記録的な豪雨のなか生誕の地を辿った日
2009年7月25日 (土曜日)
どうやら九州は記録的な豪雨らしい。なにもこんな時に限って……。僕はよほどの雨男のようだ(苦笑)。
それはともかく、予定通り、本日はTさん宅を朝の9時に出発した。
向かうは「八代郡坂本村葉木」(現在は市町村合併で、八代市坂本町葉木となっているらしい)。
山と川しかない、とんでもない田舎だ。
実は昨夜から一緒にいるTさんというのは、僕の10歳上の従兄なのである。そして、向かう先は、Tさん兄弟や、僕と僕の兄が生まれた村なのである。
Tさん兄弟(4人)と僕と僕の兄は、僕の父・母・爺さん・婆さん・叔父さん・叔母さんたちと全員一緒に暮らしていた。超大家族なのだ。特にTさんは、生まれたばかりの泣き叫ぶ僕をおぶって、面倒をみてくれたらしい。だからかどうかは知らないが、Tさんのことを皆は、「おぶあんちゃん」と呼んでいた。
この「おぶあんちゃん」(Tさん)のお母さん(つまり僕の叔母さん)が、昨年末亡くなられたのだが、僕はお葬式に伺うことができずにいた。ずっと気になっており、今回の九州遠征の機会にお参りさせてもらうことにしたのだった。
この写真が、僕らが生まれ育った家なのだが、右にみえるのは球磨川。左は急斜面の山(というか崖?)だ。
この山と川に挟まれた家が釘さん生誕の地なのである。
昔は旅館でかなり賑わったのだが、いまはTさんの長兄ご夫婦だけがひっそりと暮らしている。建物も、もう築57年である。
久々に訪れた生誕の地。奥にある仏壇の叔母さんの位牌の前で手を合わせた。
これで、本日の大目的は達成した。
Tさんは、「せっかくここまで来たんやけん、人吉にでも行ってみるか?」と言ってくれた。
人吉(ひとよし)というのは、球磨川の最上流にある町で、生誕の地を離れた僕ら家族(父、母、兄、僕の4人)が、一年弱の短いあいだ住んでいた土地だ。僕が5歳のときだった。短い期間ではあったのだが、僕にとっては思い出深い土地。なぜなら僕の小さい頃の記憶は、この土地からスタートしているからだ。卒園(正確にいうと中退なんだけど…)した幼稚園も人吉にあった。
しかし、僕は5歳のとき以来、人吉には行ったことがない。44年ぶりの帰郷なのだ。
家があったであろう場所に行ってみた。もちろん昔住んでいた家はあるはずもなかったが、周囲の風景には見覚えがあった。
そして向かったのが幼稚園。青井神社という大きな神社のなかにある幼稚園なのだ。
うわー、懐かしい。だんだん昔の記憶がよみがえってきた。
幼稚園のある敷地まで行く。
昔と同じだ。44年前、僕は毎日バスでこの幼稚園に通っていたのだ。
ついつい嬉しくなって、パチパチと写真を撮り始めた。
なにごとかと思ったのか、若い保育士さんと園児が、「こんにちは、どうかされましたか?」と出てきた。
「あ、ぼ、僕、44年前にこの幼稚園に通っていたんです。いまは東京にいるんですが出張のついでに寄らせてもらいました。44年ぶりなので、ついつい懐かしくなっちゃって…」
と説明すると、保育士さんはニッコリ笑って、「ああ、そうでしたか。私もこの幼稚園の出身なんですよ」と、最近の園の話などしてくださった。
記念に保育士さんと園児のツーショットをパシャッと撮らせてもらい、ブログへの掲載許可もいただいた。
保育士さん(お名前をお聞きするのを忘れちゃいました)、どうもありがとうございました。
生誕の地へ行きお参りをし、出身の幼稚園に行き、これでもう思い残すことはない。
Tさんと一緒に一路、熊本に戻った。車で2時間以上かかる。途中、大雨の隙間をぬって熊本ラーメンを食べたりしながらの、ゆったりとしたドライブだ。
そして夕方。
現在、熊本に住んでいる中学の同級生に会うことになった。4~5年前の同窓会で、数分会話したことがあったものの、きちんと会うのは30年ぶりだ。何を隠そう、中学時代、ずっと憧れていたマドンナなのである。
そのマドンナもすでに49歳。3人の子供のお母さんだ。上のお子さんはなんと25歳。時の流れの速さを痛感する。
雨の中、マドンナは僕を宿泊先のホテルまで迎えに来てくれた。いやー、久しぶり。ぜんぜん昔と変わらない。マドンナはいくつになってもマドンナなのだ。
熊本料理の店で昔話に花をさかせながら食事をし、その後、お決まりのカラオケへ。短い時間だったが、「15歳のあの頃」に戻った幸せなひとときだった。
特別に許可をいただいたので(あれ?いただいたっけ?ま、いいですよね、笑)、記念に写真を載せることにしよう。
こんな感じで、熊本の2日めは幕を閉じた。
しかし、激しい雨はあいかわらず降り続いている……。
これまでに頂いたコメント
4件コメントがあります
- いおちゃんさん
- パンダさん
いやー、まだまだですたい[E:smile]
- きよさん
久し振りでとても楽しかったです。パンダの美声も聞けたし・・。帰りの雨は大丈夫だったですか。いおちゃん、由布院で同窓会しましょう!!
- くぎさんさん
きよさん、コメントありがとうございます!日曜の夜遅くに東京に戻りました。
ここで15歳のころの同級生がコメントを寄せあうなんて、なんだか感慨深いですね[E:happy01]。
にやけたパンダの顔!
これで思い残す事はなかろう〜[E:happy01]