パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

第一回目の職学校LIVEだった日

2011年10月14日 (金曜日)

昨日は夕方5時から、パフの代表的なイベント「職学校LIVE」が開催された。今年、第一回目だ。

代表的なイベントと書いたが、イベントで「職学校」の名前が復活したのは久々だった。

企業5社の人事担当者が登場するパネルディスカッションと、この人事の方々との交流(直接質問会)を中心としたイベントなのだが、この形式で最初に開催したのは、西暦2002年だったと記憶している。

その後、イベント担当者によって、いろいろな名前が付けられたのだが、今年はまた原点にもどって、「職学校」という名前になったのだ。

現在パフが運営するサイトが「職学校Web」なので、落ち着くところに落ち着いたということかな。

それにしても第一回目の「職学校LIVE」。開催寸前までヒヤヒヤものだった。

定員が最大で50名(30名~40名が適正規模)なのだが、なんと一週間前の申し込み人数は、その1割の5名のみ。

これじゃ、学生の数よりも社会人の数の方が多くなってしまい、イベントが成立しない。

そこで先週末から、猛烈な呼びこみが始まった。

パフの社員、インターン、アルバイト、それから出向者たちまでもが休日(先日の3連休)に会社にやってきて、学生への案内電話をかけたのだ。

この夏のリレー講座に参加していた学生だけでも200人程度いるのだが、パフのスタッフたちは、一人ひとりに丁寧な電話をかけていた。「友だちにもぜひ教えてあげてくださいね♪」という口コミの広がりを期待してのお願いも行なっていた。

こういった呼びこみが功を奏した。Facebookなどのソーシャルメディアでも口コミが広がっていった。

結果的に、昨日の参加申込み者数は50名弱。たった数日で10倍になったのだ。

しかも、申し込んでくれた学生諸君は100%近い出席率。ドタキャンがほとんどいなかった。スタッフたちは30名程度の来場を想定していたのでバタバタしてしまったが、予想外の大人数で嬉しい悲鳴だった。

イベントの内容も非常に充実。学生も、企業も、我々パフのスタッフも、全体がひとつにまとまった、とてもよい空気に包まれたイベントだった。

昨日の参加企業は、アイア株式会社、エスビー食品株式会社、NKSJシステムズ株式会社、 三菱電機ビルテクノサービス株式会社、リンテック株式会社の5社。もちろん全社とも、職サークル協賛企業なのだが、この協賛企業の人事担当者の皆さんがまた、凄かった。

僕がパネルディスカッションのファシリテータを務めたのだが、例によっての無茶振り進行。しかも速いテンポで矢継ぎ早に質問を繰り出した。にもかかわらず、皆さん、すごく的を射た(学生にとっても分かりやすい)回答をしてくださった。

後半のコミュニケーションタイム(10名程度5グループに分かれての近距離質問会)も、学生からの活発な質問が途切れることなく続き、本当に熱く、かつ温かい空気が、会場を包み込んだ。

この「職学校LIVE」、第二回目は11月2日(水)、第三回目は12月7日(水)。年明けも番外編がいくつか計画されている。二回目以降は、予約状況も好調のようだ。

学生諸君にはパフのこの代表的なイベント、ぜひ一度は参加してもらいたい。

 

さて、あっというまの週末。本日は、熟考の日である。溜まった課題を一気に片付けることにしよう。

そして明日からは、秒読み態勢となった「岐阜いびがわマラソン」に向けての本格的トレーニングを開始しなければ。

では、そろそろ行って来ます!

例によって、頑固オヤジのメルマガを転載してみる。

書きながら「こんな“上から文体”やオヤジ臭い説教で本当にいいんだろうか」、「学生は読んでくれているのだろうか」、「言いたいことは伝わっているんだろうか…」と、不安になりつつ書いているのだが、さて実際にはどうなんでしょうね。

ということで、以下、昨日発行のメルマガコラム。「釘さん日記」読者の皆様も読んでみてください。

 

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  負けるな! そして、弱い者いじめをするな!

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  おい、みんな元気か? 頑固オヤジの釘さんだ。

  今週からこのメルマガが届き始めた奴。俺が誰だか分からんだろうから、ま

 ずはこれを読んでくれ。

 ⇒ http://puff.weblogs.jp/message04/2011/07/vol3.html

 

 

 お前は、小さい頃、喧嘩したことがあるか?

