パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

昨夜は意識不明のバタンキューだったが、今朝は(土曜日ではあるのだが)いつもと同じように、5時45分に起床。願掛けウォーキングに出かけた。

帰宅後、朝食のまえに、さっそく観た。

それはテレビドラマの「不毛地帯」。これはなかなか凄いドラマだ。フジテレビを見直した。他のちゃらけたバカな番組さえやめてくれれば、NHKと同程度の評価をしてもいいくらいだ。

ずっと昔、仲代達也が主役を演じた同作の映画を観たことがあったが、僕がまだ若かった(浪人生時代だったかな?)せいもあり、そのときはこの原作の奥深さや本当の面白さが理解できていなかった。

今回のドラマは、唐沢寿明が、主人公の壹岐正(モデルは伊藤忠商事の元会長で中曽根元総理のブレーンだった瀬島龍三氏)を演じている。仲代達也とはまったくキャラの違う俳優なのだが、新しい壱岐正像をつくり上げている。

今回は、来年の3月まで半年間の連続ドラマだとのこと。昔のドラマでは、半年間連続はごく普通だったのだが、最近(この20年くらい?)ではとても珍しいことだ。本格社会派ドラマ。これからぜひ期待したいところだ。

 

朝食後、豊洲の映画館に出かけた。次に観たのは、本日から封切りの「沈まぬ太陽」。「不毛地帯」と同じく山崎豊子の原作の映画化だ。なんと3時間20分の超大作なのである。

映画の尺もさることながら内容が重い。日本航空(JAL)の再建(救済)に国民の関心が集まる中、まさにタイムリーな上映となった。

もちろん原作にも映画にも、事実と異なるところはたくさんあるものの(映画でも「実在の人物、団体等とは関係ありません」とは断ってはいるものの)、それでも実在の会社、経営者、財界人、政治家を容易に思い浮かべることができる。

会社というもの、正義というもの、家族というもの。そして、「我々は誰のために、何のために働くのか」ということを考えさせてくれる映画であった。

なんたって、渡辺謙と三浦友和と石坂浩二の演技が抜群だ(もちろん他の役者も素晴らしかったが)。3時間20分があっという間に過ぎ去った。

本作の映画化の過程では、日本航空や一部政治家から相当な圧力がかかったらしいが、むしろ日本航空で働く人々には、この映画を最大のエールであると受け止めてほしい。

そして醜い実態を晒してしまった旧国鉄の上層部の皆さんにも、この映画を通じて、人間の命の重さ・尊さを、いまいちど理解してほしいと思う。

 

夜は、松山千春のデビューするまでのエピソードを描いた映画のDVD「旅立ち~足寄より~」を自宅で観た。

僕はこの映画の存在を知らなかったのだが、数日前ひょんなことがきっかけで、盟友のマングローブ今野社長に教えてもらった。今野社長の弟さん(僕と同い年)が、かなりの千春ファンなのだそうだ。かくいう僕も高校三年生のころ、デビューしたばかりの千春のファンで、地元の大分文化会館にコンサートを観に行ったこともある。下宿のラジカセでは、ダビングしたデビューアルバムを何百回も聴いていた。

映画そのものは制作費をずいぶん抑えた地味な作りだったのだが、ストーリーは胸に突き刺さるものがあった。正直ずいぶんと泣いた。この映画のストーリーは、ほぼ100%実話に基づいていることが、大きな感動の原因のひとつである。

 

ということで、朝から晩までドラマ・映画三昧だったわけだが、文化の秋らしい充実を感じた一日だったのだ。