篤姫と風のガーデンをまとめて観た日
2008年12月20日 (土曜日)
久々の休日である。
この2週間、見たくてみることのできなかったテレビドラマ、『篤姫』と『風のガーデン』。きょうはこの二つのドラマを2週間分、録画しておいたビデオでじっくりと観ることにした。
『篤姫』は、NHKの近年の大河ドラマの中でも記録的な視聴率をあげたという。(視聴率が取りにくいと言われる)幕末ものの大河ドラマのなかではトップクラスなのだそうだ。
たしかに面白かった。毎週、日曜日、篤姫の放映が始まるのが楽しみだった。BSハイビジョン、NHK総合、BS2と、一日に3回観ることもあった。こんなに夢中になって観たのは、あの渡辺謙の『独眼竜政宗』以来じゃないかな。
脚本や舞台設定も優れていたと思うのだが、それ以上に優れていたのは、主役である宮崎あおいの演技だったと思う。およそ演技をしているとは思えない、素のままの、無邪気で天衣無縫な「篤姫=宮崎あおい」は秀逸だった。
宮崎あおいは、23歳になったばかり(実は僕と同じ誕生日♪)。今年の大卒新入社員と同じ年齢だ。にもかかわらず、大物俳優たちをも上回るあの存在感には脱帽である。
『風のガーデン』は、先日亡くなった緒形拳の遺作となったドラマだ。僕は毎回、緒形拳の演技を見たくて、このドラマをみていた。おそらく緒形拳は、このドラマが自分の遺作となることを分かっていたんじゃないかと思う。ドラマでは癌で息子を失う親の役を演じている。しかも、終末医療を行う医者の役だ。癌で亡くなることになる緒形拳にとって、このドラマは最後を飾るに相応しい作品となった。
このドラマの収録が完成し、披露記者会見が終わって間もなく、緒形拳は本放映を一度も見ることなく息を引き取った。完成披露記者会見では、中井貴一や神木竜之介や黒木メイサといった家族役を演じた俳優たちを思いっきり称えていた。
宮崎あおいは、まだまだこれからが楽しみの女優だ。どんな女優に成長していって、どんな演技を見せてくれるのだろう。
かたや、緒形拳の演技は、もう見ることができない。緒形拳の代役を務められる役者など現れるはずもないのだが、緒形拳のような強烈な個性と演技力をもった役者が、もっともっと輩出されるような芸能界、演劇界であってほしい。