パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

「おわハラ」って?

2015年3月11日 (水曜日)

パフを創業したばかりのころに知り合い、その後、意気投合してパフのイベントなどを手伝ってもらっていた辻太一朗さんという方がいる。当時は珍しかった採用アウトソーシング専業の会社を立ち上げ、その後リンクアンドモチベーションと合併して同社の取締役を務めていた。

が、いまから4年前、同社を離れ、『大学教育と就職活動のねじれを直し、 大学生の就業力を向上させる会(DSS)』というエラく長い名前のNPO法人を立ち上げた。活動目的をそのまま法人名にしているのだが、あまりに長すぎるのでふだんは略称の「DSS」を使っている。

このDSSが最近、「おわハラ」を撲滅するキャンペーンを始めた。

「おわハラ」って?

僕も先日、辻さんから聞いて初めて知ったのだが、「就活終われハラスメント」というものらしい。

要するに、企業側が内定候補の学生を逃すまいとするために、他社の内定辞退を強要したり、他社の選考会に行けないように長期間拘束したり、早い時期(8月より前)に内定承諾書へのサインを求めたり、といった行為を指すのだそうだ。内定辞退者を呼び出して執拗に説教したり、コーヒーをぶっかける(?)というのは論外だろう(苦笑)。

この「おわハラ」。どうやら文科省や大学が本腰を入れるようで、悪質な企業に関しては社名を公開したり、翌年から学内説明会から締め出すなどのペナルティーを科すとのことだ。

パワハラやセクハラと同じで、どこまでが「おわハラ」なのかというと、その線引きはとても難しい。学生が「企業によって自由な就職活動を阻害された」と感じるような行為があれば、それは「おわハラ」ということになるのだろうが、企業にとってはビクビクものだ。

いずれにしろ、企業と学生とのあいだに信頼関係が構築されていれば、このようなハラスメント騒ぎは起きないはずだ。そういう意味でも、「職サークル」の取り組みは大切だと感じる。

さて、本日は日本人、特に東日本の人たちにとっては忘れがたい日。あれからもう4年がたったんだな。

では、よりよい社会を目指して、行ってきます!

いまでこそ「ウルトラインターン」という名前で300人の学生を送り出しているパフだが、創業時の1998年から細々とインターンシップを行っていた。

創業時から2000年までの3年間は、アルバイトの代わりに、安価な労働力として雇用していたこともある(いま風に言えばブラックw)。

その後は自社の新卒採用を意識しながらも、ある程度実務を任せるインターンを不定期に実施していた。

2008年の夏休み期間にはインターン生として東大、筑波、東京理科大の野郎3人が働いていたが、彼らには僕の直下で「どぶ板営業」をゴリゴリとやってもらっていた。個人的にはもっとも思い出深いインターンシップだった。

2012年と2013年は、やはり夏休み期間に十数名を1週間ほど預かり、採用コンサルタントを体験してもらうインターンを実施した。実務のお手伝いではなかったのだが、パフの本業に近い新卒採用の企画や提案の仕事を、お客様にも協力してもらいながら行っていた。

昨日は、その「仕事」を一昨年の夏に行ってもらっていたインターン生4名が遊びに来てくれた。うち3名は今月卒業し、来月から社会人デビューする。

2013インターン20150309

 

 

 

 

 

 

短い時間だったが、お昼を一緒に食べながら近況の情報を交換し合い楽しく過ごした。

インターンを終えても、卒業してからも、中堅社会人になってからも、気軽に遊びに来られるような関係というのは美しい。

昨日たまたま出てきた案が、僕が毎年ライブを開催し、そこに過去のインターン生が皆集まって同窓会を実施してみてはどうかというもの。

ふむ。なかなかいい案かも。集客にもつながり一石二鳥だ。ますます僕はジャイアン化してしまいそうだが(笑)。

おっとそろそろ朝食の時間だ。

では、さくっと食べて本日はマッサン抜きで早めに行ってきます!

