親父の命日に、頑固オヤジのメルマガを転載してみる(3)
2011年9月25日 (日曜日)
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉の通り。先週末からめっきり涼しくなってきた。先週の前半までの、あの往生際の悪い残暑が嘘のようだ。
この週末は、オヤジの墓参り(20年前のお彼岸に亡くなったのだ)に行ったり、学生のイベントに参加したり、走ったり、ワンピースを読んだり、床屋に行ったり、その他、人に言えないこと(?)をしたりしていた。
ところで、先週の日記で忘れていたことがある。
頑固オヤジのコラムの転載だ。
そういえば、うちの死んだ親父は頑固だったのだろうか。
一緒に暮らした時間は短かったが、少なくとも僕は頑固だと感じたことはなかった。
恐かったし威厳もあったが、子供には温厚な父親だった。
でも板前という職業のせいか、履物はいつも下駄で、服装は割烹着で、首には必ずタオルをぶら下げていた。
墓参りをしたときに久々に写真を見たが、いい笑顔だった。
僕もあと10年ちょいで親父が死んだ年齢に到達する。親父が死んだ年に生まれた僕の娘が、もう成人なんだもんな。早いな。中島みゆきじゃないが、巡る巡るよ時代は巡る、喜び悲しみ繰り返し…なのである。
では、板前の親父が、きっと言っていたであろう今回の頑固オヤジのコラム「食わず嫌いはイカン!」。以下、転載します。
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食わず嫌いはいかん。好奇心を持て!
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おい、みんな元気か? 頑固オヤジの釘さんだ。
今週からこのメルマガが届き始めた奴。俺が誰だか分からんだろうから、ま
ずはこれを読んでくれ。
⇒ http://puff.weblogs.jp/message04/2011/07/vol3.html
お前は、好き嫌いはあるか?
まあ人間だれしも、大好物があるいっぽうで、どうしても食べられない苦手
な食べ物があるのは仕方のないことかもしれんな。
でもな、俺の勝手な観察データによると、仕事で成功を収めている奴には、
好き嫌いの激しい奴はおらんように思う。
これも俺の勝手な言い分だが、好き嫌いの激しい奴とは、一緒に仕事をした
いとは、なかなか思えん。
どんなものでも「美味しい、美味しい!」と言ってくれる奴と、一緒に飯を
食いたい。あ、いや、一緒に仕事をしたい。
ましてや、「食わず嫌い」など、もってのほかだ。
(中省略)
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┣★┫【6】職学校校長・釘崎のコラム「オヤジから最愛の娘&息子たちへ」
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(メルマガ冒頭からの続き)
好き嫌いのない奴というのは、基本的に、まずはなんでも(一見不味そうに
見えるものであっても)食べてみようとする。
食べたあとに、本当にそれが不味いかどうかを判断する。
そして、大概のものは受け入れて、「これ、意外と美味しいねっ♪」と言っ
て、ニッコリ笑ったりする。
これは、ちゃんとした研究によっても実証されていることなんだが、仕事を
成功させているビジネスパーソンには、「なににでも好奇心を持つ」という
行動特性があるそうなんだ。
不意に降りかかってきた仕事や、誰もやりたがらないような不人気な仕事で
あっても、「意外とこの仕事、やってみたら面白いんだよね♪」と、自分な
りの面白さを発見し(あるいは面白さを自分でつくりだしながら)、その仕
事に取り組むんだ。
☆☆☆
「食べ物と仕事の話とを、いっしょにするな!」という文句が聞こえてきそ
うだが、人間の行動特性や癖や習慣というのは、仕事でも日常生活でも案外
つながっているものなんだ。
たとえば、飯を食うスピードの速い奴っていうのは、喋るのも、歩くのも、
本を読むスピードも、速かったりする。
買い物で、あれこれ迷わずにすぐに決められる奴というのは、仕事における
判断も早い。メニューのたくさんある居酒屋に行っても、仕事のできる奴ほ
ど、「私は、これとこれっ!」という感じで、注文をすぐに決められる。
さらに、買い物をしたあとに、「あ、やっぱりあっちの方が良かったかも」
とか、「あ、あっちのほうが安かった。しくじった!」とか言って後悔ばか
りしている奴は、仕事をしていても大成しない奴が多いのだが、同じものを
買ったとしても、その良さや魅力を存分に引き出して満足しているやつは、
だいたい仕事においても成功を収めるものなんだ。
☆☆☆
これは、仕事選びや会社選びでも、同じなんだ。
これからお前は、いろんな仕事や会社のことを調べることが増えてくるだろ
う。
すべてを好きになれとは言わないが、せめて食わず嫌いだけは止めてくれ。
その仕事や会社の面白そうなところはどこなんだろうと、好奇心を持って見
るようにしてみろ。
きっと新しい世界が見えてくるぞ。
そのうえで、本当に嫌いなのかどうか、自分に問いかけてみろ。
そして、何かの理由で、「キライだ、イヤだ!」としか思っていなかった会
社や部署でしか、仕事ができないことになったとしよう。
それでも、覚悟を決めて(最初は我慢しながらでも)、精一杯その仕事に取
り組んでみろ。ひょっとしたら、今までは見えていなかった面白さや楽しさ
が発見されるかもしれんし、案外、その仕事がお前にとっての「天職」にな
る可能性だってある。
要は、なんでもやってみなきゃ分からんし、やるなら中途半端にやってみて
も分からんものなんだ。
☆☆☆
で、また話を食べ物のことに戻すが、いままで嫌いだと思いこんで食べてい
なかったものを、思い切って食べてみることを勧めるぞ。
本当に不味かったら、それでいいじゃないか。それ以降、食べなきゃいいだ
けの話だ。でも、もし美味しかったりしたら儲けもんだぞ。それだけでお前
の人生は少しだけ豊かになるわけだし。
俺も32年前、東京に出てくるまでは、納豆がどうにもこうにも食えなかった
んだが、賄い付きのバイト先で、ご飯のおかずが納豆しかないことが続いた
んだ。
我慢して食べていたら、3日めからはへっちゃらで食べられるようになった
し、いつからか大好物に変わっていったぞ。
ちょっと大袈裟かもしれんが、いまでは「納豆のない人生なんて」と思える
くらいになったぞ(笑)。
どうだ?まずは食べ物からお前の行動を変えてみんか?
じゃ、また来週な!