不易流行
2011年6月27日 (月曜日)
ふと、「不易流行」という言葉が浮かんできた。
goo辞書から不易流行の意味をコピペしてみる。
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いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。また、新味を求めて変化を重ねていく流行性こそが不易の本質であること。蕉風俳諧しょうふうはいかいの理念の一つ。解釈には諸説ある。▽「不易」はいつまでも変わらないこと。「流行」は時代々々に応じて変化すること。
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世の中の経営者は「変化」という言葉が好きだ。変化を恐れていては、会社や組織を永続させることなどできないと思っている。僕もその一人だ。
しかし、なんでもかんでも変化すればいいっていう話でもない。
変えてはならない本質。回帰しなければならない原点といったものもある。いままで大切にしてきたこと。そして、これからも大切にすべきこと。
だからこそ、捨てなければ(止めなければ)ならないこと。改めなければならないこと。新しく生み出さなければならないことがある。
このバランス(絶妙な匙加減のとりかた)によって、それぞれの組織の価値観や文化といったものが醸成されていくんだろうな。
この数週間、複数の金融機関の担当者と難しい話をする機会が多かったのだが、同じ目的で同じテーマについて話し合っているにもかかわらず、それぞれの金融機関で対応がまったく異なる。それぞれの金融機関の担当者に対して、がっかりすること、頭にくること、呆れることは確かに多いのだが(あれ?なぜかネガティブな感情ばかりだな、笑)、そのポイントがまったく違うのだ。同じ金融業界であっても、こうも違うというのは、「担当者の個性」というレベルの問題ではあるまい。おそらく個々の企業文化・価値観の違いであろう。
金融機関がどんな価値観や文化を持っていようと、そんなの普段は知ったことではないのだが、いざ相手にリスクを伴う判断を求めるような交渉をすると、その根底にある考え方(価値観や文化)がオモテに出てくるから面白い。
よく経営者仲間で、「○○銀行は、○○の血をひいていてエゲツナイから気をつけろ」なんて囁かれることが多いのだが、まんざら根も葉もないことではないと思えてくる。
おっと、少し脱線してしまったが、「不易流行」の話である。
ちょっと前にも書いた、「中庸」の考え方にも通じるような気がする。普遍(不変)なものと変えるべきこととのバランスが崩れると、世の中に不徳をもたらす存在となってしまう。
「会社の仕事は慈善活動(世のため人のため)ではない」と言いきる人にも強い違和感をもつ。慈善でも偽善でもよいのだが、会社の仕事のベクトルが、世の中に向かなくなることの罪の大きさを考える必要がある。近江商人の「三方よし」の商売の原点を取り戻す必要がある。さしづめ我々の商売における三方は、「学生(学校)」「企業」「世の中」だな。
土曜日に、かつてのアイドル歌手ザ・リリーズ(現在はLiliesと改名)のデビュー36周年記念ライブに招待されて行ってきたのだが、まさに「不易流行」。15歳のころの可愛らしさや清純さは、50歳を迎えたいまでも変わっていない。しかし、円熟した大人の女性としての(かつてはあるはずもなかった)魅力が今はある。36年間の人生を経て、変わったもの、捨てたもの、築いたものが、存分に感じられたのだ。
・・・とりとめもなく、そして脈絡もなく、ぐだぐだと書いてしまった。
あ、そうだ。お口直しに、そのLiliesさんのライブで撮った写真を貼り付けておきましょう。
さて、いよいよ、今期最後の週である。
「不易流行」と「中庸」を念頭に、新しい期へのバトンを渡していこうと思う。
これまでに頂いたコメント
1件コメントがあります
- MAYUZOさん
釘崎さま
先日はライブにお越し頂いてありがとうございました!50代になって更に「今」という瞬間瞬間を、精一杯生きることの大切さを感じています。
私達世代が、何時までも夢を持ち続けて情熱を傾けて生きることの必要性も感じています。
LILIESはこれからも新しい挑戦を続けていきます!
釘崎さんも頑張って下さい!また同世代の仲間達と
私達のライブに是非、お越し下さいね!
LILIES mayumi