パフスタッフが綴る何気ない日常。日々感謝をこめて。「パフ・ザ・マジックドラゴン 執務室」

イギリスにて。

2018年7月11日 (水曜日)

こんにちは。
誕生鮨はウニ、鮨言葉は饒舌だった大門です。
ウニ…いいですねえ。美味しいウニが食べたいです。
小樽で食べたウニイクラ丼が美味しかったです。
久し振りに北海道に行きたい気持ちになりました(そして今週末から釘崎さんが北海道に行かれるのを羨ましく眺めています)。

さて、昨日の石上さんや「趣味の話をブログに~」と話していた吉川さんに倣い、私も今回はお仕事から離れた話をば。
音楽活動をしていた頃の昔ばなしです。

クラシックからポップス系のバンドから、いくつかの形態でやらせていただいておりまして、その中の一つに英国式ブラスバンドというのがありました。
★英国式ブラスバンドのウィキはこちら

私の大学時代の師匠がその道の第一人者で、学生の頃に「こういうのがあるんだけどやってみる?」と誘われたのが始めるきっかけでした。
オーケストラとも吹奏楽とも違う構成、違う楽器での演奏は最初こそ戸惑いましたが、やってみるとすごく自分に嵌って、師匠が主宰する楽団にも10年ほどお世話になりました。
楽団ではコルネットの後列(Back Row)を担当していて、前列(Front Row)のようにバリバリとメロディを吹くのではなく、裏メロディからハモリから伴奏から中低音の楽器との繋ぎ役まで、言ってみれば「一歩引いた裏方の何でも屋さん」を担っていました。
フロントで攻めにいく人たちをどうやって支えるか…裏方・後方支援の面白さを知ったのもこの英国式ブラスバンドを始めてからだったと記憶しています。
(実務は全く別ですが、気持ちとしては今の仕事に大きく通じるものがありますね)

そんな英国式ブラスバンドをやる中で、本場イギリスに演奏&研修旅行に行く機会がありました。

マンチェスターで学校を巡って小学生くらいの子に教えたり、高校生くらいの子たちと一緒にミニコンサートを開いたり。
(到着した日にホテルで変圧器通さないまま携帯の充電器をコンセントに差したら、味噌汁くさい煙が出ました)

バーミンガムでは伝統あるコンテストとガラコンサートを生で聴いて涙を流したり。
(空き時間にファストファッションのお店に入って、現地の勢いある女性たちにも物怖じせず試着して服を買いました)

その中でも、ある学校で開催したミニコンサートで観た光景は、今でも強く印象に残っています。
学校のホールで、私達はその学校のバンド(高校生くらいの子たち)に混ざって一緒に演奏。お客様は学生の親御さんたちや近所の人たち。
軽食やドリンク、大人のお客様にはアルコールも出る(学校なのに!w)とてもフレンドリーな雰囲気のコンサートで、私たちも言葉がなかなか通じないながらも楽しく演奏していました。

で、一番印象に残ったのが、プログラムの終盤に演奏した「サウンド・オブ・ミュージック」メドレー。
「私のお気に入り」や「エーデルワイス」など、日本でも知っている方が多いミュージカルの歌をメドレーにして演奏していたのですが…ふと気付いたら聞こえてきた、男性の歌声。
え??と思って周りを見ると…

なんとお客様たちが歌っていたんです。
ビール瓶を片手に、とても気持ちよさそうに「エーデルワイス」を歌う恰幅のいい男性たち。そう、一人じゃないんです。何人もいたんです。
「エーデルワイス」以外の曲でも歌っていて、もはやどっちのコンサートか分からない笑。そして演奏が終わるととても大きな拍手をくれて…。
お客様も、演奏していた私達も、みんなが笑顔になれた本番でした。
こんな本番もありなんだ…!と、カルチャーショックを受けつつもすごく貴重な経験をしたな、と今でも思います。
あと、音楽は言葉を超える、と身をもって感じられたのも嬉しかったです。

日本ではとてもマニアックな「英国式ブラスバンド」ですが、それをやっていたからこそ得られた経験も数多く。
あの時誘ってくれた師匠には改めて感謝をしています。
(演奏家としては不出来だった弟子でごめんなさい…)

そんな昔ばなしでした。
阿久根さんもそういう経験、ありますか??