パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

骨太ドラマにあっぱれの日

2009年9月13日 (日曜日)

いつも日曜日はこのネタばかりで申し訳ないのだが(いや、自分の「日記」なんだから申し訳なく思う必要なんてないな、苦笑)、やっぱり面白いものは面白い。『天地人』と『官僚たちの夏』のことだ。

天地人の直江兼続(妻夫木聡)。最初のころは優(やさ)男なのが気になったが、最近はなかなかどうして。とても勇ましい男気あふれる武人になってきた。

今回の見せ場は世に言う『直江状』。家康の脅しに屈せず、義を貫き通した直江兼続の魂のこもった文(ふみ)に鳥肌が立った。

松方弘樹が演じる徳川家康の激怒ぶりが滑稽であり、実に愉快だった。いい役者だなあ。

 

『官僚たちの夏』で通産省の企業局長を演じている高橋克実が実にいい。

猪突猛進で、朴訥とした愛嬌ある人柄を演じさせたら、この人の右に出る人はいないだろう。通産事務次官を演じる佐藤浩市の腹心の部下だ。自分にも高橋克実のような部下がいたら、どんなに心強いことかと思う。

福岡の炭鉱の事故で、土下座して犠牲者の家族たちに謝る高橋の演技は秀逸だった。また、「事故は通産省の責任だ。犠牲者を見殺しにした高橋はけしからん」と非難を繰り返すだけの政治家たちに向かって、「お前たちは炭鉱の人たちのために何かしたのか!」と部下をかばって吠える次官の佐藤浩市に泣けた。 

この二つのドラマに共通することは、主人公たちが、「利よりも義」という一貫した理念で行動しているということ。

しかし、その「義」を貫き通すことは、多くの場合、強いものや大きなもの(徳川家康やアメリカ)を敵に回すことにもつながる。

口では「義」を唱えながらも、あっさり「利」のほうに寝返ってしまう人々に激しい怒りを感じつつも、主人公たちは理想と現実との狭間で悩み苦しむ。

でも、最後の最後は、やはり「義」を貫き通す主人公たち。

いいよねえ。人間かくありたいものだ。

 

「上が言うことですから逆らえません」って言ってるだけの、思考停止に陥っている多くのビジネスマンたちに、この二つのドラマの主人公たちの生き様をみせてあげたい。

これから政権を担う政治家たちや、舐められたまんまの官僚たちにも、「どうせドラマの世界のことでしょ?そんな単純な話じゃないよ」なんて言ってほしくない。

なにより草食系と呼ばれて久しい男子学生諸君や新人サラリーマン諸君。こういう骨太な生き方を真似してみないか?