愚か者が名古屋に集結した日

2015年3月9日 (月曜日)

昨日は名古屋シティマラソン2015の開催日。2年連続の出場である。

「愚か者名古屋本部」の山田本部長が強権発動し、東京本部長である下薗さんと、名誉本部長である僕を招集したのだった。

しかも、「名古屋の名物・名大社」という訳のわからないダサいTシャツを無理やり着せられて(笑)。

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昨年は前泊したのだが、今年は仕事の都合で朝一の新幹線で向かった。朝4時半の起床。まだ真っ暗な空の下、家を出て行った。

下薗本部長も、やはり前夜までの仕事で前泊できず、僕が起きたころにはもう自宅を出発していた。

・・・と、いろいろ書こうと思ったが、山田本部長がきちんとブログにまとめていたので、あとはこちらを読んでいただこう。

愚か者、名古屋を駆け抜ける

写真も借用しよう(^o^)。

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ところで、僕のタイムはネットで2時間13分55秒。「今回は2時間30分以内で完走できればいいや」と思っていたので、まずまず上出来のタイムだった。

しかも、山田本部長には年齢差×5分のハンディ(つまり30分ですな)をもらっていたので圧勝したことにもなる。メデタシメデタシ(^○^)。

一夜明けて今、膝を始めとして、全身が猛烈に痛い。なにせ約1年ぶり(昨年5月の仙台以来)のマラソン大会出場である。練習でも5km以上走ったことがなかった鈍った体にとっては、21kmのランはちょっと過酷だったようだ。

とはいえ、やっぱりランは気持ちがいい。次は4月上旬に10kmだけだが、パラカップという多摩川でのチャリティーマラソンに出場する。なぜか、山田本部長もわざわざ名古屋から参戦するらしい。せっかくならチャリティーへの寄付金をたっぷり持ってきてほしいね(^o^)。

では、朝食&マッサン後、行ってきます!

きょうはタクシーかな…(汗)。

5年ほど前、大手企業の第一線を卒業された方々(平均年齢65歳くらい)を対象としたセミナーで講演したことがありました。

その後に書いたコラムですが、やはり「職サークル」の宣伝をしています。

このコラムに対して、とある企業の人事担当者の方からいただいたコメントも巻末に併せて載せておきます。

職サークルの意義はここ(人事の方からいただいたコメントの内容)にあるのではないかと思っています。

 

第46回 セカンドライフを楽しむには、どげえするんか? 【2010年12 月10日 (金)】

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【01】釘崎の「どげえするんか?」

 第46回 セカンドライフを楽しむには、どげえするんか?

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  パフ代表釘崎が、現在の採用市場、就職活動、世の中のあれこれについて、 日々感じることを徒然なるままにお届けします。

  ※「どげえするんか?」=大分弁で「どうするんだ? どうしたいんだ?」
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先日、60歳以上の方々を対象としたとあるセミナーで、講演をさせていただく機会がありました。

講演のタイトルは、

「セカンドライフを楽しむには-シニア世代のライフスタイルの提案-」

というもの。

私の専門の領域とはまったく違う分野のテーマでしたが、最初にお話をいただいたときには「まあ、なんとかなるだろう」と、気軽に考えていました。

ところが講演日が近づいてくるにつれて「人生の諸先輩の皆様に、たかだか50歳の小僧の自分が、おいそれとレクチャーなんてできるんだろうか…」と、怖気づくようになってきました。

 ☆☆☆

講演の二日前ですが、あらためて「セカンドライフを楽しむには」ということを真面目に考えてみました。

考えれば考えるほど、自分はこのテーマで語るべきことが何もない、という確信が深まるばかり。
 
そもそも、「シニア」とか「セカンドライフを楽しく」という言葉に対して私は違和感をもっていました。

本来は一本道である人間の人生を、「シニア」という(一見耳障りのいい言葉で)区分してしまうことにも違和感があります。一本道で、これからもまだまだ続く人生を、「セカンドライフ」と区分けして呼んでしまうこと自体、ちょっと解せない気持ちでした。

