福井に来ている日
2010年8月26日 (木曜日)
昨夕から福井に来ている。
きのうの日記にも書いたが、本日はこれから福井の中小企業経営者や人事担当者の皆様を対象とした「人財経営実践塾」という講座の講師を担当する。
昨夜は、地元の商工会議所の方と打ち合わせを兼ねた会食。地元企業の状況を、いろいろと聞かせていただいた。
いやー、それにしても暑い。
東京に比べれば多少は涼しいかも、と思っていたが、むしろこちらの方が暑いかもしれない。日本全国、どこにいってもこの猛暑からは逃れられないのかな、今年は。
さて、講座が始まるまでまだ少し時間があるので、もうちょっと内容をブラッシュアップしよう。
本日は、講演ではなく「塾」なので、「伝える」よりも、「考えていただく」ことを中心にしている。個人ワークやグループワークも行う。冒頭ではアイスブレーキングも行う。楽しんで学んでいただこうと考えているわけだが、さて、うまくいくだろうか。
では、この続きはまた明日!
“言葉について”に、「なるほど」と思った日
2010年8月25日 (水曜日)
以前、常見陽平さんから教えてもらった「採用を変える組織が変わる」(著者:高岡幸生氏)という書籍をじっくり読んでみた。
著者の高岡さんは北海道で人材ビジネスを立ち上げられた方なのだが、地元への愛と人への熱い思いがひしひしと伝わってくる良書であると思った。
実は僕は明後日、福井県の経営者や人事担当者のみなさん向けに、「人財経営塾」という講座を行うことになっている。
そのため、少しでも知識量を増やそうと思って、地方の人材採用に関する書籍を読みあさっていたのだった。
この本に書かれていることは、僕ら昔ながらの採用業界人から見ればとても原理原則的なこと。でも、自分自身読んでいて気付いたのだが、わかってはいるけど、ついつい疎かにしがちなこともたくさん書いてあった。
そのなかでも、面接の実施方法について書いてある章の「言葉について」のくだりには特に感銘を受けた。
自分自身の備忘のためにも少しだけご紹介しておこう。
※第二章 面接とは▼言葉について(p67,p67)より引用
言葉が持つ力に気づいていない人が多い。世の中には前向きな言葉を発する人と後ろ向きな言葉を発する人とがいる。前向きな言葉で前に進む人は、前向きな結果が出た時さらに前向きになれる。なぜならば思った通りの良い結果が得られることに喜びを感じられるからだ。後ろ向きの言葉を発する人は良い結果が得られても喜びを感じられない。これは良い結果にすら、後ろ向きの感想しか持てないからだ。(中略)人間は自分が持つ言葉からしか発想できない。そして言葉は思想から発せられる。それゆえ言葉の蓄積が思想であり「日々の発言がその人の思想をかたちづくる」といえる。(中略)行動的な人は行動に移れる言葉が常にあり、動けない人は動けない言い訳が常に頭の中にある。面接で使われる言葉には注意したい。出てこない言葉まで類推する必要はない。出てくる言葉がすべてだ。
実に分かりやすい。経験の浅い面接官でも、これを理解していればずいぶんと精度の高い面接ができるのではないだろうか。
面接を受ける立場の方々(あるいはすでに働いている方々)は、上の文章を読んで「ギクッ」としたのではないだろうか。
「ポジティブシンキング」が大切だという話はよく聞くと思うが、そのまえに、自分が発している言葉が前向きであるかどうか、いまいちど振り返ってみてはどうだろうか。
#高岡さん、名言の数々、ありがとうございました(面識がまだないのに馴れ馴れしくて申し訳ありません)。福井での講義でも著書をご紹介させていただきます。
偉大な芸能レポーターのご冥福を祈る日
2010年8月23日 (月曜日)
びっくりした。
芸能レポーターの梨元勝さんがお亡くなりになったというニュースを目にした瞬間、「え!ホント?」と、一瞬信じられなかった。
まだ65歳だったという。残念である。
梨元さんは、僕が高校生くらいのときから芸能レポーターとして活躍を始めた。
いまでこそ芸能ネタに疎い僕なのだが、当時は、山口百恵をはじめとするアイドルが大好きで、梨元さんの芸能ニュースをよく見ていた。
大学生のころ、友人の男女関係に対して容赦なく突っ込む僕を、「まるで梨元さんのようだ」と周囲の友人たちは評してくれていた。
亡くなられて初めて知ったのだが、梨元さんは講談社の雑誌記者としてご自身のキャリアをスタートされたそうなのだ。
僕も創業以来ずっと、講談社にお世話になっていることもあって、そういう部分でも感慨深かったりする。
通常のニュース番組でも梨元さんの訃報は大きく伝えられている。間違いなく、ひとつの時代、ひとつのカタチを創りだした人だったのだ。
