パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

景色が変わった日

2009年7月3日 (金曜日)

先日、「7月からの新組織を発表した日」という日記を書いたが、この組織変更に伴って、社内の席替えを行った。

パフの執務室のフロアには現在、僕の席も含めると27の席がある。この27席を描いた空白の座席表に、社員の名前を一人ひとり埋めながら配置を決めるのだが、これが案外おもしろい。

一応、組織単位の配置にしたのだが、僕の思惑も多少は込めている。

「あいつの隣には、こいつを座らせてみよう」とか、

「あいつは少し監視を強めたいから(?)、社長席の傍にしてやれ」とか、

「あいつらは端っこにおいて油断させといて、後ろから突然ガツンと食らわしてやろう」とか(苦笑)。

今回の席の配置は、僕がほとんど独断で決めた(もちろん相談はしたけど)のだが、なかなか新鮮な景色である。

これから、新しい組織と景色との重なりあいによって、新しい価値が生み出されるようになることを期待したい。

大雨の中を彷徨い歩いた日

2009年7月2日 (木曜日)

きょう、朝9時半のアポイントで、芝浦方面に向かった。

芝浦というのは江戸時代までは海だった場所。東京湾の浅瀬だったらしいのだが、いまは倉庫がたくさん並んでいる。

アポイント先の会社は、地図を見るとずいぶん遠い。田町駅と品川駅の中間点だ。駅から歩くと20分以上はかかる。

が、京浜急行の泉岳寺駅から、JR線路の下の高さ1.5Mのほら穴みたいなトンネルを潜っていくと半分くらいの距離だ。ということは、10分くらいで着きそうだ。現在の時刻はちょうど9時。余裕で到着できる。

僕は迷わず、この経路で行くことにした。

が、これが悲劇の始まりだった。

トンネルを抜けた後、右と左に道が分かれていたのであるが、僕は地図を確かめずに(雨が激しく降っていたため傘で手がふさがっていたのだ)頭の中の記憶だけで、右を選んでしまった。

5分くらい歩いた後で、なんとなく間違えたことに気がついたのだが、そのうち左に曲がる道があるだろうと、そのまま歩き続けた。

ところがずーっと歩いても、一本道だけで左折するところがない。

10分ほど歩いたところで、やっと大通りに出る。

こりゃまずいと思って、慌てて地図を取り出して現在の自分の位置を調べたのだが、目的地から遠く離れた所に来てしまっていることに気がついた。

時間はすでに9時25分。

アポイント先のビルのまえで待ち合わせすることになっていたパートナー会社の方の携帯に電話した。

「すみません。道に迷ってとんでもないところに来ちゃいました。かなり遅れそうです。。。」

「あれ、クギサキさん、待ち合わせは10時ですよ。慌てなくても大丈夫ですよ(笑)」

不幸中の幸いだった。待ち合わせの時間を勘違いしていた。

そこから地図だけを頼りに目的地に向かったのだが、芝浦というのは広大な土地である。歩いても歩いても目的地に近付かない。おまけに雨脚はどんどん強くなっていく。もう泣きそうになった。

結局そこから歩くこと35分。10時ちょうどにアポイント先にたどり着いた。ズボンもカバンもびしょ濡れになっていた。雨の中、都合60分を歩き続けたことになる。

教訓。

「急がばまわれ」である。

楽して近道を行こうと思っちゃいけないのである(苦笑)。

以前の日記で、障害者雇用の現場を視察するバスツアーを企画していることを書いた。

きょうは、そのバスツアー企画にご協力いただけることになった都内の民間企業3社に、ご挨拶かたがた訪問し、打ち合わせを行った。同時に、障害者の方々が働いている現場を見学させていただいたり、お話させていただいたりした。

国の法律では、ある一定数(民間企業では全従業員数の1.8%)の障害者を雇用することが義務付けられている(法定雇用率という)。この法定雇用率を満たすことができないと、納付金という名の罰金を課せられるとともに社名が公表されることになる。この対象は、いままでは大企業だけだったのだが法改正によって、来年から、(段階的に)101人以上の中小企業にまで拡大される。

ここでいう障害者とは、大きく分けると、身体障害、知的障害(発達障害含む)、精神障害の3種なのだが、企業の雇用は(業務の遂行に支障のない)一部の身体障害者に偏っている。へんな話だが、一部の身体障害者にとっては超売り手市場となっているのが、障害者雇用の現場なのである。この状況を利用して、身体障害者の転職(引っこ抜き)を促進させている(いわゆるマッチポンプを繰り返している)人材紹介会社もあったりして、この市場はちょっとイビツな構造になってしまっている。

このイビツな状況を、イビツじゃない状況に変えるためには、いままで求人対象になりにくかった知的障害者の雇用を促進させる必要がある。そのためには、企業側の意識を変えていく必要がある。

そんなわけで、今回のバスツアーでは、知的障害者の雇用に積極的に取り組んでいる会社を視察させてもらい、お話を伺い、みんなで勉強しましょう、ということになったのである。

で、きょうの事前打ち合わせ。まずは僕がものすごく勉強させていただいた。話を聞かせていただいて、目から鱗の状態になった。障害者雇用だけではなく、一般の雇用についても、考えを新たにしなければならないことがあると思った。

そのことをいま中途半端に書くと誤解を与えかねないので、また別の機会に書いてみようと思うけど、何しろこの分野、僕もまったくの素人。これからもっと深く突っ込んでみたいと思った。