 ☆☆☆

そこで決めました。「職サークル」の話をしようと。

身近にいる若者(自分の孫や近所の子供たち)を育てることを、人生の大先輩として、ぜひ行ってほしいということを、訴えかけることにしました。

本来の講演テーマを期待して来場される方には申し訳ないと思いつつも、この話の方が熱を持って伝えられるし、皆様にとっても今後の励みにしていただけると思ったのです。

こんな感じのことを講演の締めくくりでお話ししました。

 ☆☆☆

私たちは、私たちがつくってきたこの世の中を、私たちが死ぬその瞬間まで、生き生きと幸せに暮らせるような世の中にしていく責任があると思います。

私たちができること、やるべきこと。

それは家庭や地域や企業の垣根を越えて、「若者たちを育てる」ということ。そのことを誰もが「当たり前にやりたい」と思ってくれたら、幸せな世の中は、すぐ目の前に来ていることでしょう。

若者たちが夢や希望をもって社会に巣立てる世の中。そんな世の中づくりに貢献できたら、シニアライフはきっと楽しく幸せなものになると思います。
 
 ☆☆☆

講演が終わった後に、参加した皆さんから、ご意見やご感想、ご質問をいただきました。

「予想していた話と全然違った。“セカンドライフを楽しむ”なんていうタイトルだから、てっきり温泉や旅行の話だと思っていた。でも、違っていて良かった。自分たちも、まだまだ若い人たちに伝えなければいけないことがたくさんあるということに気付いた」

多くの方から、こんな感想を頂戴することが出来ました。嬉しい限りです。

一人の方からこんな質問もありました。

「どうして今の大学生は就職活動になると“カラスの弔い”のように黒一色の服装に身を包むんですか?テレビで黒い集団が映っているのを見ると、なんだか気持ち悪くなってきます…」

まさに。

早期化や長期化や一括採用が槍玉にあがっている新卒者の採用ですが、一般の方々は、画一化された黒いリクルートスーツを着て集団で蠢いている学生の姿から、その異様さを感じ取っているようです。

採用時期を「いっせいのせ!」で遅くしようという議論が行われていますが、この画一化によって、ますます若者の自分で考える力、一歩踏み出す力を失わせることになるのでは、と危惧します。
 
学生には、自分に合った色や形のスーツを堂々と着て、自分の考えと判断に基づいた行動で、自由に社会人と接してほしいものです…。

 ☆☆☆

「職サークルをルネッサンスするんだ!」という号令を社内に発信したのが、ちょうど去年の今ごろでした。

その後、さまざまな取り組みを社外に向けて行ってきました。

 ★プロモーションの動画を作ったりしました。

 ★プロモーションの絵本も作りました。

 ★マジカル社会人デビュー講座を開設しました。

 ★ブログにも(しつこいほど)書きました。

 ☆☆☆

そして、この「職サークル」の年内目玉企画。職サークルに参画した企業が一斉に取り組んだのが

 ★No Working No Life Week

30社以上の企業が「若者を育てる」ことを共通の目的として、取り組んだ一週間でした。
 
ここで生み出された成果や価値を、学生自らが発表し合うイベントも、もうすぐ開催されます

 ★12月19日(日)13時半より築地の朝日浜離宮ホールにて

 ☆☆☆

     すべての社会人が、当たり前のように、
     若者たちを見守り、育てていく世の中

そんな世の中をつくりたいと思って活動し、仲間を募っているのが「職サークル」です。

いま仲間に加わっていただいているのは、企業の新卒採用部門が中心ですが、実はどなたでも大歓迎です。CSR部門でも営業部門でも企画開発部門でも。もちろん法人でなくとも結構です。若者の未来を応援し、希望あふれる世の中を創り出したいと思っている社会人の皆さん。

幼稚園や小学校の先生も、花屋さんや八百屋さんや魚屋さんや肉屋さんも、お父さんやお母さんも、お祖父ちゃんやお祖母ちゃんも。みんな、この輪に入ってもらえたらと考えています。

そんなわけで、「セカンドライフを楽しむには」というテーマの講演であっても、悪びれることなく「職サークル」の講演をやってしまう私なのでした。

 
 【今回のどげえするんか?】

自分が第一線の仕事をリタイアしたあとの生き方。実はもう決めちょるんじゃ。そう。ミュージシャンじゃよ、ミュージシャン。唄を歌いながら、人々の心を動かすんじゃ。

もちろん、それも「職サークル」活動の一環にするんじゃ。
  ↓こんな感じ。
  http://puff.weblogs.jp/kugi/2010/11/sasakami_document.html
  
さあ、あんたはどげえする?どげえするんか?

