給与を決めた日
2010年8月13日 (金曜日)
パフは年に2回、昇給が行われる。半年間の、会社の業績、チームの成果、個人の成果、個人の仕事への取り組み(プロセス)、といった項目を総合的に評価したうえで、昇給額を(あらかじめ定められたルールを基にして)決定する。
昨日は、今年の1月から6月までの半年間の全社員の評価を確定させ、昇給額を決定し、本人に通知した日だった。
会社をつくって13年。起業前と起業後とでいちばん違うこと。それは「給料をもらう権利を持った人」から、「給料を払う義務を負った人」になったことだ。
会社の経費のなかでもっとも比率が高く重たいものが人件費。会社をひとりでやっているときは、ある意味とても楽。売上があがらないとき、資金繰りが苦しいとき、黒字を出したいとき、自分に給料を払わなければそれで済むからだ。
しかし従業員が一人でもいると、そういうわけにはいかない。従業員への給料は経営者にとってもっとも優先度の高い債務。支払わないなんてありえない。サラ金だろうがマチ金だろうがヤミ金だろうが、どこからであっても、なんとしてでも工面して、絶対に支払うべき債務なのである。
一方で、給料を払えるというのは、経営者にとって幸せなことである。「ああ、今月もちゃんと給料を支払うことができた」という、ちょっとした幸福(というか安堵かな)がある。その金額が大きければ大きいほど、幸せ度は増す。
・・・この気持ち、わかんないだろうなあ。
多くの経営者は(すべてではないだろうが)、「社員にはできるかぎりの給料を払って、いい暮らしをしてもらいたい」と思っているものだ。
かといって給料をたくさん払い過ぎて、会社を赤字にさせるわけにはいかない。もちろん潰すわけには絶対いかない。ちゃんと利益を確保して、株主や国に、配当金や税金として還元させる義務も持っている。
このバランスをどう組み立てていくか。
こういったところにも、(なかなか外からはうかがい知ることのできない)経営の思想があったりするものなのだ。