パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

昇段試験は、筆記試験と実技試験からなる。筆記試験は、柔道修行の目的とか技の種類を書いたりとか、ごくごく簡単なもの。前日に予習をすれば、よほどのおバカでないかぎり満点が取れるもの。

実技試験は、形の演技と試合からなる。形の演技は僕は比較的得意だった。肩車とか背負い投げとか。いまでもできるんじゃないかな。

問題は試合。

4人1グループとなり総当たり戦を行う。ここで勝ち越すことが、段位を取得するための絶対条件となるのだ。

弱い選手たちとの組み合わせであればラッキーなのだが、運悪く強い選手がグループの中に2人いると負け越しが決まってしまう。どういう組み合わせになるのかは、当日まで分からない。

僕が割り当てられたグループは、警察学校に通う大人(警官の見習い)が2名、高校生1名、そして僕。

おいおい、なんだよ、なんだよ……。

いままでは中学生同士でしか試合をしたことがなかったのに、いきなり高校生や大人との対戦。しかも、3人ともごっつい体つきである。

僕は試合前から完全にビビりまくっていた。そして、昇段試験を受けるなんて言ったことを後悔した。

でも、いまさら逃げ帰るわけにもいかない。

僕は足をブルブルガクガク震わせながら、警察学校生と高校生との戦いに臨んだ。