納めるということ
2012年5月7日 (月曜日)
こんにちは、大橋です。
先日、パフグループの新卒応募者向けに社員との座談会がありました。
今日はそのときに考えたことについてです。
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当日は、社員を4グループに分けての座談会で、
応募者の皆さんが全てのグループを回り、
お酒も交えてざっくばらんに話すというスタイルで行われました。
私のグループはマジックドラゴン社のサービスマネジメントグループメンバーが中心で、
サービスマネジメントグループは、サービスの履行、つまり“納品”を担当する部門です。
私は、入社前のインターンシップ期間の多くをこのグループで過ごし、
入社後はHRコンサルティンググループといういわゆる“営業部門”に所属していました。
昨年7月の出向以降、とくにここ3~4か月は“納品”の仕事が非常に多くなっています。
そういった経験の中、比較的イメージのしやすい“営業”という仕事に対して、
“納品”というのはなかなか捉え難い仕事なのではないかと感じています。
学生の皆からも、「どんな仕事をしているんですか?」という質問は
非常に多く寄せられ、そのたびに人事部(採用担当者)の代わりに行っている
具体的な業務内容の説明をしていました。
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私自身が就職活動をしていたときは、あまり“納品”には目が向いていませんでした。
当時の私はきっとこう思っていたはずです。
「ミスなくやって当たり前」の、「業務を円滑にまわすことが大事」な、
ある意味で地味な仕事だと。
私が当時みていた企業側も、若手や新人にまず求めるのは営業経験であり、
数字に代表される成果ではないかと感じていました。
今思うと、非常に狭い了見だったわけですが、
今日ここに来ているみんなにはそういうふうに捉えてほしくないなと思いました。
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最近、イー・ファルコン社では営業に出る機会よりも
納品する機会のほうが非常に多くなっています。
営業にパワーを割けない現状に焦りもありつつ、納めることの難しさに、自
分の力不足を痛感することもしばしばで、「求められている価値を提供する」というのが
いかに大変なことかと身にしみています。
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ある会社の社員サーベイ案件でのことです。
役員向けに調査結果を報告するという機会がありました。
総計、数百万円のプロジェクトでしたが、
詳細を把握していない役員からすると
その報告内容で数百万円の価値があったかどうかの印象を決めるわけで、
ご発注を決めてくれた社長や人事部への影響も非常に大きい機会でした。
実際に、報告費用として頂いているのは数十万円であるにもかかわらず、
報告内容の準備には人も時間も知恵も、かなり多くのものを投入しました。
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「この価格で、○○というサービスを提供する」、
いわゆる定価というのは商売の出発点だと思います。
「定価以上の価値を提供したい」というのは、
顧客の満足やビジネスの継続を願うものなら誰もが思うところだと思いますし、
顧客としても額面だけの価値しか提供してくれない外注先に対して
深い信頼を寄せることなどないでしょう。
しかし、過剰サービスにより、労働生産性が落ちては企業体力は下がるばかりで、
結果、サービスの質を落としてしまう悪循環に見舞われてしまうことでしょう。
(そもそも定価の概念がなくなります)
この非常に難しいバランスの中で、その責を担うのが納品部門だったりするわけで、
そんなこと、自分が納品の責任を負う立場になるまで全くわからないことでした。
(もちろん、納品後の達成感もです)
非常にわかりにくい文章を書いてしまいましたが、
営業が売ってきた価値を提供する難しさ、
今回の座談会では、こんなことが少しでも伝わればいいなと思って臨みました。
(結果はどうでしょうか。。。)
就職活動中の皆さんは、あまり私みたいな思い込みをせずに、
いろいろな仕事に従事する社会人と、深く話してみてほしいと思います。
次は、GWを満喫したと思われる木村です。