感慨深い福井出張の日
2009年6月23日 (火曜日)
朝8時の新幹線に乗って、米原経由で福井に向かった。福井県とふくいジョブカフェ主催の合同企業説明会にゲスト参加するためだ。
福井(ジョブカフェと商工会議所)とは、ずいぶん昔からの縁で、学生向けのイベントや企業向けのセミナーに、毎年一回は呼んでいただいている。
が、いつもは学生の就職活動がピークとなる3月が多く、この時期の福井は初めてだった。
実は主催者側も、この時期の合同説明会は初めての試みだとのこと。学生の内定取得状況のあまりのひどさに、急きょ開催に踏み切ったというのだ。体感値として、内定を取得して就職活動を終えた学生は、まだ半分にも満たないのではないかとのことだった。福井県内では、まだまだ多くの学生が就職活動を行っているのだ(もちろんこの状況は福井に限ったことではない。今年の内定取得率は全国的に芳しくない。就職情報各社が発表している数値以上に悪い状況である)。
僕の本日の役目は、そんな就職活動を頑張っている学生たちを対象とした講演を行うことだった。主催者からは、「ぜひ彼らを励ましてあげてください」というリクエストをいただいていた。
会場には、黒いリクルートスーツを着た学生たちがぎっしりと集まっていた。皆、真剣な面持ちだ。
講演のタイトルは、『就職活動の成功って何なのか? ~会社選び、仕事選び、キャリアづくりで大切なこと~』。いつも『うまれよ塾』で語っていることを、きょうの来場者のみなさんに聞いてもらった。
講演ののち、僕も企業ブースを回らせてもらったり、関係者の方々と話をさせてもらったり。
予想以上の学生が来場してくれたのでイベントとしては大成功なのだが、逆に、この時期に、まだこれだけの学生が動いているということには、皆さん複雑な心境のようだった。
いずれにしろ、きょう来場してくれた学生諸君には、焦らず、慌てず、もうひと踏ん張りしてほしい。そして来年の春には、社会人の一員としてのスタートを切ってほしい。
イベント会場を後にした僕は、同じ福井県の美浜に向かった。福井から敦賀まで特急で約30分。そこから小浜線に乗り換えて約20分。
五木ひろしの出身地としても、原子力発電所の所在地としても有名な美浜。静かでのどかな漁師町で、駅を降りると、まるで“ふるさと”に帰ってきたような佇まいだった。
なぜ僕が、この美浜までやってきたのか。
そのことについては、今週末の日記でたっぷりと書きたいと思う。きちんと説明しようとすると、いまから10年以上も前にまで遡る必要があるからだ。
いま敦賀のビジネスホテルに戻ってきてこの日記を書いているのだが、パフをつくってホントに良かったなと、感慨深く思えた一日であった。
筋肉痛だった日
2009年6月22日 (月曜日)
昨日の日曜日、僕はジムに通って筋トレを行っていた。
この数週間(一カ月近く)、ジム通いをサボっていたこともあり、その分まで取り戻そうと、3時間ほどたっぷりと行った。
僕の通うジムは、毎月定額で1万円。ということは、毎日通っても1万円。一回行っただけでも1万円。まったく行かなくても1万円。だったらたくさん行ったほうが得なのだが、なかなかそうもいかない。
なので、久々に通うと、ついつい張り切りすぎてしまう。
昨日もそうだった。
で、きょうは筋肉痛。予想はしていたけど、腕があがらなかったり、足が開かなかったり(苦笑)。
僕は全身の筋肉の中でも、背中の筋肉と肩の筋肉が特に弱い。これは、あまりよくないことらしい。大事な頭を支える首。その首を支えるのが背中と肩の筋肉だ。3年ほど前にも、筋肉のバランスを崩して、一時、首が回らなくなったことがある。なんとか強化しなきゃいけないのだ。
それに、これから体調を崩しやすい季節を迎える。