 俺は弱いくせに、よく喧嘩したぞ。いや、喧嘩と呼べないような「いじめ」

 に、よくあっていたぞ。

 そして、よく泣きながら家に帰っていた。

 悔しかったぞ。悲しかったぞ。辛かったぞ。

 いつか強くなって、俺よりも体の大きないじめっ子たちを、思いっきり殴り

 飛ばしてやりたかったぞ。

 

 ☆☆☆

 

 俺は、中学校に入ってすぐに、柔道部に入部した。柔道部に入ればきっと強

 くなると思ったんだな。

 

 柔道部では、毎日きつい練習が続いた。先輩からの理不尽なシゴキもたくさ

 ん受けた。数十人いた新入部員の半分以上が1カ月くらいで退部していった。

 

 でも俺は辞めなかった。新入部員の中ではいちばん弱かったんだけど辞めな

 かった。歯を食いしばって、キツイ練習にも、理不尽なシゴキにも耐えた。

 

 そして気がつけば、ひ弱だった俺も、多少は強くなった。自分よりも体の大

 きな奴と組みあっても、(柔道部以外の奴であれば)負ける気はしなかった。

 

 でも、不思議なもんだな。

 

 喧嘩しようなんていう気が少しも起きなかった。喧嘩を吹っ掛けてくる奴も

 いなかった。

 

 柔道部に入ってキツイ練習に耐えたことで、自分に自信がついたんだな。周

 囲も、そんな俺を見て、泣き虫だった小学生時代とは違うことを察知したん

 だな、きっと。

 

 ☆☆☆

 

 俺は、(自分で言うのもなんだが)わりと勉強ができるほうだった。クラス

 の出来の悪い連中に、算数や国語や英語をよくを教えていた。自慢じゃない

 が、先生の教え方よりも俺の教え方の方が、格段にうまいと思った。

 

 俺が通っていたのは田舎の中学校だったので、頭の悪い奴は、本当にどうし

 ようもなく頭が悪かった。日本語の読み書きすら怪しい奴もいた。

 

 でも、俺はそういう奴らが好きだった。とても仲が良かった。勉強を教える

 ことで優越感を得ていただけかもしれないが、それだけでもなかったと思う。

 

 弱かったころの俺を、俺自身が助けているような、そんな気持ちになってい

 たんだと思う。「負けるな!負けるな!負けるな!」と、自分自身に言い聞

 かせるような気持ちで、勉強を教えていたように思う。

 

 ☆☆☆

 

 なんだかきょうは、俺の自慢話を書いてしまったが、俺はお前たちに言いた

 いことがある。

 

 辛くても、きつくても、負けるな。

 

 人生には予期せぬ修羅場や落とし穴がたくさんある。俺の小学生のころのよ

 うに、お前はこれからの人生の中で、誰かに殴られて泣きながら家に帰るこ

 ともあるだろう。

 

 でも翌日には、昨日引き返した道を堂々と胸を張って歩いて行け。そして、

 お前を殴った奴を、しっかりと睨みつけろ。

 

 ☆☆☆

 

 これからの就職活動もそうだし、社会に入ってからも、うまくいかないこと

 は山ほどあるだろう。たくさんの失敗をするだろう。挫折したり、心が折れ

 そうになることも、一度や二度ではないはずだ。

 

 でも、負けるな。どんなときでも、負けるな。

 

 「負ける」というのは、「あきらめる」ということであり、「逃げ出す」と

 いうことだ。

 

 あきらめずに歯を食いしばって前を向いていれば、きっといつか勝てるとき

 が来る。いつか強くなるときがくる。

 

 もしお前があきらめて逃げ出したならば、勝つときはもう二度と訪れないだ

 ろう。

 

 本当にきつかったら休んでも構わない。誰かに教えを請うてもいい。助けを

 求めることがあってもいい。

 

 だから、負けるな。あきらめるな。逃げ出すな。

 

 ☆☆☆

 

 そして、お前がいつか強くなって勝てるようになったら、今度は弱い奴の味

 方になってくれ。間違っても、弱い者いじめをするような強者になってはい

 けない。

 

 本当に強い奴は、誰にでも優しくなれる奴だからな。

 

 「負けるな!」

 

 「弱い者いじめをするな!」

 

 きょうお前たちに、セットで伝えたかったことだ。

 

 じゃ、また来週な!

