「お前、干されるよ」
2012年6月20日 (水曜日)
こんにちは、島田です。
いきなりちょっと刺激的なタイトルだったかもしれません。
先日のヨシカワのブログ「本気で叱る」を読んで、私も叱られた経験を思い出し、こんなタイトルにしてみました。
私の場合は、お客様ではなく上司や先輩に叱られた経験ですが・・・。
営業現場にいたときには俗にいうノルマ営業で、事務所フロアでは日常茶飯事に「バカヤロウ!!」と怒号が飛び交っていて、私もよく怒鳴られました。
怒鳴られると反省しますし、これじゃいかんと考えを改めたりもしますが、意外と心にズッシリと響いた覚えがありません。
過ぎ去ると忘れてしまうようです(←こらこら)。
しかし、ある先輩に叱られた記憶は今でも忘れることが出来ません。
☆ ☆ ☆
あれは新人時代。
私は入社後3ヶ月程度の研修期間を経て現場に配属されました。
当然ながら実務知識はほぼ皆無なので、先輩たちにいろいろと指導してもらいながら仕事を進めるわけですが、私は失敗を恐れていたのか、些細なことでも自分で考えずに安易に先輩たちの判断を仰いでしまっていました。
最初のうちはそれでもよかったのでしょうが、何ヶ月か経ってそれなりに経験を積んだにも関わらず、何でも質問してしまう悪しき習慣は変わっていなかったようです。
しかも、質問の仕方も、
「これはこうすれば解決すると思うのですが、間違っていませんでしょうか」
のように、自分なりの考えを持った質問ではなく、
「これはどうすれば解決するのでしょうか」
と、何も考えずに単純に教えを請うというもの。
そんな質問であっても、先輩たちは後輩を育てるもの仕事の一つなので、忙しい中でも嫌な顔もせずに私の質問に答えてくれていました。
そんなある日。
私は先輩の一人に、いつものように簡単な問題の対応策を安易に質問しました。
その先輩は、いつものように優しく教えてくれる代わりに、私に以下のように問いかけてきました。
「この問題への対応方法は、お前が持っているマニュアル本にも書いてあるのは知っているか?」
私はそんなことすら調べずに安易に質問をしてしまっていたのです。
そして先輩は続けてこう諭してくれます。
「お前は何でも質問してくるが、もう少し自分で調べたり、自分なりに考えたりすれば解決できることはたくさんあるんじゃないのか?」
私は自分の行動を恥じました。
確かに先輩が言うとおり、自分でもう少し調べて、自分のアタマでもう少し考えれば、ある程度の問題は自分で解決できるくらいの知識は既に持ち合わせていたはずなのです。
そして最後に先輩が言いました。
「今のままじゃ、お前、干されるよ。」
怒鳴られるのには慣れていましたが(いや、慣れてはいけないのですが)、この先輩の静かな説教は、私の心に突き刺さりました。
易きに流れていた自分を本気で反省し、その日から私は自分の行動を改めました。
☆ ☆ ☆
その先輩の静かな説教のおかげで、私は何とか会社で干されずに済みました。
しかし、先輩がわざわざそう諭してくださったということは、私に対する周りからの評価がそこまで危機的な状況になっていたということです。
先輩から叱られるまでは、自分は自分なりに一生懸命やっているつもりだったので、そんな目で見られているとは気が付きませんでした。
自分の評価というものは意外と分からないものです。
叱っていただけるということは幸せなことだと実感した、新人時代の経験でした。
次は、杉平です!