グループディスカッション選考
2015年3月30日 (月曜日)
こんにちは。パフの田代です。
本日は「グループディスカッション選考」をテーマにコラムを執筆します。
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◆グループディスカッション選考とは…
与えられたテーマと制限時間のもと、複数人の参加者が自由に討論し、結論を導
くディスカッションの手法です。その討議や結論を導き出す過程(プロセス)を
見ながら、面接官が評価を行うものがグループディスカッション選考です。
必ずしも議論に勝った応募者が良い評価を受けるということはなく、あくまでも
能力・コンピテンシーなどに基づいて評価を行います。
「1グループにつき○名合格」という基準を設ける場合もありますが、グルー
プによってバラつかせることも可能です。極端な話ですと、グループ内の合格者
が0人のケースもあれば、全員合格のケースもあります。
グループディスカッションとは言え、グループ内での相対評価をする訳ではなく、
応募者個々人を評価することが大切です。
◆グループディスカッション選考の目的
グループディスカッションの目的は様々ですが、例としては次のようなものが挙
げられます。目的を明確にした上で、メリットとデメリットを把握し、テーマを
決める必要があります。
目的
・ネガティブチェック
・チーム力(リーダーシップ、協調性など)チェック
・発言力(積極性、論理性など)チェック
・管理能力チェック
メリット
・一度に多くの応募者を評価でき、効率が良い
・応募者の素を見ることができる
・比較評価がしやすい
・コミュニケーション能力、協調性などの個人面接では見られない特徴を
見ることができる
デメリット
・テーマ設定が難しい
・発言量が多い応募者を高く評価しがちになる
・明確な基準や面接官への事前教育がないと、面接官の好みで評価しやすい
それぞれの目的と良し悪しを確認して臨むことが重要です。
今回のコラムは以上です。
コンピテンシー面接
2015年3月16日 (月曜日)
こんにちは。パフの田代です。
本日は「コンピテンシー面接」をテーマにコラムを執筆します。
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◆コンピテンシー面接とは…
コンピテンシー面接とは、応募者の過去の行動事実から成果を生み出す行動特性
を持っているかを見極める客観的な評価手法を用いた面接のことです。
従来の面接では、応募者がいかに優秀であり、やる気があるかを見ていました。
すなわち、応募者の学歴と志望動機が重視される傾向にありました。しかし、大
学への進学率が上昇し、筆記試験を通過して大学進学する学生も全体の半分ほど
と言われている現状では、高学歴=優秀という構図も信用できなくなってきてい
ます。
また、学生が就職活動をする期間は一般に大学3・4年生の時期であり、今まで
社会を知らなかった学生にとっては短い期間でどんな企業に入りたいか、つまり
企業への志望動機を明確にすることも難しいと言えます。コンピテンシー面接で
は、学歴や志望動機に左右されることなく、応募者の過去の行動事実をもとに評
価をするので、従来の面接手法よりも社会の変化の影響を受けることも少なくな
ります。
ただ、従来の面接手法にもメリットがありますので、採用選考で複数回ある面接
のうち、一次面接ではコンピテンシー面接、二次面接では他の面接手法を用いる
というように、自社の採用に有効な選考設計をするのがよいでしょう。「コンピ
テンシー」と言われても、具体的にどういったものかイメージをしづらいかと思
いますので、コンピテンシーの要素の一例をご紹介します。
≪コンピテンシーの要素≫
1.計画の遂行
2.チームワーク
≪コンピテンシー要素の定義≫
1.業務の遂行のために計画を立て、滞りなく遂行していく
2.自分の役割を理解し、グループやチームの中で役割をまっとうする
コンピテンシーとは成果を出す人の行動特性のことなので、具体的な要素の定義
は「どういった行動をするか」というものになります。
上に挙げたものはほんの一例であり、必要とされるコンピテンシーは会社、部署、
職種などによっても変わってくるものです。たとえば、飲食店で働いている人が
持っているべきコンピテンシーは顧客満足に関する行動についてかもしれません
し、経営に携わる人が持つべきは会社を俯瞰したマネジメントに関する行動につ
いてかもしれません。
このような考え方でコンピテンシー面接は行われます。
今回のコラムは以上です。
次回は「コンピテンシー面接での質問例」についてお伝えします。
構造化面接
2015年3月2日 (月曜日)
こんにちは。パフの田代です。
本日は「構造化面接」をテーマにコラムを執筆します。
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◆構造化面接とは…
面接での評価項目、評価基準、質問項目、面接の流れなどを応募者によらず
決まったものにした面接のことを言います。質問方法など面接のやり方を面
接官に任せる自由面接に比べ、面接の評価が安定します。構造化・標準化さ
れた質問や評価をしていくことで、面接官の主観を排除し客観的な評価がで
き、その効果は日米の様々な研究で実証されています。
また、コンピテンシー面接でも、この面接の構造化をすることが応募者のコ
ンピテンシーを見極めるために重要な要因となっています。構造化面接では、
応募者の過去の経験について、その内容、取った行動や理由、結果などにつ
いて質疑応答を繰り返すことで応募者の特徴をつかむことができます。
◆構造化面接の設計方法
構造化面接を実際に導入するには、採用したい応募者の人材要件を決定し、
次に評価項目・評価基準を決定、最後に評価をするための質問項目・質問方
法を決定します。
1、人材要件の定義
どんな応募者が欲しくて、どんな部分を評価していく面接にするか考えなけ
ればならないので、まずは人材要件を決定します。ここで決める人材要件は、
コミュニケーション能力が高い、など抽象的なものでなく「〇〇な人を相手
に、〇〇なコミュニケーションが取れる」など、具体的なものとするのがよ
いです。
2、評価項目・評価基準の決定
人材要件が決定したら次は評価項目・評価基準の決定です。応募者のどうい
った部分について、どのように評価するかを具体的に決めます。
例えば、≪コミュニケーション能力≫という項目を作り、コミュニケーショ
ン能力が何を意味しているか明示した上で、1~5点で評価します。この時、
1点は〇〇〇なことが当てはまり、3点では〇〇〇なことができ、5点では
〇〇〇なことができる…というように、点数を付ける基準も設けておきます。
3、質問項目・質問方法の決定
応募者の評価項目・評価基準が決定したら、最後は質問項目・質問方法を決
めます。評価したい情報を引き出すための有効な質問項目・質問方法を設計
し、応募者によらず同じ質問をすることで比較しやすい情報を得ることがで
きます。
具体的には、コミュニケーション能力を評価したい場合には、「学生時代に
大変だったこと」に対して、「どのように周りを巻き込んで乗り越えたか」
などを質問することが考えられます。
今回のコラムは以上です。
次回は「コンピテンシー面接」についてお伝えします。