若き詩人への手紙
2010年6月15日 (火曜日)
こんにちは。奈良です。
高校のときに好きだった教科は世界史でした。
だから、人の経歴を覚えるのも得意なのかもしれません。
世界の歴史も、人の経歴も、選択の連続で構成されています。
その選択の過程や結果を知るのがとても面白いのです。
・・・
ところで、みなさんは、
選択を迫られたとき、すぐに結論を出すことができますか?
すぐに結論を出すことができるにこしたことはないけれど、
実際はなかなか難しいものです。
私も、選択をする際、かなりモヤモヤと考えるタイプです。
決心してからの迷いは少ないのですが、決心するまでに
すごく時間がかかります。
今日は、そんな私が悩んだときに読む文章を紹介したいと思います。
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私はできるだけあなたにお願いしておきたいのです、
あなたの心の未解決のものすべてに対して忍耐を持たれることを。
そうして問い自身を、例えば閉ざされた部屋のように、
あるいは非常に未知な言語で書かれた書物のように、愛されることを。
今すぐ答えを捜さないで下さい。
あなたはまだそれを自ら生きておいでにならないのだから、
今与えられることはないのです。
すべてを生きることこそ、しかし大切なのです。
今はあなたは問いを生きて下さい。
そうすればおそらくあなたは次第に、それと気づくことなく、
ある遥かな日に、答えのなかへ生きて行かれることになりましょう。
リルケ 『若き詩人への手紙』より
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この文章は、詩人であるリルケと
詩人志望の青年、フランツ・カプスとの文通を収めた『若き詩人への手紙』
という本の一節です。
大学の授業で紹介があり
「素敵な文章だな」と感動し、手帳に書きとめていました。
悩み、答えを出せなくて、悩んでいること自体に嫌気がさしたとき、
私は当時の手帳を出してこの文章を読み返します。
すると「悩むのも悪くない」と前向きな気持ちになるのです。
就職活動中の人も、就職活動が終わった人も、
「これでいいのだろうか・・・」と悩むことが多いかもしれませんが、
あまり自分を追い詰めず、焦らず、頑張って欲しいと思っています。
『若き詩人への手紙』には、他にも良い言葉がたくさんあるので、
興味があったら読んでみてください。
・・・
次は、モヤモヤと悩んでいる姿が想像できない、平原です。