パフ代表の徒然ブログ「釘さん日記」

先週末、twitter上で、日本の雇用システム(慣習?)のひとつである「新卒一括採用」の是非を問う議論が展開されていた。

すべてに目を通せたわけではないのだが、このことを昨日の社会人向けメルマガ「Face to Face♪」の連載コラム「どげえするんか?」のなかで取り上げてみた。

今回は、僕自身の意見はあまり書いていないのだが、twitterという(まだ全体から見れば限られた)場所だけではなく、いろんなところで、いろんな立場の方々が真面目に考えるきっかけになればいいなと思って載せてみた。

パフの社会人向けメルマガ「Face to Face♪」は、パフの社員や僕が名刺交換した方々を中心に、数千名(いまはもう一万人近いのかな?)の方々に配信されている。読者層は、人事担当者、経営者、同業者、大学の教職員、一般社会人、投資家、クリエイターなどなど、多岐にわたる。

メルマガ配信後、さっそくとある若手社会人(かつてパフを使ってくれていた志高き若者。いま一年の半分を海外で暮らしている)から、個別に熱い感想をもらった。嬉しいことだ。

ということで、本日はそのコラムを、この「釘さん日記」にも転載することにしよう。

メルマガが配信されていない皆さんにも読んでいただけたらと思います。

 

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01】釘崎の「どげえするんか?」

 第42回 批判が続く日本の就職と採用。オレたちはどげえするんか?

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  パフ代表釘崎が、現在の採用市場、就職活動、世の中のあれこれについて、

  日々感じることを徒然なるままにお届けします。

  ※「どげえするんか?」=大分弁で「どうするんだ? どうしたいんだ?」

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 2010年の夏が真っ盛りです。異常ともいえる猛暑が、7月中旬以降続いてい

 ます。

 

 私たちの業界(企業の新卒者採用を、戦略立案や、メディアや、集客や、イ

 ベントや、業務代行や、アセスメントや、システムの提供や、内定者教育や、

 場合によっては採用担当者の教育などなど、いろんなことで支援している業

 界)では、「いま」が営業活動の真っ盛り。

 そう、「いま」です。

 

 「いまは2010年。ということは、2011年の新卒者採用に向けての営業活動で

  すか?」

 

 と、この業界のことを知らない方から聞かれることがよくあります。

 答えはもちろん「ノー」。

 

 2010年夏に営業真っ盛りなのは、2012年春の新卒者採用に関わること。つま

 り、2年も先の採用にまつわる営業を行っているのです。

 でも、この時期に万一営業の成果があげられないと、丸々一年間「オマンマ

 の食い上げ」という恐ろしい事態に陥ってしまいます。

 だから我々の業界は、こぞってこの時期に、営業活動を集中させるのです。

 ☆☆☆

 

 今朝、営業リーダーたちが集まって行うミーティングに顔を出したとき、少

 し複雑な気持ちにさせられました。

 「もう2012年採用の施策は、すべて決まってしまいました」

 

 と相手先の企業から言われて、営業訪問を断られることが増えてきた、とい

 う報告があがってきたのです。

 「も、もうかよ……」

 

 たしかに、インターンシップに名を借りた新卒採用戦線の幕開けが、この8

 月からであることを考えると「もう決まってしまいました」というのは、あ

 ながち断り文句ではなく、本当のことなのでしょう。

 

 私が複雑な気持ちになったのは、営業機会がもう残り少なくなってしまった

 ということに対してではありません(もちろんそれはそれでピンチなのです

 が)。

 

 この「もう決まってしまいました」の時期が、年々じわりじわりと早く、そ

 して、短くなってきてしまっていることに対してです。

 

 そしてその原因の大部分は、私たちの業界が長年にわたる競争の中で生み出

 してきてしまった「自責」であるからです。

 

 「早くしないと優秀な学生は逃げてしまいますよ」

 

 「同業の○○社さんは、こういう企画のセミナーを実施して優秀層を早期か

  ら囲い込むそうですよ。御社でもその前にぜひ」

 

 という囁きをしている営業マンの姿が目に浮かぶようです。

 ☆☆☆ 

 

 最近、識者(と言われている方々)の間からも、日本の新卒採用システムに

 対する批判がよく聞かれるようになってきました。

 

 その中でも「新卒一括採用」に関する議論が、先週末、ブログやTwitter

 なかで沸き起こっていました。

 どうやらきっかけは、この記事からだったようです。

 

 「大卒2割、就職も進学もせず…10万人突破」(2010年8月6日 読売新聞)

  http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100805-OYT1T01175.htm

 