最近は芸能ニュースよりも、政局のニュースのほうに関心のある僕なのだが、今夜ばかりは梨元さんに敬意を表して、Yahooの芸能ニュースにでも目を通してみるかな。
偉大なる芸能レポーター、梨元勝さんのご冥福を心よりお祈りいたします。
50歳記念ライブの演奏曲目を決めた日
2010年8月22日 (日曜日)
この日記でもしばしば取り上げている11月13日開催予定の新潟県ささかみでの50歳記念ライブ。着々と準備が進んでいる。
なんと先週は、密かにプロモーションビデオ(ささかみの観光案内?)とポスターが出来上がって来た。
プロモーションビデオは制作してくださった方が視聴用にYoutubeにも上げてくださっている。
周囲ではここまでお膳立てが進んでいるのに、肝心の僕はまだ何も手をつけていない。
日ごろの忙しさにかまけて、唄や楽器の練習はおろか、演奏曲すらまだ決めていなかったのだ。
そこで、この週末はちょっと気合いを入れて、演奏曲を一気に決めてしまった。
ライブは2部構成になっており、全部でなんと4時間以上にもおよぶ。
50歳記念ライブなので、僕が育ってきた1960年代~1990年代にかけての唄を中心に選んだ。特に、1970年代前半(小学校高学年)から1980年代前半(大学生のころ)にかけての約10年間の唄の密度が濃い。
曲を選定する際には、Youtubeで確認したり、楽譜を引っ張り出してギターとハーモニカとで実際に弾いて歌ってみたりしながら決めていった。丸2日間。のべ20時間くらいかかったんじゃないかな。
最初、候補曲はなんと200曲以上にものぼったのだが、厳選に厳選を重ねた結果、残ったのが76曲。
76曲ってすごく多いように見えるかもしれないが、一曲一曲、それぞれの思い出のある曲ばかりなのだ。
どんな曲を選んだかは、また追々ご紹介したいと思うのだが、まず本日は、1960年代の曲の中からご紹介することにしよう。
・上を向いて歩こう(坂本九)
・涙くんさよなら(ジャニーズ)
・ヨイトマケの唄(丸山明宏)
・この広い野原いっぱい(森山良子)
・花と小父さん(伊東きよ子)
・イムジン河(ザ・フォーク・クルセダーズ)
・悲しくてやりきれない(同上)
・亜麻色の髪の乙女(ヴィレッジ・シンガーズ)
・長い髪の少女(ザ・ゴールデンカップス)
・小さな日記(フォー・セインツ)
・風(はしだのりひことシューベルツ)
・希望(岸洋子)
・さすらい人の子守唄(はしだのりひことシューベルツ)
・真夜中のギター(千賀かほる)
・どうにかなるさ(かまやつひろし)
僕が3歳のころから9歳のときまでの唄だ。
「ヨイトマケの唄」と「イムジン河」以外は、リアルタイムでよく聴いていた唄だ。グループサウンズやフォークソングの走りの時代。僕の幼稚園から小学校低学年にかけての時代。カラオケでもほとんど歌わない唄ばかりを選んでみた。どちらかというと、僕らよりも少し上の世代の方々が喜んでくださる唄かな。
次回(たぶん来週末)は、1970年代の選定曲を発表したいと思います。どうぞ、お楽しみに!
第1回職サークル推進会議だった日
2010年8月20日 (金曜日)
先日の日記でも「職サークル推進会議」のことを少し書いたが、実は昨晩が正式な第1回目の会合だった(先日は事前の顔見せ会だったのだ)。
これから月に1回の頻度で開催されていく。
茅場町の会議室に、協賛企業の人事担当者、パフの社員、総勢30数名が集合した。
今年のあたまから僕がひとりで騒いできた「職サークルルネッサンス」が、いよいよ本格的に始動したことになる。
「すべての社会人が 当たり前のように 若者たちを見守り 育てていく世の中」
これが「職サークル」の目指す世界である。
まずは新卒採用の仕事に携わる企業の皆さんと一緒に、この世界を築き上げるために必要な秘密基地をつくり、「ざわめき」を起こす。そして、いつしかこの「ざわめき」が、大きなムーブメントとなっていくのだ。
若者を育てるのは、大人たちの当然の役割、責務である。
しかし、残念なことに現在の日本の採用(雇用)システムは、若者たちに不信や不安を与え、彼らのせっかくの社会への巣立ちを妨害している。
世の中のすべての企業の、採用に携わるすべての人事担当者たちが皆、「目の前の若者たちを育てたい」という気持ちで採用の仕事を遂行することで、この状況は一変する。間違いのないことなのだ。
じゃあ、どうやってそのための「ざわめき」や、「ムーブメント」を起こしていくか。
それを考え、創りだしていくのが、この「職サークル推進会議」の役割なのである。
詳細はまた公式なレポートが作成されるのでそのときに。乞うご期待なのである。
↓ ご参考:職サークルの目ざす世界を表現した絵本です
