ソーシャルメディア時代の学生行動モデルを捉える ~SIPSモデル×企業就職~
2012年5月16日 (水曜日)
いつもお世話になっております、マジックドラゴンの坪内です。
ソーシャルメディアがあっという間に身近になってきました。ソーシャルメディアを活用したマーケティングも、成功事例を着実に蓄えつつあり、本質的な考察が進んできております。今回は、ソーシャルメディアがもたらす採用活動への変化を考えてみたいと思います。
生活消費者行動モデルのSIPSという概念が採用活動に活かせる?
ご承知の方も多いフレームワークですが、電通が提唱する新しい生活消費者行動モデルのSIPSという概念が採用活動に活かせるのではないかと思ってブログを書いてみます。
簡単にご紹介すると、ソーシャルメディアが主流となる時代の生活者消費行動では、まず共感することが消費行動の起点になるという考え方です。共感して、初めて中身を確認して、参加&良いものを共有・拡散するという。
『共感する : Sympathize → 確認する : Identify → 参加する : Participate → 共有・拡散する : Share & Spread』とシンプルに整理し、その考え方を略して「SIPS」と名付ける。
S | (Sympathize : 共感する) |
I | (Identify : 確認する) |
P | (Participate : 参加する) |
S | (Share & Spread : 共有・拡散する) |
共感体験の創出が人事(企画屋)の仕事
採用活動のカスタマーを学生と考えたときには、デジタルネイティブの学生たちを対象にしたソーシャル時代のリクルーティング手法のヒントが見えてくると思います。
当然、企業ごとにターゲットとする学生像が異なるわけですから、まず求める人材像を明確化することは重要です。
その上で、ターゲット学生の共感するような企業ブランドや社会活動や採用コンセプトを打ち出し、企画に参加させていくことを母集団形成の基本戦略とする。
インターン体験やソーシャルプロジェクト、その他のCSRプロジェクト等入口は様々あるが、そこに参加することで、ファン化していくような共感体験を創出することが重要です。
学生の感動が起点となり、ソーシャルでの共有と拡散が進む。あそこの説明会良かったよ!あそこの人事担当良い人だったよ!とネット上でクチコミが広がる。
ソーシャルメディアでのクチコミの威力はすごく、100の2乗が1万になるように、目の前の100人を深く共感させることができれば、その先に1万人にリーチする可能性があります。
企画の内容にもよりますが、ソーシャル上で告知されている企画をキャッチして参加してくる学生は、ITに強い方が多いだけでなく、パワーを持った学生エバンジェリストが紛れていることもありえます。
その方々が我々の会社の魅力をどんどんネットで拡散してくれる可能性があるのです。ソーシャルメディア時代の採用広報を考える我々は、「SIPS×採用」という観点で採用広報の企画を考えてみることは今年重要な施策のひとつになるかもしれません。
次回は、並木です。