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コメント

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コメントを投稿するのは初めてですが、

感じることがあって、記載させていただきます。

御社から今期「職サークル」のお話しをお伺いしたときからこれまで、正直かなりのプレッシャーでした。
もちろん想いには共感しつつも、課されたことの大きさと自分の現状とにさらにその重圧が大きくなっていました。

この中途半端な状況で、志を同じくするメンバーにはとても加われないと思い、現在に至っていました。
ですので、職サークルに名前はあっても、実際には「開店休業」のようなこの状態に、申し訳なく思っていました。

でも、本日の釘崎さんのコラムを読んで、その考えが少し変わりました。
今の自分でも、できることはたくさんあって、今取り組んでいることを一生懸命やっていくことでも、学生さんにとっては大きな意味があるのかもしれないということ。

先日行った採用イベントにおいて、今年の新入社員達から私が行った面接が、どこよりも自分を知ろうとしてくれて、自分を出すことができた、と言ってもらいました。正直誰からも「面接のやり方」を教えてもらったことがなかったので、これまで自分のスタイルを考えながら、悩みながら続けてきた面接が、学生さんに何かが伝わっているということ。

自分の経験を話し、合否に関わらず真剣に学生さんに対してアドバイスをしてきたこのこと自体にも、関わった相手にとっては意味があり、そういう形であっても「若者達を見守り育てる」ことに繋がっているのかもしれないなと思えました。

直接的には自社の採用活動に成果を残すことであっても、それを通り越して自分自身が自分に関わった学生さんと、ちゃんと真剣に向き合うこと。この当たり前のことを続けることで、「職サークル」の一員としての使命を果たしていきたいと思います。

大きな活動はできないかもしれませんが、自分なりのやり方で、頑張っていきたいと思います。

これからも引き続き、よろしくお願いいたします。

本日のコラムは、昨日転載のコラム(『道』を教えんで、どげえするんか?)のちょうど一年後に書いたコラム。

ああ、このころ、キリンとサントリーが経営統合しようとしてたんですね。

なるほど。

そこから薩長同盟にもっていくとは、なかなかセンスあるじゃんか。と、我ながら思ったコラムです。

では、どうぞご覧ください!

 

第36回 器を大きくせんで、どげえするんか? 【2010年2 月10日 (水)】

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 【01】釘崎の「どげえするんか?」

    第36回 器を大きくせんで、どげえするんか?

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  パフ代表釘崎が、現在の採用市場、就職活動、世の中のあれこれについて、 日々感じることを徒然なるままにお届けします。

  ※「どげえするんか?」=大分弁で「どうするんだ? どうしたいんだ?」
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昨日(2月8日)、キリンとサントリーの経営統合が破談になったというニュースが流れました。

このニュースを聞いての私の率直な感想は、「残念!」と「所詮そんなもんかい」という二種類ものでした。

「残念!」というのは、やっぱり何かが変わることを期待してたんですよね。
文化がまったくことなるこの2大飲料メーカーが統合するというのは、それだけで大きな変化を生み出すパワーや潮流の源になると感じていました。

あちらこちらで閉塞感が漂う日本に、最大級の刺激を与えるものであると思っていました。

「所詮そんなもんかい」というのは、まあなんというか、誤解を恐れずに言うならば、日本を代表する大企業といえども、やっぱり小物たちの集合体に過ぎなかったか……。という諦めに似た感想です。思いっきり生意気で、斜に構えた感想ですね。

そりゃあ、統合によって乗り越えなければならない高い壁があったり、捨てなければならないことがあったり、とはいえ、守り続けなければならないことがあったり。様々な利害の調整があったことは想像に難くありません。

でも、そんな壁の高さや調整の難しさは、最初から分かっていたこと。それを乗り越えてでも掴みたいもの、生み出したい新しい価値があったんじゃないの?だからこそ、統合を決断したんじゃなかったのかい?