健康な体が維持されるように。筋力が劣化しないように。そして毎月1万円のモトがきっちり取れるように。筋肉の痛みを乗り越えて、週末のジム通いを、これからも続けなくっちゃね。
それにしても痛いなあ……。
刑事ドラマの原点を見た日
2009年6月21日 (日曜日)
僕は、テレビドラマをたくさん観て育ってきた世代だ。なかでも刑事ドラマは、ドキドキワクワクハラハラしながら観ていた。
僕らの世代の刑事ドラマの代名詞といえば、『太陽にほえろ』だ。もうこれしかない!っていうくらいに、夢中になったドラマだった。
僕らより少し上の世代になると、『七人の刑事』とか『特別機動捜査隊』なんていうのもあった。
最近では、『踊る大捜査線』や『古畑任三郎』も、刑事ドラマと言えなくもないかな。
単発もののドラマや映画まで含めると、この数十年間の間に、数多くの刑事ドラマが作られてきた。なかでも松本清張の小説をドラマ化(映画化)したものには、秀作が多かった。
そんな多くの刑事ドラマのなかに登場する“刑事”のモデルになった人物がいる。
平塚八兵衛(ひらつかはちべえ)という人物だ。昭和の多くの大事件をことごとく解決に導いた名刑事だ。
その職人魂、プロ根性たるや、壮絶なるものがあったらしい。
この平塚八兵衛を主人公にしたスペシャルドラマが、昨夜と今夜、二夜連続で、テレビ朝日系で放送された。
いやあ、見ごたえあったなあ。
主役の渡辺謙の演技はさすが。共演した高橋克実も光っていた。原田美枝子(八兵衛の奥さん役)は年齢を増すごとに美人になっていくような気がする(たしか百恵ちゃんと同い年。不思議な女優だ)。そしてなにより誘拐犯を演じた萩原聖人。久々に見たが、秀逸の犯人役だったと思う。
その他、ものすごい役者陣が勢ぞろいしていた。テレビ朝日の開局50周年記念ドラマ。相当に気合いが入っていたことが覗えた。
罪を犯した人間。追いかける刑事。その周りに渦巻く幾多の人間模様。事件を生み出した時代背景…。刑事ドラマは、人間の深層を描くにもっとも適したジャンルかもしれないな。
刑事ものに限らず、これからも秀逸な人間ドラマがたくさん生み出されることを期待しよう。
中島みゆきにハマった日
2009年6月20日 (土曜日)
盟友マングローブの今野社長が運営するホームページに、 「今野誠一のパーソナルライフ」というコーナーがある。
「音楽」、「環境」、「健康」、「植物」、「運動」という5つのカテゴリーに分かれているのだが、それぞれに蘊蓄のあるコラムで構成されている。
あんまりたくさんあるものだから(しかも、ある日突然いっぺんに更新されるものだから)、盟友のコラムとはいえ、たまにしか目を通していなかった(今野さんゴメン!)。
数日前、ふらっとこのコーナーに立ち寄り、「音楽」のコーナーを流し読みしていたら、聞き(読み)捨てならないコラムに出くわした。
このコラムは、今野さんの音楽の師匠である、似内康典(にたないこうてん)さんという方が執筆しているのだが、これがすごい。氏の音楽への造詣の深さが存分にちりばめられている。
特に第八回目のコラムには感銘を受けた。
【 女流ニューミュージックの三傑】と題して、中島みゆき、荒井由美(ユーミン)、竹内まりや のことが書いてあったのだ。
僕らは、まさにこの3人の女流ミュージシャンとともに歩んだ世代だ。
特に僕は、高校生から大学生にかけて、中島みゆきとユーミンを好んで聴いていた。
陰と陽。 影と光。 対照的なふたりである。
昼間はユーミンを聴くことが多かった。ドライブ(これでも昔は、車を運転していたこともあるんですよ)のときのカーラジオは、かならずユーミンだった。
そして夜は、圧倒的に、中島みゆきの音楽だった。
6畳一間の下宿で、30Wの裸電球の下、ひとり飲む安酒……。そこには必ず、中島みゆきの音楽があった。
