常山の蛇
2009年6月29日 (月曜日)
はい。もっとも嫌いな季節は夏です。土田です。
まだ7月にもならないというのに、すっかり暑くなってきました。
タダでさえ暑いのは苦手なのに、
スーツを着て外に出る社会人の夏はどうなってしまうんだろう
という不安にかられております。
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さて、今日の成語的世界。
ついに3回目を迎えました。
今回は、かの有名な、『孫子の兵法』から。
【常山の蛇】
という成語を紹介します。
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孫子の兵法って実は、将軍のために、戦術、戦略を語るものではなく、
為政者のために、国を治める方法、組織をまとめるすべを
語るものなんです。
つまり、軍事論というよりも、治国論なんです。
今回の【常山の蛇】は
【組織論】についてです。
現代にまで通ずる、孫子の深みを味わってください。
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中国の常山(じょうざん)という山に、
「率然(そつぜん)」という名の大蛇が住んでいた。
この蛇。
頭を攻撃しようとすれば、尾が体に巻きついてくる。
尾を攻撃しようとすれば、鋭い牙で噛み付いてくる。
胴を攻撃しようとすれば、尾と、頭が同時に攻めてくる。
この常山の蛇のように、組織全体が、密な連携をとり、
一つの有機体となる必要がある。
と孫子は言っているのです。
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一つの部門、業務が不景気のあおりを受けて低迷しても、
他の部門、業務がカバーする。
一人の従業員が体調を崩しても、
残りのメンバーがその穴を埋める。
【常山の蛇】のように、
有機的な連携がとれており、
まるで1つの生命体のごとく動くことができる会社を
「いい会社」と呼ぶのかもしれません。
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わが国では、トップダウンの「縦型」組織が伝統的に多いといわれています。
「縦型」組織は、トップが末端を管理し、
上から下まで命令を伝達しやすいという利点がある反面、
外部からの脅威には弱い。
管理されている「末端」の部分には、
「上からの指示に従う」「命令を滞りなく遂行する」ことに長けていても、
「自分で臨機応変に判断する」「上に働きかけて連携を促す」
ということは不可能だからです。
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只でさえ、不景気が叫ばれる昨今。
変化の多い今の時代です。
これからの時代は、伝統のいいところを残しながら、
【常山の蛇】へと「脱皮」する必要があるのかもしれません。
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さて、就職活動性の皆さん。
あなたが今志望している会社は、内定をもらった会社は、
【常山の蛇】ですか?
企業ブランドや、表面的なイメージ、社会的な評判だけでなく、
たまにはこんな視点から、「会社」を見てみるといいのではないでしょうか。
今までとは違う、切り口の参考となれば幸いです。
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今回の成語、いかがでしたでしょうか?
次回は、パフ会員の、いや就職活動生みんなの頼れるお姉さん的存在である、
長崎の登場です。