なあんて思ったりします。

 ☆☆☆

昨年、この統合のニュースを聞いて思い浮かべたことが、幕末の薩長同盟の快挙です。

犬猿の仲であった薩摩藩と長州藩とが、個人的な憎しみや、わだかまりや、プライドや面子といったものを捨てて、「日本の将来のため」という一点に集中して、この同盟を交わしました。

この同盟の締結に大きな役割を果たしたのが、土佐藩の坂本龍馬であったと言われています。

互いに牽制し合い、なかなか同盟の話を切り出そうとしない西郷隆盛と桂小五郎(木戸孝允)。坂本龍馬は、(ことの経緯上)まずは頭を下げて同盟を申し入れるべくは薩摩藩ではないか、と、次のような言葉で西郷隆盛に迫ったと言います。

 「西郷さん、桂はワシにこう言いよりました。『長州藩が滅亡すれども薩摩がその後を継いでくれれば本望である』と。」

 「桂もこれだけ日本のことを考えとるがぜよ。西郷さん、ここはお互いの面子を捨てて、薩摩から長州に同盟を申し込んでくれんか。」

 「これは長州藩のために頼むがじゃない。今後の日本の将来を考えてのことぜよ!!」

この言葉に心を動かされた西郷隆盛は、龍馬の勧めどおり長州藩に頭を下げたことで、一気に薩長同盟は締結されることになります。

そしてこの薩長同盟により、300年近く続いた徳川幕府は倒れ、明治維新による近代日本の幕開けが訪れることになります。 

 ☆☆☆

キリンとサントリーの統合交渉において、桂小五郎や西郷隆盛や坂本龍馬のような、高い視点でものごとを判断できる大きな器量の持ち主がいたならば、状況は大きく変わっていただろうにと、つくづく残念に思うわけです。

そう、器量。器(うつわ)の大きさなんですよね。

器の大きな人間に憧れつつも、大きな器を持てなくなってしまった日本人。
とかく自分自身の面子にばかり拘る小物サラリーマン。自社の損得だけでしか物事を語れない小物経営者。自国の人々の繁栄を願うのではなく、自分の党の繁栄や保身に多くの時間を費やしている小物政治家。

己を捨て「日本の将来のため、地球の未来のため」といった視点で物事を考えられるリーダーが、いまの日本には(企業にも政界にも役人にも)決定的に不足しているのでしょう。 

 ☆☆☆

ちょっと話が大きくなってしまいましたが、私たちは、まずは身近なところから、自分たちの仕事、役割、使命といったものを考え直す時期に来ているのではないかと思うこのごろです。

人間は自分のために生まれてきたのではなく、誰かの為に何かを為し、次代の人々の為に何かを残し、何かを伝えるために生まれてきたのだと思うからです。

先日読んだ「人間の器量」(福田和也著、新潮新書刊)に、次の一節がありました。原文どおり転載します。

 —–
結局、気にかける人、心を配る人の量が、その人の器量なのだと思います。自分のことしか考えられない人は、いくら権力があり、富があっても器はないに等しい。死を前にして最後の最後まで未練にすがりつかなければならない。
 —–(転載以上)

そうなんです。やっぱり自分のためではなく「世のため人のため」なんです。

私たちの身近な仕事である新卒採用。

自分たち(自社)のためだけの仕事と捉えるのではなく、「日本の将来のため、地球の未来のため」の仕事と捉えることで、私たちの器量も大きくなるのではないでしょうか。

 ☆☆☆

 【今回のどげえするんか?】

 坂本龍馬は、やっぱりでっかいぜよ。こんまいことには拘らんかったぜよ。
 常に視点は「世の中」だったぜよ。でも、人一倍、細やかな気配りのできる男だったぜよ。男じゃのう。あこがれるのう。あんたは、どげえぜよ?