寂しいとき、悲しいとき、ひとりで感慨に耽りたいとき。中島みゆきを聴きながら、空が白むまで、ウイスキー(決まってホワイトか角瓶だった)を飲んでいた。
そんな時代を、似内さんのコラムを読んで懐かしく思い出した。
で、思い出したら、久々に中島みゆきを聴きたくなった。
平日はなかなか難しいので、土曜の今夜、家族が寝静まったあと、自分の部屋(なぜか大学時代の下宿よりもさらに狭い部屋なのだが、苦笑)に閉じこもって、トコトン聴いた。
いやあ、いいですねー。感性を思いっきり揺さぶられますね。
似内さんは、中島みゆきのことを、「平成の美空ひばり」と評していた。まさに同感。
1970年代、80年代、90年代、2000年代。時代は変わっても、中島みゆきの音楽は変わっていない。一貫した音楽とメッセージを届けてくれる(ミュージシャンという枠組みを超えた)アーティストだと思う。
3年前、かぐや姫&吉田拓郎が30年ぶりの「つま恋野外コンサート」を敢行したとき、中島みゆきが、突如ゲストとして登場したことがある。「永遠の嘘をついてくれ」という唄を、拓郎といっしょに歌っていたのだが、そのときの圧倒的な中島みゆきの存在感。その姿は、すでに美空ひばりを超えていたかもしれない。
・・・おっとっと。このまま書いていったら、どんどんマニアックな方向に走ってしまうので、きょうの日記はこのくらいにしておきましょう(笑)。
最後に、角瓶を飲みながらよく聴いた中島みゆきの「歌姫」。YouTubeで見つけてきたので、下にリンクを貼っておきます。名曲なので、読者のみなさん、ぜひ聴いてみてください。お酒が進む唄ですよ。
学生モニターとの交流会だった日
2009年6月19日 (金曜日)
パフでは毎年、就職活動中の学生に、イベントの参加者としてではなく、事業の協力者として集ってもらうことがある。
学生に意見を伺うためだ。
これは創業時から言ってきていることだが、我々は、「学生の視座で企業の採用を考える」会社である。
これってあたりまえのことのように聞こえるが、案外どこの採用支援会社でもできていない。企業側(の視点)にべったり擦り寄った独りよがりのものが多い。
我々も、ともすると、学生の視点で考えているつもりが、いつのまにか企業側の視点(または都合)に流されてしまうなんていうことが、知らず知らずのうちに起きてしまう。
そういったことを防ぐためにも、「お客様」としての一般の学生ではなく、「事業推進者=仲間」としての学生の存在は、我々にとって、とても貴重だ。
インターンシップという形態もある。毎年、人数にバラつきはあるものの、パフの事務所にはインターンの学生が、普通に仕事をしている。創業2年めなどは、僕以外は全員インターンの学生だった。
それからもうひとつの形態が、必要な時に集まってくれるモニター学生だ。
きょうは、そのモニター学生との、2011年度就職&採用に向けた第一回の交流会だった。
すべての仕切りは、現在パフでインターンとして働いているオオハシが行った。
合計10数名の学生がパフのセミナールームに集合し、オオハシがあらかじめ用意していたプログラムに沿って、ワークやゲームやトークを行った。
後半は、パフの社員たち10数名も加わって、皆でビールを飲みながらの交流会。
大学3年生、4年生、社会人1年生~27年生(ボクです)と幅広い世代の交流会だったのだが、それぞれがそれぞれの立場を少しずつ理解できたんじゃないかと思う。
これから夏、秋にかけて、こういった学生との交流会はしばしば開催される。パフの協賛企業の皆さんにも加わっていただくこともある。
きょう参加してくれたモニター学生諸君。それと、次回以降参加予定の学生諸君も含めて、これからよろしくお願いします!!
