「就活二次戦線」に備える(1)
2014年2月10日 (月曜日)
こんにちは。マジックドラゴンの土田です。
いきなり余談ですが、先日弊社の吉川がブログの記事を久々にアップしたとこ
ろ、私のブログとは比べ物にならないほど「いいね!」が集まるという事件が
ありました。(泣)
やはり、大事なのは日ごろの行いや良好な人間関係を築くための人間力なのだ
なと痛感した次第ですが、腐らずに書こうと思っております。
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さて、ついに、選考シーズンも本格化してきました。そして「何やら今年の採
用は波乱がありそうだ」と言う思いを日に日に強くしております。
経団連企業ではエントリーシートや適性検査等いわゆる「プレスクリーニング」
が、非経団連企業ではすでにグループディスカッションや面接等が始まってい
ます。
※ここでいう経団連、非経団連というのは経団連の倫理憲章に則
り選考をしている企業とそれにとらわれずに選考をしている企業と言う程度の
意味で、他意はありません。
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企業の採用担当者様に所感をお聞きすると
・毎年「他にどこの会社を受けているの?」と聞くのだが、今年は明らかに、
例年バッティングしないような超大手企業の名前ばかりが並んでいる。
(中堅物流)
・プレスクリーニングに参加している学生のうち、ターゲット校比率が下がっ
ている。
(中堅運輸)
・全体的に、選考を受けに来る学生の学歴だけでなく、レベルが下がっている。
感覚的にだが「この人はいいな」と言う人の割合が下がっている。
(中堅Sier)
と言うお話を聞きます。
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一方、学生はというと、
・今は志望企業のエントリーシート対策や企業研究に余念がない。
・すでに業界を絞っているので、知らない企業の説明会よりも、志望業界の選
考やその準備を優先している
・景気が回復し、企業も採用数を増やすということをよく耳にする。チャンス
が少しでもあるなら有名人気企業を受ける
・ブラック企業には絶対行きたくないので、有名人気企業から受ける
といった具合です。
まだ推測の域を出ないし、感覚的な印象でしかありませんが、明らかにこう言
えそうです。
「学生は去年より早く志望企業を絞っている」
そして「絞っている対象は、去年よりも有名人気企業に偏っている」
※もちろん毎年大なり小なりそうなのですが、より顕著と言う意味です。
そして、いかに景気動向指数がリーマン前の水準に景気が戻ったとはいえ、企
業アンケートを見ても、採用基準は下げないという回答がほとんど。求人倍率
も一気にリーマン前の2.14になるとは考えにくい。
「見せかけの売り手市場」に踊らされ「大手に絞った」学生が、「採用数は少
し増える」とはいえ「質はそこまで妥協しない」大手人気企業に殺到すること
になると言えそうです。
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むむむ。今年は、久々に危険なにおいがしております。
(煽るつもりも無いのですが、私自身弊社の採用担当として危惧しております…)
こんな時は、過去の事実から教訓を抽出し、同じ轍を踏まないようにしたいも
のです。
採用を長く担当されている方なら、記憶に新しい、2011年卒採用。
ちなみに私は当時、新卒入社したばかりの営業でした…
その2011年卒採用では、何が起こったか思い出してみましょう。
あとでわかることですが、2011年卒採用では、前々年2.14、前年1.62だった求
人倍率が一気に1.28に冷え込んだ年でした。
しかし、学生はそんなことは知りません。不景気を煽る報道は多分にありまし
たが、今のように就活が社会問題として大きく騒がれる直前のタイミングでし
た。学生は先輩の「何とかなるよ」という話を信じて売り手時代の就職活動を
していたように思います。リーマン直後の「内定切り」も問題になっていまし
たので「内定切りをしなさそうな信頼できる企業=有名人気企業に行こう」と
言う風潮があったように記憶しています。
一方企業はと言うと、リーマンショックのあおりを受け、採用数減、採用予算
削減の嵐が吹き荒れた年でした。「厳選採用」と言う言葉が躍り始めたのもこ
のころからだったと思います。
つまり、企業側は限られた費用やマンパワーを、厳選された一部の学生に集中
して投下しなくてはいけない状況に陥りました。
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その結果、どうなったか?
「見せかけの売り手市場」に踊らされ「大手に絞った」学生が「夢破れて」、
「4月前後に大量に就活二次戦線に放出される」ことになります。
そして、
「世間的にいい学生」に「内定が集中」したため、企業は内定辞退に苦しむこ
とになりました。
「どこにでも受かる要領のいい学生」は内定をたくさん取得する。一方「見込
みはあるがイマイチ目立たない学生やアピール下手な学生」は、一次戦線では
厳選採用の名の下に落とすことになる。
追加募集をかけても、内定を出せる質の担保ができない。こんなことなら、一
次戦線で落とした「見込みはあるがアピール下手」な学生を上に上げておけば
よかった…
「敗者復活選考」を実施する企業もいました。しかし「見込みはあるがアピー
ル下手」だった学生は、面接に慣れていくうちに企業から内定をもらってすで
に市場から姿を消している…
人数目標未達だが採用活動を終了する企業が相次ぎました。
これに似たことが、2015年卒採用でも起こるのではないか?
というのが私の直感です。
では「必要な人材を必要な数入社してもらい、活躍してもらう」という採用の
ミッションを達成するために、我々にはどのような準備が必要なのでしょうか。
次回、この点について考えてみたいと思います。