パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

5年ほど前、大手企業の第一線を卒業された方々(平均年齢65歳くらい)を対象としたセミナーで講演したことがありました。

その後に書いたコラムですが、やはり「職サークル」の宣伝をしています。

このコラムに対して、とある企業の人事担当者の方からいただいたコメントも巻末に併せて載せておきます。

職サークルの意義はここ(人事の方からいただいたコメントの内容)にあるのではないかと思っています。

 

第46回 セカンドライフを楽しむには、どげえするんか? 【2010年12 月10日 (金)】

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【01】釘崎の「どげえするんか?」

 第46回 セカンドライフを楽しむには、どげえするんか?

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  パフ代表釘崎が、現在の採用市場、就職活動、世の中のあれこれについて、 日々感じることを徒然なるままにお届けします。

  ※「どげえするんか?」=大分弁で「どうするんだ? どうしたいんだ?」
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先日、60歳以上の方々を対象としたとあるセミナーで、講演をさせていただく機会がありました。

講演のタイトルは、

「セカンドライフを楽しむには-シニア世代のライフスタイルの提案-」

というもの。

私の専門の領域とはまったく違う分野のテーマでしたが、最初にお話をいただいたときには「まあ、なんとかなるだろう」と、気軽に考えていました。

ところが講演日が近づいてくるにつれて「人生の諸先輩の皆様に、たかだか50歳の小僧の自分が、おいそれとレクチャーなんてできるんだろうか…」と、怖気づくようになってきました。

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講演の二日前ですが、あらためて「セカンドライフを楽しむには」ということを真面目に考えてみました。

考えれば考えるほど、自分はこのテーマで語るべきことが何もない、という確信が深まるばかり。
 
そもそも、「シニア」とか「セカンドライフを楽しく」という言葉に対して私は違和感をもっていました。

本来は一本道である人間の人生を、「シニア」という(一見耳障りのいい言葉で)区分してしまうことにも違和感があります。一本道で、これからもまだまだ続く人生を、「セカンドライフ」と区分けして呼んでしまうこと自体、ちょっと解せない気持ちでした。

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そこで決めました。「職サークル」の話をしようと。

身近にいる若者(自分の孫や近所の子供たち)を育てることを、人生の大先輩として、ぜひ行ってほしいということを、訴えかけることにしました。

本来の講演テーマを期待して来場される方には申し訳ないと思いつつも、この話の方が熱を持って伝えられるし、皆様にとっても今後の励みにしていただけると思ったのです。

こんな感じのことを講演の締めくくりでお話ししました。

 ☆☆☆

私たちは、私たちがつくってきたこの世の中を、私たちが死ぬその瞬間まで、生き生きと幸せに暮らせるような世の中にしていく責任があると思います。

私たちができること、やるべきこと。

それは家庭や地域や企業の垣根を越えて、「若者たちを育てる」ということ。そのことを誰もが「当たり前にやりたい」と思ってくれたら、幸せな世の中は、すぐ目の前に来ていることでしょう。

若者たちが夢や希望をもって社会に巣立てる世の中。そんな世の中づくりに貢献できたら、シニアライフはきっと楽しく幸せなものになると思います。
 
 ☆☆☆

講演が終わった後に、参加した皆さんから、ご意見やご感想、ご質問をいただきました。

「予想していた話と全然違った。“セカンドライフを楽しむ”なんていうタイトルだから、てっきり温泉や旅行の話だと思っていた。でも、違っていて良かった。自分たちも、まだまだ若い人たちに伝えなければいけないことがたくさんあるということに気付いた」

多くの方から、こんな感想を頂戴することが出来ました。嬉しい限りです。

一人の方からこんな質問もありました。

「どうして今の大学生は就職活動になると“カラスの弔い”のように黒一色の服装に身を包むんですか?テレビで黒い集団が映っているのを見ると、なんだか気持ち悪くなってきます…」

まさに。

早期化や長期化や一括採用が槍玉にあがっている新卒者の採用ですが、一般の方々は、画一化された黒いリクルートスーツを着て集団で蠢いている学生の姿から、その異様さを感じ取っているようです。

採用時期を「いっせいのせ!」で遅くしようという議論が行われていますが、この画一化によって、ますます若者の自分で考える力、一歩踏み出す力を失わせることになるのでは、と危惧します。
 
