パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

昨日から「本を読むぞ!」と息巻きながら自室に篭って本を読んでいるのだが、初っ端から、ちょっとしくじってしまった。

仕事に関連する本を読まなければならなかったのだが、まず最初に手にした本が、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」(文春文庫)だったのだ。

江戸に上ったばかりのころの龍馬の描かれかたを、ちょっとだけ確認するつもりで手に取ったのだが、これがまずかった。文庫の(全8巻中)4巻まで一気に読んでしまったのだった。

「竜馬がゆく」を読んだのは15年ぶりくらい。丸1日を費やしてしまった。まあ、これも連休中ならではのことだね。余裕があるっていうことでヨシとしましょう。残り4巻は、夏休みにでも読もうかな。

で、きょうも朝から、読もうと思っていた仕事関係ではない本を読んでしまった。ずっと気になっていた本で、読みたかった本ではあるんだけど…。

中川淳一郎さんの「今ウェブは退化中ですが、何か?~クリック無間地獄に落ちた人々~」(講談社)という、インターネット信奉者や、無邪気なネットユーザーに警鐘を鳴らしている本だ。ついさっき読み終わった。

中川さんとは昨年パフのセミナーで対談したり、そのあとの「お疲れ様会」で飲んだりしたこともあるので、かなり親しみをもって、この本を読ませてもらった。中川さん苦労してたんだなあ……。

僕はインターネットをビジネスで使い始めて今年で15年になる。おそらく日本のビジネスマンのなかでも利用歴は長いほうだろう。その便利さや恐ろしさも十分経験してきた。

いい意味でも悪い意味でも、インターネットっていうやつは、人間の本性を露わにしたツールだよなぁって、中川さんの本を読んでいてあらためて思った。

僕は仕事柄、ブログ(この「釘さん日記」のことね)を書いたり、メルマガを書いたりする頻度は、普通の人よりも高い。Twitterも、2カ月ほどまえより使い始めた。でも、なんだか居心地の悪さをいつも感じている。

昨日も、勝間和代さんと(2ちゃんねるの)ひろゆき氏とのテレビ対談の内容が(主に勝間さんが)、延々とTwitter上で批判されているのを覗いていたのだが、途中で気持ち悪くなって見ていられなくなってしまった。

この気持ちの悪さ、実は我々がビジネスとして取り組んでいる「就職と採用」の気持ちの悪さに似ているような気がする。現在の就職と採用は、まさに「退化中」であり、「無間地獄」に落ちようとしているような気がする。

ホンネとホント(真実)を言えない臆病な企業と、現実を知らずにテクニックばかりを説いている似非キャリア指導者たちと、自分たちの利益のために(良心を押し殺しながらも)騙したり煽ったりする業者たちと、翻弄される罪のない(無邪気な)学生と無力な親たち。そんななかで、実は本質をキチンと分かっていて巧くやり過ごしている極々一部の利口な人たち。

そんなことを感じたものだから、ちょっと日記に書き残しておこうと思って、PCを立ち上げたのでした。

では引き続き、(今度こそ仕事に関連する)読書に戻ろうと思います。