 #今回は大分弁じゃなく、ちょっと怪しい土佐弁で迫ってみました(笑)。

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パフ自身の新卒採用をやるにあたって、やはり創業者である僕自身の原点や思想といったものを学生に伝えることは大事だと思っている。

そう思って、久々に昔書いていたコラムをザーッと眺めてみた。

僕は、創業2年目くらいから、学生向けのメルマガ(昔は『パフのメーリングニュース』と命名していた)を毎週月曜日に配信していた。

企業向けには、創業したばかりのころから(当時はメールがまだ普及しきっていなかったので)FAXをつかって、コラムというか、青臭い意見書のようなものを、採用担当者に一方的に送り付けていた。

不思議なもので、見ず知らずの起業したばかりの若輩者(当時僕は37歳だった)の偉そうな意見書を読んで、職サークルへの協賛を決めてくれる会社も少なからずいた。何を隠そう、いまでも協賛を続けてくださっている講談社もその1社だ。

ということで今日からしばらくは、パフを志望してくれる学生に読んでもらいたい昔のコラムを掘り起こして、転載していこうと思う(手抜きじゃないからね!)。

残念ながら、ホントの創業期(1997年末から2000年まで)のコラムはほとんど手元に残っていないのだが、それでも10年くらい昔までは遡ることができるので、目についたものからランダムに載せていこう。

まず第一回目は、2009年12 月10日 (木)に企業向けに配信した『どげえするんか』というコラム(5年間ほど連載していた長寿コラムだ)。

この回では、現在の職サークルや職サークルアカデミー(ウルトラインターンシップ)の原点に触れている。

応募者の皆さんにはぜひ読んでもらいたいコラムだ。

では、以下どうぞ!

第34回 『道』を教えんで、どげえするんか? 【2009年12 月10日 (木)】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【01】釘崎の「どげえするんか?」

第34回 『道』を教えんで、どげえするんか?

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パフ代表釘崎が、現在の採用市場、就職活動、世の中のあれこれについて、日々感じることを徒然なるままにお届けします。

※「どげえするんか?」=大分弁で「どうするんだ? どうしたいんだ?」
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冒頭で『論語』のことを杉平が書いていましたが、今ほど「人として」の教育が必要な時代はないのではないかと思います。

人々が、人として大事にすべきことを忘れ去り、自分自身のことだけで汲々としてしまっている状況が、世の中のあちらこちらで散見されます。

企業経営者も、政治家も、役人も、すぐ目の前のことには真剣に、そして懸命に取り組んでいると思います。しかし、それが本当に5年先、10年先の日本を見据えたときに、取るべき行動であり、進むべき方向であるのかという視点でみると、がっかりすることがあります。目的が自己の保身であったり、単なる“ええかっこしい”であったりすることが多いからです。

特に今の政治家たちには、しっかりしてほしいと思います。

たとえば、金融や経済や中小企業のことを理解していない大臣が、我こそが正義だと言わんばかりに、意味のない法案や政策を無理やり通そうとしている姿を見ていると、寒気や嫌悪感に襲われてしまいます。

☆☆☆

私は、中学生のときの3年間だけですが、部活で柔道をやっていました。
(さほど強くはなかったのですが、3年生の時に講道館柔道初段の段位をいただきました)

講道館柔道の創始者、嘉納治五郎(かのうじごろう)師範は柔道の目的を、「人間形成」と位置づけました。

そして柔道修行の究極の目的は、「己の完成」と「世の補益」であると定義づけました。

つまり、「心身を鍛えあげることによって社会に役立つ人間となる」ということを大事にしていたわけです。

すなわちこれは「道」であると考え、それまでの「柔術」という呼び名から「柔道」という名前にあらためました。このような高邁な理念があったからこそ、講道館柔道が世界に急速に広がっていったのであろうと言われています。