 

落選通知をもらってしまった

2011年10月12日 (水曜日)

落選通知というのは、いざもらってみると、なかなか虚しく悲しいものだ。

 

「誠に残念ながら今回はご意向に沿えない結果となりました。」

 

という、東京マラソン財団事務局からの簡素なメール。

くー。

「お祈りメール」(不合格通知)をもらった学生の気分だ。

自分は運がいいので、当選するはず、と思っていたのだが、運はもっと別のところで使いなさい、ということなのだろう、きっと。

この落選通知のメールの後段に気になる記述があった。

 

なお、10万円以上寄付をいただいた方(個人のみ、法人は除く)の中でご希望の方には、チャリティ活動をアピールしていただくことを目的に、東京マラソンにチャリティランナー(フルマラソンのみ・先着3000名まで)としてご参加いただくことが可能です。

 

なに?10万円寄付すれば出場できる?

そうか。マラソンも金持ちのスポーツになってしまったのか……。

いやいや、そんなことでヒガんではいけない(苦笑)。

まずは、目の前の(11月13日に開催される)岐阜いびがわマラソンに集中しよう。

といいつつ、このところ生活が不規則になってしまい、練習が出来ていない。

今週末から気合いを入れていこう。

あと1ヶ月なのだ!

 

昨日の日記は、意識朦朧としているなか書いたようで、実はよく覚えていない。

家に帰って、午前3時ころに書いているようだ。

酒は飲んでいなかったのだが、書きながら睡眠についていたようだ。

だから意味不明な記述が何カ所かある。

特に最後の行の、「では今週も、雨にも負けず、風にも負けず、バグにも負けないようにしよう!」というのは、いったい何だろう。

雨や風に負けないのはよく分かるが、最後の「バグにも負けないように」というのは、首をかしげると同時に興味深い。

 

それよりなにより、日記読者の若者から、「なぜ吉野家なんですか?」「狼になりたいってどういう意味なんですか?」という無邪気な質問をもらった。

そうか。知らないんだね。

ということで、きょうは中島みゆきの「狼になりたい」を皆さんに試聴していただこう。

珠玉の名曲である。

これを夜明け間際の吉野家で聴いたら、本当に泣けてくるかも。

僕もいつのまにか、「ベイビーフェイスの狼」から、「向かいの席の見苦しいオヤジ」になってしまったのかもしれない。「ビールはまだかー!」と叫んでいるのかもしれない。

この唄を聴きながら飲む、晩秋の一人の酒は美味かったっけな。

では、聴いてください。中島みゆきの、「狼になりたい」です。

 

Special_fujisawa 

昨夜は、藤沢久美さんによる特別講師セミナー。対象は職サークル協賛企業人事担当者。「経営者が人事担当者に期待する真の役割」~1000人の社長インタビューから得た、経営者のホンネ~ というタイトルで、(懇親会も含めると)18時~21時の3時間たっぷりの開催だった。

講演では、藤沢さんならではの、企業経営者への取材から得られた興味深いお話がいくつも飛び出してきた。

参加した人事の皆さんは最初から最後まで、ずーっと藤沢さんのお話に引き込まれていた。

先日の学生向けの講演のときもそうだったのだが、藤沢久美さんのお話というのは、実に腹にストーンと落ちる話ばかりなのだ。

なぜだろう。

たぶん難しい言葉で固められた理屈ではなく、理想のあるべき論でもなく、すべて現場のリアルな話で構成されているからであろう。しかもそれは、すべて自らの目と耳と足とで集めてきた一次情報なのだ。

そしてなにより、藤沢久美さんのお人柄だ。優しさと強さと、謙虚さと確たる軸の太さとが、みごとにバランスされている。

以下、昨夜、参加された人事の皆さんからいただいた感想をアンケートから抜粋して載せておこう。

■面白い着眼点でのお話しを聞かせていただき、目が覚めた印象です。経営者に聞かせたい話です。
■「社長の想いを託す先は人事」という言葉でモチベーションがあがりました。 いきなりスゴいことができるわけではありませんが、何かから始められるきっかけにしたいと思います。
■途中でウルッときちゃいました!すごく色んなヒントがもらえた気がします。勝手に色んな意味で自己限定していたような気がします
■とてもよかったです。自分はまだまだ人を大切に信じられていないと反省し、先輩企業の色眼鏡をかけてない方々に目頭が熱くなりました。
■“意識が現実を決めている”という部分が、今の現実の自分とリンクして、とても考えさせられました。弊社の社長も社内を回って社員に声をかけることを多くしています。そこをうまく使って、人事担当者として、新入社員や若手社員に何かできることがないかと考えました。
■早く会社に戻って、とりあえず人事部内で共有しなければ!と思います。「変わらなければいけない、でも劇的でなくてよい」という言葉がすとんと身にしみました。
■いろんな経営者のお話しを聞くことができ、とても参考になりました。また、話を聞きながら自社との比較をしている自分がいました。このアンケートを書きながら、なんだか新鮮な気持ちでいます。
■具体的なエピソードが満載で中身の濃い時間でした。会社全体で始めるのは無理でもチームからはじめて、じわじわと影響の輪を広げていきます。
■伸びている会社、働きやすい会社には根底にあるものは似たようなものだと理解しました。そうした企業にしていくためにも人事の仕事の大変さを再認識しました。でも楽しそうですね。たいへんな仕事って。
■とても具体的で共感するお話しでした。私たち人事は、社長がかわっても社員を信じていくことが大切であり、可能性を常に見つけていく行動をしていきたいと思いました。