学生には、自分に合った色や形のスーツを堂々と着て、自分の考えと判断に基づいた行動で、自由に社会人と接してほしいものです…。

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「職サークルをルネッサンスするんだ!」という号令を社内に発信したのが、ちょうど去年の今ごろでした。

その後、さまざまな取り組みを社外に向けて行ってきました。

 ★プロモーションの動画を作ったりしました。

 ★プロモーションの絵本も作りました。

 ★マジカル社会人デビュー講座を開設しました。

 ★ブログにも(しつこいほど)書きました。

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そして、この「職サークル」の年内目玉企画。職サークルに参画した企業が一斉に取り組んだのが

 ★No Working No Life Week

30社以上の企業が「若者を育てる」ことを共通の目的として、取り組んだ一週間でした。
 
ここで生み出された成果や価値を、学生自らが発表し合うイベントも、もうすぐ開催されます

 ★12月19日(日)13時半より築地の朝日浜離宮ホールにて

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     すべての社会人が、当たり前のように、
     若者たちを見守り、育てていく世の中

そんな世の中をつくりたいと思って活動し、仲間を募っているのが「職サークル」です。

いま仲間に加わっていただいているのは、企業の新卒採用部門が中心ですが、実はどなたでも大歓迎です。CSR部門でも営業部門でも企画開発部門でも。もちろん法人でなくとも結構です。若者の未来を応援し、希望あふれる世の中を創り出したいと思っている社会人の皆さん。

幼稚園や小学校の先生も、花屋さんや八百屋さんや魚屋さんや肉屋さんも、お父さんやお母さんも、お祖父ちゃんやお祖母ちゃんも。みんな、この輪に入ってもらえたらと考えています。

そんなわけで、「セカンドライフを楽しむには」というテーマの講演であっても、悪びれることなく「職サークル」の講演をやってしまう私なのでした。

 
 【今回のどげえするんか?】

自分が第一線の仕事をリタイアしたあとの生き方。実はもう決めちょるんじゃ。そう。ミュージシャンじゃよ、ミュージシャン。唄を歌いながら、人々の心を動かすんじゃ。

もちろん、それも「職サークル」活動の一環にするんじゃ。
  ↓こんな感じ。
  http://puff.weblogs.jp/kugi/2010/11/sasakami_document.html
  
さあ、あんたはどげえする?どげえするんか?

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コメント

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コメントを投稿するのは初めてですが、

感じることがあって、記載させていただきます。

御社から今期「職サークル」のお話しをお伺いしたときからこれまで、正直かなりのプレッシャーでした。
もちろん想いには共感しつつも、課されたことの大きさと自分の現状とにさらにその重圧が大きくなっていました。

この中途半端な状況で、志を同じくするメンバーにはとても加われないと思い、現在に至っていました。
ですので、職サークルに名前はあっても、実際には「開店休業」のようなこの状態に、申し訳なく思っていました。

でも、本日の釘崎さんのコラムを読んで、その考えが少し変わりました。
今の自分でも、できることはたくさんあって、今取り組んでいることを一生懸命やっていくことでも、学生さんにとっては大きな意味があるのかもしれないということ。

先日行った採用イベントにおいて、今年の新入社員達から私が行った面接が、どこよりも自分を知ろうとしてくれて、自分を出すことができた、と言ってもらいました。正直誰からも「面接のやり方」を教えてもらったことがなかったので、これまで自分のスタイルを考えながら、悩みながら続けてきた面接が、学生さんに何かが伝わっているということ。

自分の経験を話し、合否に関わらず真剣に学生さんに対してアドバイスをしてきたこのこと自体にも、関わった相手にとっては意味があり、そういう形であっても「若者達を見守り育てる」ことに繋がっているのかもしれないなと思えました。

直接的には自社の採用活動に成果を残すことであっても、それを通り越して自分自身が自分に関わった学生さんと、ちゃんと真剣に向き合うこと。この当たり前のことを続けることで、「職サークル」の一員としての使命を果たしていきたいと思います。

大きな活動はできないかもしれませんが、自分なりのやり方で、頑張っていきたいと思います。

これからも引き続き、よろしくお願いいたします。