パフスタッフが綴る何気ない日常。日々感謝をこめて。「パフ・ザ・マジックドラゴン 執務室」

BUMP OF CHICKEN 『ギルド』

2012年6月5日 (火曜日)

こんにちは、土田です。

今日はBUMP OF CHICKENの 『ギルド』です。

まずは、何も言わずにこの曲を聞いてください。

 

そして、歌詞を読んでください。

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もう、しびれますね。
こういう詩を書けるようになりたい。

人間は汚いし弱いけど、それを認めた上で、

それでも、もがきながら清く強くあろうとする、その姿こそが美しいのだと思います。

特に「構わないから その姿で 生きるべきなんだよ」の部分。
本当に、力が出ますね。

 

人間の汚さ、弱さを無視した「前向き・元気の押し売り」はもう要らないんじゃないでしょうか。

 

「夢は叶う」「努力は報われる」「いつでも笑顔」「前だけを見つめて」
これらの言葉は、あくまで正しいのですが、一面的です。

それができる強い人は、人間の中のごくごく一握りなのだと思います。

僕のような凡人は、アタマではそうあらねばならないとわかっていても、
どうしようもなく汚く、弱い存在なんです。 

でも、なんとかしようと思って、迷いながら、失敗しながら、
もがいて、でもやっぱりできなくて、悶々と毎日過ごしているわけなのです。
苦しみながら生きていて、たまに楽しいことがあるのです。 

その「生きる苦しみ」が悪であるかのように、または、まるで最初から存在しないかのような、
言葉の中からは「こうあらねばらない」という強迫観念がにじみ出ています。

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企業の採用HPだって、
「やりがい」「社会貢献」「夢がかなう職場」「自己実現」「すべてはお客様のために」
「理想の自分になる」みたいな言葉だけが踊ります。 

それらの言葉は、あくまで正しいのですが、一面的です。

 

下記のような話は、あまり出てきません。

「上司とそりが合わず、ゴミのような扱いをされたけど頑張りぬいた」
「最初は絶対好きになれないと思っていた顧客から徹底的にいじめられたが、
最後には『○○さんのおかげです、ありがとう』と言ってくれた」
「『絶対うまくいかない』と酷評された企画を、失敗したらクビにしてください!と
周囲をなんとか説得、実行して認めてもらえた」
「毎日終電で帰って、土日もどちらかは出るような働き方で、死にそうだった。
でも、そのおかげで今の自分がある」 
「お前は出入り禁止だ、と罵詈雑言を浴びせられた顧客に毎日夜討ち朝駆けして、
ようやく取引復活、しかも取引額が増えた」 
「必死に作った企画が、実行直前の段階になって上司の一声で中止に。
結局実現できなかったが、その経験が糧になっている」 

 

働くということのキラキラした面だけが前面に出すぎているのですね。

その裏にある、厳しさ、困難は、確実に存在するのに、
まるで存在しないもの、存在してはいけないようなものであるかのようです。

それは「常にキラキラ働かないといけない」という強迫観念を我々に与えます。

 

イヤなことばかりというつもりはないです。
ただ、現実から逃げ、目をそむけてしまうのは、よくない。
長い目で見ると、誰も得をしないと思います。 

 

キズなし、色もピカピカ、つるつるしたリンゴって、なんか「農薬たっぷり」って感じで、
ウソっぽいじゃないですか。
多少虫が食ってて、色もかすれてる、そういうリンゴの方がおいしいじゃないですか。

いいことばっかり言っているより、いっそのこと下記のようなことを言ってくれた方が
信用できる。

もちろん、それを利用して「差別化」に使う企業もいるわけなんですが、
それでもまだいいことばっかり言っている企業よりは良心的だと思うんですよ。

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次は、坪内です。