どうだろう。この感想を読むだけで、昨日の講演の内容がいかに人事の皆さんの心を動かしたかが、お分かりいただけるのではないだろうか。

(以下は、藤沢久美さんへ)

藤沢さん、学生向けの講演に続き、昨日は本当にありがとうございました。藤沢さんの引き出しの多さ、奥深さに僕も感心しきりでした。そしてまたも後悔。ツーショットの写真を撮りそこなってしまったのです。ぜひまた次の機会を設けさせてください。これからもよろしくお願いいたします!

 

さーて。本日は午後からまるまる第二クオーターのキックオフ会議である。社内には目にみえない問題が密かに、しかし着実に積み上がってきている。問題の芽が小さいうちに摘み取らなきゃな。

では、行って来ます!

 

ずぶ濡れで帰宅した日

2011年10月6日 (木曜日)

昨日の雨はひどかった。気温も低かった。

夜、いろいろと雑務が溜まっており、会社を出たのはすでに10時過ぎ。

外は、どしゃ降りの状態だった。

タクシーで帰ろうかな、という誘惑に一瞬駆られたのだが、お腹がペコペコだったので、徒歩5分のところにある、八丁堀の吉野家まで歩いていくことにした。

吉野家では、少しは小降りになればいいなと思いながら、ゆっくりと牛丼を食べた。

ビールを飲みながら、本を読みながら、ずいぶんゆっくりと牛丼を食べてしまった。八丁堀の吉野家は店内が広くて、キレイで、ゆったりとできるのだ。

店を出ると、すでに11時前。雨は、悲しいことにさらにひどくなっていた。

しかし、いまさらタクシーに乗るのもイヤなので、歩いて帰ることに。

結果、すっかりずぶ濡れになってしまった。先日の台風のときよりも酷いずぶ濡れ具合だ。

しかも、昨夜ほど家までの道のりが遠いと感じたことはない。

実際、ずいぶんと時間もかかってしまった。家に着いたら、すでに11時半を回っていた。

ホントは家に帰ってやりたいことがあったのだが、昼間の疲れも一気に襲ってきて(昨日の午後は、まるまる大学での講座の運営だった)、できずじまい。

教訓。

大雨のときは、ウォーキング通勤などせずに、素直に電車やタクシーを使うべし。やっぱり自然には逆らわない方がいいね。

 

さて、本日は銀行との打ち合わせが二連ちゃん。

夜は、たのしみにしていた、藤沢久美さんを特別講師に迎えての、職サークル協賛企業向けのセミナーである。人事の方々に大いなる刺激を与えていただけると嬉しいな。

さて、どうやら雨もあがったようだ。本日は傘を置いて、颯爽と歩いて行って来ます!

 

 

8月4日から始まった、職サークル主催の若者向けリレー講座「ニッポンの若者に会わせたい!一流の社会人」。ついに昨夜で最終回を迎えた。約2カ月間。ほぼ毎週。全8回をやりきった。

毎回、ビジネスの世界で大きな成果をあげてきた方々を講師としてお招きし、学生に、社会のこと、仕事のこと、組織のこと、経営のこと、人生のことなどなど、相当に濃く、深いお話をしていただいた。

講師陣は、学生の分際(表現悪くてゴメンナサイ)では、めったに直接会って話すことのできない、ホントに凄い方々である。でも、講師陣は皆さんそろって、「自分は一流なんかじゃありませんよ…」と仰るのだが、僕流の定義では、間違いなく一流の方々なのである。