人材ビジネストップセミナーに参加した日
2009年6月18日 (木曜日)
日本人材ニュース(HRN)という、人材採用の専門紙がある。僕も昨年の秋くらいから定期購読しているのだが、毎号とてもしっかりした記事や連載のコラムで構成されており、なかなか読み応えのある専門紙であると思う。
本日は、このHRN主催の「人材ビジネストップセミナー」に参加してきた。
HRNの広告主の大半が人材紹介会社だということもあり、出席者のほとんどが人材紹介会社の幹部の方々だった。また、本日のセミナーの講演者が、紹介会社最大手のリクルートエージェントの社長だったことも影響しているのであろう。出席者名簿を見たら、僕はちょっと場違いなところに来たのかな?と、少し肩身が狭かった(苦笑)。
それでも講演の中身は、なかなか興味深いものだった。リクルートエージェントの社長の話はほんの少しで(Mさん、手ぇ抜いたね?)、実際には、週刊モーニングに連載されている「エンゼルバンク」の主人公“海老沢康生”のモデルとなった同社フェローの海老原さんによる『景気講座』の講演だった。エコノミストではなく、人材屋のプロが分析する経済指標、なかなか興味深かった。
その後の懇親パーティーにも参加して、主だった方々と名刺交換やら情報交換をさせていただいた。まあ、御時世が御時世だけに、なかなか皆さんの表情も、いまひとつ硬かったような気がする。
それにしても人材業界は、ホントに景気に左右されやすい業界だ。人材の雇用と景気とは切っても切れない関係なので当然といえば当然なのだが、なんとか工夫して景気に負けないビジネス構造にできないものかと思う。
でも、今日のような集まりで、業界1位の会社の社長が、現在の自社の苦境を正直に話しながらも、皆を前向きにさせるようなスピーチをしたのは偉いと思う。
「苦しいときだからこそ、逃げずに、こういう場に出なきゃいけないと思って講演も引き受けました」と本人が仰っていたのだが、ちょっと感動した。
業界の盟主のトップとして、ぜひ今後も踏ん張ってほしい。
Mさん、頑張れ!
(あれ? いつの間にか、Mさんを励ます日記になっちゃった、苦笑)
はたらく姿に感動した日
2009年6月17日 (水曜日)
いま、とある会社の障害者雇用のお手伝いをしている。正確には、グループ子会社(持分法適用会社まで含めると500社以上になる)の人事の方々に、障害者雇用に関心を向けてもらうための仕掛け作りを、親会社の人事部の方々といっしょに行っている。
その一環として、バスを一台借り切って、障害者(特に知的障害者)雇用に積極的に取り組んでいる企業の現場を視察するツアーを企画した。
きょうは、このツアーにご協力いただく、とある都内の役所に伺い、打ち合わせを行った。
打ち合わせのあと、「うちの事務所でもいま、2名の障害者の方が働いているので、よかったら見学していきませんか?」と言っていただいたので、「ぜひ!」ということで、事務スペースに入室させてもらった。
一人の方(40代男性)は、大量の書類を整理しながら、不要となった書類を黙々とシュレッダーにかけていた。
「こんにちは、御苦労さまですー」と声をかけると、「こんにちは!!」と、僕の声よりもずっと元気で大きな声が返ってきた。
もう一人の方(20代女性)は、大量の書類にスタンプを押す仕事を行っていた。男性の方同様、大きな、そしてとても気持ちのいい挨拶を返してくれた。
そして自分の仕事を、詳しく丁寧に、しかもとっても楽しそうに説明してくれた。
そのまっすぐな姿に、僕はいたく感動した。
知的障害者の方がオフィスで働く姿を見るのは、僕にとっては初めての経験だったのだが、良い意味でショックを受けた。
障害者雇用を阻んでいる問題の多くは、雇用者側の知識・意識不足にある。
もっともっと多くの経営者や人事責任者に、障害者の方々の「一所懸命はたらく姿」を見せてあげなきゃと思った。