢して、タカタが自分で気づき、チャレンジし、成長することを期待していてくれた。

タカタが(入社1年めから2年めにかけて、いろんな辛いことがあったにもかかわらず)腐らず、仕事から逃げ出さなかったのは、何を隠そう、実はYさんのおかげなのである。

そんなタカタの大恩人であるYさん。実はこの春の異動で、人事部から別の部署に移ってしまった。Yさんは、タカタのみならず、会社としても、とってもお世話になったお客様。この3年間、タカタを一生懸命育ててくださったお礼に、ささやかな「お疲れ様会」を開くことにした。

それが今夜。銀座の某豚シャブ屋さんで、こじんまりと開催されたのだった。

B社からは、Yさんと、(Yさんの元上司の)執行役員であるMさんが参加。パフからはタカタのほかに、タカタの上司であるヨシカワと、元上司であるイトー。タカタが現在指導している新入社員のコン。そして僕の5人が参加した。

およそ大企業の役員とは思えない破天荒なMさんと、元部下とは思えないYさんのパワーに圧倒されながら、とても愉快な宴が繰り広げられた。

そろそろお開き、というときだった。

Yさんが、ゴソゴソと紙袋を取り出した。

「タカタさん、ホントにいままでお世話になりました。タカタさんのおかげで自分も成長できました」と言って、その紙袋をタカタに手渡した。

全員から、「ええええぇぇぇぇぇ!!」という、驚きと喜びの声が上がった。

「おい、タカタ、早く開けてみろよ!」と催促する僕ら。

紙袋に入った化粧箱を開けると、そこには鮮やかで明るい水色のネクタイが。

「うわー!」っとさらなる大歓声の僕ら。

しかし、タカタは神妙な面持ちである。ネクタイを握りしめながら、涙を流していたのである。

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「おい、早くそのネクタイ、しめてみろ!」

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ネクタイをしめたあとに、また泣くタカタ。先輩の泣く姿を羨ましそうに眺めているコン。

なかなか、いい絵である。

いやあ、それにしても幸せな奴だ。これだけ育てていただいたのに、逆に、これだけ感謝されるなんて。

Yさんの、器の大きさ(カラダじゃなくてココロですよ)に、僕もいたく感動、感激してしまった。

Yさん、本当に今夜は、ありがとうございました。そして今までホントにお世話になりました。心より感謝申し上げます。

きっとタカタは明日から、いただいたネクタイを首にしっかりと巻きつけて、目標達成に向けて邁進してくれるものと思います。もし、目標を達成しないなんてことがあったら、このネクタイで、奴を縛りあげてくださいね^^。

 

社長にとって、社員がお客様から信頼され、大事にされ、可愛がってもらえているということほど嬉しいことはない。会社をつくって現在まで、無理しながらも社員を採用し続けてきて、ホントに良かったと思う。

社員たちも、こういうことを意気に感じて、ますます世の中に価値ある仕事を、もっともっと、たくさん創り出していってほしいものだ。

これまでに頂いたコメント

2件コメントがあります

  • みとぅをさん

    こんにちは
    朝一番でブログを拝見して
    わたしも目頭を熱くしてしまいました
    Puffのみなさまの頑張りと
    それがある意味報われた瞬間ですね
    タカタさんの男泣き、かっこいいです
    最近ツラいことが多いのですが
    「わたしもがんばっていこう!」と
    元気をいただくことができました
    ありがとうございました

  • くぎさんさん

    みとぅをさん、コメントありがとうございます。
    うかつにも、タカタの株を上げてしまいました[E:bearing]。
    とはいえ「人の心を動かすエピソード」が身近に起き、僕も久々にピュアでハッピーな感覚を味わいました。