僕が考える一流の社会人。それは能力が高いとか、仕事で大きな成果をあげているということだけではない。

僕は、一流の社会人とは、仕事で大きな成果をあげているということに加えて、

1)誠実であり

2)謙虚であり、

3)自分の仕事に大きな誇りと使命感をもっており、

4)本質や正義や道義を、いかなる場合でも見失わず、

5)自らリスクを取り、いつまでも挑戦し続け、

6)自分のことより、周囲への礼儀、恩義、感謝の気持ちを大切にする人

であると考えている。

そういう方々が発する言葉には、言霊が宿っており、きっと聴いている人たちの心を揺り動かしてくれるに違いないと考えている。

今回の講師陣は8人とも、僕と浅からぬ縁のある方々にお願いしたのだが、近場で済ませて楽をしようと思ったわけではない。上で定義した一流の方々が、幸運なことに、たまたま僕の周囲に多くいらっしゃったのだ。

そして有り難いことに、誰からも断られなかった。いや、断られるどころか、「私なんかでよければ喜んでご協力します」とか、「釘崎さんのお願いを断れるわけないじゃないですか(笑)」といった感じで、二つ返事で快諾していただいた。

さらに、皆さんなんと「手弁当」で、つまり一切のギャラ無しで、引き受けていただいている。普通なら、数十万円の講演料を払ってもおかしくない方々なのに、である。皆さん「職サークル」の趣旨に賛同し、一肌脱いでくださったのだ。

 

前置きが長くなった。

で、最終回の昨夜。講師は、「釘さん」に務めてもらった。

いや、僕ではない。そもそも、僕は一流ではない(苦笑)。

『元祖・釘さん』。つまり僕の5歳年上の兄、釘崎広光氏が、リレー講座最終回の講師だったのだ。

兄は、今年の6月にリクルートの取締役を退任し、そしてつい先日の9月末に(14年間社長を務めていた)リクルートマネジメントソリューションズの社長を退任した。現役時代は兄弟といえども、なかなかパフの講演を依頼しにくい立場だったのだが、今回は大手を振ってお願いすることができた。

(下の写真は数年前、リクルートの社内報(かもめ)に兄弟で掲載された写真。右が兄の広光氏)

Kugi_brothers

兄のことを「べた褒め」するのは僕の信条に合わないので、あまり書かないことにするが、実は先にあげた一流の条件を、うちの兄貴は相当に高いレベルで、すべて満たしているのではないかと思うのだ。

いままで、「お前ら似ても似つかぬ兄弟だな」と(僕の方が)揶揄されることが多かったのだが、兄貴の講演を聴いていて、「やっぱり俺たち、兄弟だったんだな」と思えるようになった。

仕事や経営の捉え方。生き方。思想、哲学といったものが、そっくりだったのだ。

いやー、なにしろ、『元祖・釘さん』に昨夜は大感謝なのである。

企業の方々にも、本当はもっともっとたくさん聴いてもらいたかった(部屋が狭いので昨夜くらいの人数が限界ではあったのだが)。きっと身につまされることも多かったのではないだろうか。

ということで、「釘さん」、本当にどうもありがとうございました。次回(仕事で)会うのは、12月2日に開催する、職サークル協賛企業向け「特別講師セミナー」ですね。こちらも大いに期待しています。よろしく、お願いします!!

<追伸>

兄が講演で説明してくれた「アウフヘーベン」について、以下、自分の記憶と記録のために書き写しておきます。

 

アウフヘーベン(止揚)とは

ヘーゲル弁証法における根本概念
ある一つの命題(テーゼ)と、それに反対・矛盾する反命題(アンチテーゼ)との二つの相反する命題を、互いに否定しつつも生かして統合し、より高次元の段階である綜合命題(ジンテーゼ)を導くこと

守り抜くべき価値観 vs. 現実的な利益の追求

明確なビジョン・方向性 vs. 臨機応変の模索

勇気ある変化 vs. 地道な進化

大胆な構想 vs. 細部へのこだわり

未来志向 vs. 日常業務の徹底

長期的視点での投資 vs. 短期的成果の追求

事業の拡大 vs. 資源の集中

成長への意欲 vs. リスクの回避

失敗覚悟での挑戦 vs. 成功第一の取り組み

顧客満足の獲得 vs. 効率の追求

第一級の知性(スコット・フィッツジェラルド)

二つの相反する考え方を同時に受け入れながら、それぞれの機能を発揮させる能力

概念的思考と分析的思考、大胆さと慎重さ、スピードと徹底性、一貫性と柔軟性、
自信と謙虚さ、自己実現と組織への献身