パフスタッフが綴る何気ない日常。日々感謝をこめて。「パフ・ザ・マジックドラゴン 執務室」

360度会社説明会レビュー

2014年3月10日 (月曜日)

こんにちは。マジックドラゴンの土田です。

弊社の話で恐縮なのですが、先日パフ/マジックドラゴン(以下パフグループ)
の会社説明会を開催しました。

その名も「360度会社説明会」。

当社が「情報を徹底的に開示し、学生と信頼関係を構築したうえでの採用を」
と謳うからには、当社自身が徹底的にそれを体現するような採用活動を行おう、
と言うコンセプトのものと企画されたこの会社説明会。

その内容は「社員はもちろん、すべてのステークホルダーの話が聞ける、360度
全ての角度から会社を理解できる」と言うものになりました。

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そんな会社説明会に参加したのは以下のような顔ぶれ。

・弊社代表(釘崎) 1名
・社員(全部署から) 10名

ここまでは割と普通なのですが・・・

・株主様 2名
・お客様(企業の採用責任者) 3名
・大学キャリアセンター責任者様 1名
・当社のパートナー(協力会社)様 2名
・元社員 4名

司会進行も、パートナーの方にお願いしました。

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コンテンツとしては、以下のような流れでした。

・社員紹介(バラエティ番組のように椅子を並べて行いました)
・社員以外のステークホルダー紹介(同上)
・学生と参加者の質問会
・立食形式の懇親会

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「全てのステークホルダーと話すことで、透明性が高くなる。何より、どこも
こういうことやってないから、面白そうなんでとりあえずやってみましょう」

と言うことで実現したこの企画。

運営上の反省点は多々ありますが、ここで「ぶっちゃけ、すべてのステークホ
ルダーとコミュニケーションをとることで、なにがよいのか?」をしっかり振
り返ってみようと思います。

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<良い点>
一言でいうとRJP(Realistic Job Preview)に尽きると思います。

業務体験こそないものの、第3者から「顧客からどんなことを期待・評価され
ているのか」「どんな人が向いているのか」を客観的に聞けるので、自分がこ
の会社に合うか合わないかは判断しやすいでしょう。

細かく分けると以下になります。

●良い点①:ミスマッチ者のセルフスクリーニング精度が高い
→学生の声「自分は合わないということがはっきりわかりました」

●良い点②:(入社するにしても)入社後のギャップを低減できる
→学生の声 「入社後どんな人と仕事するかが明確にイメージできました」

●良い点③:(参加前からある程度志望度の高い学生に対しては)情報開示をす
       ることで、納得感を醸成できる
→学生の声 「志望する理由がはっきりしました」

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<課題>

●課題①:事前にターゲット学生の志望度は上げておく必要あり

ただ単に現状を開示すれば、勝手に志望度が上がるということはありません。
事前にある程度興味を持ってもらう仕掛け、また「これを今日ははっきりさせ
る!」と学生に目的意識を持った状態で参加してもらう仕掛けが必要と感じま
した。

●課題②:事前にミスマッチ者をセルフスクリーニングする仕組みが欲しい

もちろん、学生が「自分には合わないということわかった」と言うことはとて
も貴重なのですが、一方で社内外を巻き込み多大なマンパワーをかけて実施す
るので、できれば「興味はあるが、本当に自分に合うのか確かめたい」という
方が多く参加するということが理想だと感じました。(①と②は似ていますね)

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<結論>
最初の接点ではなく、ある程度選考が進んだ段階で実施するのが望ましい

※あくまで土田の主観です

ただ、そもそもの趣旨である「全てのステークホルダーと話すことで、透明性
が高くなる」と言うのは間違っていなかったと思います。

個人的には、学生の立場で考えたときに「社員(ともすれば採用担当のみ)の
話だけを聞いて、会社を選べ」というのは流石に無理があるのではないかとい
う思いがずっとありました。今回の企画は通説へのアンチテーゼのような性格
が強かったと思います。

一方で、本当に会社を理解したければ
・人事以外の社員に会いに行く(いわゆるOB訪問)
・オフィスを見に行く、社員が利用する飲食店で社員の様子を見てみる
・株を買ってみる
・店舗や商品を利用してみる
・別の会社の人に「●●社は業界内ではどういう立ち位置ですか?」と聞く
・就職課職員や教授に「●●社に就職した先輩はどうなってますか」と聞く

などなど、いくらでも方法があるとは思います。学生が自分で努力すればいい
話なのに、採用活動でわざわざそんな場を作るべきかなのか、と言う議論の余
地はありそうです。

ただ、どうせ一定のお金とマンパワーをかけて採用広報をやるのであれば、人
事や現場社員のみによる「一人称」の話ではなく「三人称」の情報も届けた方
がいいのではないか、と言うのが私の考えです。

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余談ですが、この学生を採用するか否か?に関しても、学生の「一人称」の話
だけを聞いていていいのか、と言う問題意識があります。もちろん現在の採用
活動でも成績証明書や適性検査などを使って「一人称」以外の判断材料を収集
していますが、充分とは言えないでしょう。

OPEN ESの「紹介文」が物議を醸していますが、もっと多角的な判断方
法があってもいい気がします。

「応募者の部活動の様子を見に行く」
「応募者のゼミ発表会を見学する」
「応募者のアルバイト姿を見に行く」
「応募者の親友に面談する」

と言うような感じでしょうか。
(「応募者の部活動の様子を見に行く」は実際やっている企業様がいらっしゃ
 り非常に感銘を受けました)

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何にせよ「企業も学生もお互い選びあう」と言うことが当たり前に言われてい
る中で、お互いの判断材料の収集方法(会社説明会然り、選考然り)に何十年
も全く根本的なイノベーションが無いというのがおかしいのだと思います。

私たちも、今後も画期的な採用施策を生み出していくことで、採用活動の常識
に見えるウソを打破していきたいものです。