ちなみに、国際柔道連盟の規約では、

「国際柔道連盟は嘉納治五郎によって創設された肉体と精神の教育体系を、柔道と認める」

と、最初の第一条で定めています。

☆☆☆

そんな柔道であっても近年は、ただ単に勝ち負けだけに価値を置く風潮が強まってきていました。柔道ではなくJUDOに成り下がってしまった現状を、往年の柔道家たちは嘆いていました。また柔道選手たちのマナーの低下も著しくなってきていました。勝った者だけが偉く、負けた者は発言できないような空気もあったそうです。

そのことに危機感を覚えた柔道の指導者たちは「いま一度、柔道を通しての人間教育を徹底していこう」という声をあげ、取り組みを始めました。

その取り組みが「柔道ルネッサンス」というものです。ルネッサンス…。まさに「失われた古の素晴らしきものを復興していこう」ということです。

☆☆☆

就職や採用の世界も、柔道とまったく同じことが言えると思います。

この業界の古くからの創業者には、高邁な精神や理念のある方々が多かったと思います。「就職や採用を通じて人を育てる」という考え方を持った人事部の方々もたくさんいました。

ところが現在の就職情報業界が、就職と採用を大きな装置型ビジネスとしてしまったことから、人を育てるどころか、人をベルトコンベアで効率よく一括運搬できる「商品」として扱うようになってきましたし、企業(人事)側も、ベルトコンベアの途中で効率よく選別された、姿・カタチの整ったキュウリやトマトにだけ手を伸ばすようになってきました。

☆☆☆

このコラムでも何回も書いてきていますが、今こそ我々は、「若者を社会共通の財産」と捉え、すべての会社が自社の採用の枠組みを超えて、「若者を育てながら社会に送り出す」という気概を持つことが必要であると考えます。

まさに「就職・採用ルネッサンス」なのです。

我がパフでも、いまいちど、職サークルの理念を高らかに掲げながら、理想的な就職と採用の姿を追求していこうと考えています。

以下に、創業時に掲げた「職サークル協賛基準」を記します。

※職サークル協賛基準=我々が学生に推奨する会社の基準

●世の中に新しい価値を提供すべく努力している会社であること
  ●熱き思いでミッションやビジョンを語ることのできる会社であること
  ●道義を重んじ、ウソのない誠実な採用を行う会社であること

2010年を「職サークル・ルネッサンス」の年と位置付け、協賛企業の募集をあらためて行っていきたいと思っています。

☆☆☆

【今回のどげえするんか?】

いま我々が学生に説かなければならないのは、『術』ではのうて『道』なんじゃないかのう?
嘉納治五郎先生が仰った「己の完成」と「世の補益」。ここを目指して行きたいもんじゃ。

・・・あんたは、どげえ思う?

さあ、パフも採用するぞ!

2015年3月3日 (火曜日)

あたりまえで今さらだけど、採用は大事である。

特に我々のようなビジネスだと、社員一人が生み出す価値には大きな差が生まれやすい。単に頭がいいだけでもダメ。根性があるだけでもダメ。性格がいいだけでもダメ。入社時には一定以上の基礎力。会社の考えに沿った志向性と価値観。そして入社後、様々な(難度が高く過酷なものも中にはある)経験を積むことによって、やっと仕事のできる人材へと変化していく。

仕事ができる人材になるためには、ある程度の時間が必要だが、そんなに悠長なことも言っておられない。パフの時間軸でいうと、待てる時間はせいぜい1~2年。入社2~3年目からは一人前の状態(つまり他者に依存せずに稼げる状態)に仕上がって欲しい。

そんな人材は、そう多くはいない。が、採らなければならない。

この数か月キャリア採用を続行してきたが、これからは新卒採用もあわせて行っていく。

パフのお客様に負けないだけの、いや、パフのお客様の課題解決をし、素晴らしいサービスを提供するためには、お客様が採用する以上の人材を採用したいと思う。

出番だな。本気を出そう。

では、朝食&マッサン後、行ってきます!