http://www.puff.co.jp/PictureBook/shokucircle-picturebook.pdf
グローバル企業の、CSR担当の皆様への商談
2010年8月19日 (木曜日)
国内、海外、あわせて200社以上のグループ会社を擁し、従業員数も10万人を超す、とあるグローバル企業に伺った。
人事部門ではない。
訪問したのはCSR部門である。
僕のビジネス人生の中で、実はCSR部門に対して営業活動を行ったことはいままで一度もなかった。
考えてみたら不思議なことだ。
パフが取り組んでいる「顔の見える就職と採用」や「選ぶだけの採用から育てる採用へ」という事業コンセプトは、まさに、CSR(企業の社会的責任)を追求した活動そのものだからだ。
どんな感じで話が進むのだろうと心配していたが、それは杞憂だった。
嬉しいことに、事前にパフのこと(特に「職サークル」のこと)を調べてくださっており、最初から価値観共有&共感モードで話が展開していった。
そうかCSR部門か。
部門の性格上、効率とかコストパフォーマンスなんていう寂しい言葉はほとんど出てこない。
むしろ、やろうとしていることに社会性はあるのか。社会にどんな価値を提供するのか。目指す未来はなんなのか。持続性はあるのか。
といったことに話の矛先は向かう。偽物の社会貢献をちらつかせても、すぐに化けの皮がはがれる。
物事の真贋、本質的な価値を見極めようとしているからだ。
やっぱりパフとの相性はすごくいいのかもしれない。
「職サークル」への協賛や賛助も、きちんと検討してくださると約束してくださった。
社会や企業や若者たちのあるべき姿を、いつも真剣に考えておられる方々は素敵である。自然と人が引き寄せられてくる。
CSR部門への貢献。
うん。他の就職会社ではなかなか実現が難しいことだが、パフの社員ならオテノモノだろう。たぶん。
CSR部門に貢献できるサービスメニューなど、ちょっと真面目に考えてみよう!
あ、そうそう。
僕がこの会社のCSR部門にお邪魔させてもらったその直後、うちのヒラハラも同社の採用部門に訪問していたのだという。ぜんぜん知らなかった。
すでにパフは、大企業になってしまったのだろうか(苦笑)。
採用と就職が変わるかも、と思った日
2010年8月18日 (水曜日)
最近、急に新卒採用のあり方を問う議論が、あちらこちらでクローズアップされるようになってきた。すごい頻度だ。
13年前(パフの創業時)から、「おかしい、おかしい」「うそつくな、うそつくな」「姑息だ、姑息だ」「顔見せろ、顔見せろ」「うまれよ、うまれよ」と言っていた僕からすると、やっと時代が追いついてきてくれたか、という感覚だ(なあんて、エラソーに言ってみました)。
このところ、いろんな方々がブログやtwitterで持論を展開したり、新聞も大きく取り上げたり、テレビや雑誌も特集を組んだりしている。
きょうは新しく、日本学術会議から、「大学教育の分野別質保証の在り方について」(三部構成の第三部が、「大学と職業との接続の在り方について」)という政府への回答書が公表されたりもしていた。
さて。企業が変わるのか、大学が変わるのか、はたまた就職・採用業界が変わるのか。
でかい図体の組織は、なかなかすぐには変わらない。責任をとりたくない船頭がたくさん居すぎて変えられない。目先の利益(あるいはコスト)や競争ばかりが優先されて、わかっちゃいるけど変えられない。変えたくない人も多いから変えられない。
・・・というのが今までだったんだけど、なんだか今度ばかりは変わりそうな気がする。
急激な少子高齢化、労働人口の減少、経済のグローバル化……。もう、待ったなしである。
でも、ヘンな方向に変わらないようにしなくちゃいけない。
大きな勢力が、自分たちの保身や利益のためのズルをしないように、監視しなくちゃいけない。
10月上旬に、採用の仕事に携わる同志たちが集まって、あるべき採用の姿を議論したいと思っている。
就職(学生)と採用(企業)の現場にいちばん近い我々が、きちんとあるべき姿を考えて、誰かを批判したり非難したりするのではなく、自分たちの足で、あるべき姿に近づくための第一歩を踏み出すことが大切なのだ。
僕たちの主張は一貫している。
選ぶだけの採用から育てる採用へ。
企業と学生(若者)の間にある疑心暗鬼を取り除きたい。ギャップを埋めたい。信頼関係を取り戻したい。
「すべての社会人が 当たり前のように 若者たちを見守り 育てていく世の中」が、僕らの目指す世界。
やっぱり鍵は、企業の採用担当者が握っていると思う。
これこそ最大のCSRであり、会社を存続、発展させるために不可欠なことだと思うのである。
ということで、続きはまた今度。上の回答書、読まなきゃ!