 この記事に対して、脳科学者の茂木健一郎さんがTwitter13回連続でご自

 身の意見をつぶやいていました(13連続ツイートの文字数は、もはや「つぶ

 やき」の範疇を超えていますね)。

 

 茂木さんは、13連続ツイートの締めくくりを、このようにまとめています。

 

  『新卒一括採用で、他社に遅れると優秀な人材が確保できないと思ってい

   る人事担当のみなさん。それは、おそらく幻想です。本当に優秀な人材

   は、そんな決まり切ったレール以外のところにいます。そろそろ、御社

   は、世に先駆けて新卒一括採用をやめてみませんか?』

 ※茂木健一郎さんのtwitterアカウントはこちら

  ⇒  http://twitter.com/kenichiromogi

 

 そしてこの茂木さんの意見に対して、さまざまな方々が持論を展開されまし

 た。私とも親交のある常見陽平さんは、ご自身のブログ「試みの水平線」で、

 

  『就活や採活の茶番ぶり、新卒一括採用の問題や、それに付随する企業や

   大学、学生、官庁などの問題は現場の最前線で誰よりも強く認識してい

   るが、逆に「安易な新卒一括採用批判」が横行していることに危機感を

   持っている。中央公論でも論じたが、それでは学生を結局救うことは出

   来ないのではないかというのが私の問題意識だ。』

 と論じています。

 ※全文はこちら

    http://blog.livedoor.jp/yoheitsunemi/archives/51143679.html

 

 また、『街場の教育論』などの著作でも有名な内田樹(うちだたつる)さん

 は、ご自身のブログ「内田樹の研究室」で、

 

  『現行の就活は、「優秀な人材の登用」よりもむしろ、日本の若者たちを

   「組織的に不安にさせること」を結果として生み出していることを、企

   業の人事担当者はもう少し自覚して欲しいと思う。』

 

  『「支援すれば、大きく花咲く可能性」のある若者たちを「支援し、激励

   し、国力の底上げをする」という事業に日本のエスタブリッシュメント

   はさっぱり関心を示さない。』

 

  『私はいまの雇用システムでは、「きわだって優秀な人間がそれにふさわ

   しい格付けを得られない」ことよりも、「ふつうの子どもたちが絶えず

   査定にさらされることによって組織的に壊されている」ことの危険の方

   を重く見る。』

 と論じています。

 

 ※全文はこちら

  ⇒ http://blog.tatsuru.com/2010/08/06_1028.php

 

 他にも、企業の採用の現場におられる人事担当者の皆さん、人材業界(特に

 就職情報事業者)の皆さん、当事者である学生の皆さんからの意見も多く見

 られました。

 ☆☆☆

 

 大学(教育者)の立場から、企業(人事)の立場から、就職・採用事業者の

 立場から、学生の立場から、それぞれの主張や言い分の違いはあります。目

 指す社会や前提条件が異なるのだから、いろんな意見があって当然です。

 が、共通するのは、「やっぱりこのまんまじゃマズイよね」ということです。

 そして大切なのは、

 「じゃあどうすんのよ?」「誰がどこから変えていけばいいのよ?」

 「あなたはどうすんのよ?」

 ということだと思うのです。

 

 私は長年この就職と採用の業界の中で仕事をしてきた人間として、日本の新

 卒採用システムを、よりよいかたちに変えていく責任があると思っています。

 冒頭に書いたように、日本の就職や採用を歪なものにしてきた責任は(すべ

 てとは言いませんが)、私たちの業界にあると考えるからです。

 

 そして、変えていくための手段として、かつてこのコラムでもくどいほど触

 れてきましたが、問題意識を持った企業の経営者や人事担当者の皆さんと一

 緒に、「職サークル」の輪を広げていきたいと思っています。

  http://www.puff.co.jp/business/shoku_circle/

 就職情報会社がかつての大きな力を失ったいま、変える力を一番有している

 のは、企業の経営者と人事担当者の皆さんです。

 

 1社1社の力は小さくても、たくさんの会社が集まることで、それがいつし

 か大きなムーブメントとなります。

 「職サークル」の輪を広げることで、誰が誰のせいにするのでもなく、

 “すべての社会人が当たり前のように若者たちを見守り育てていく世の中”

 を創っていけたらと考えているのです。

 

 【今回のどげえするんか?】

 

 今回のコラムは「お盆ウィーク」ということもあり、読者の数も少ないかも

 しれんの。ちょっと前、Twitterでつぶやいた一言と、関連するブログを載

 せちょこうか。

 『新卒者採用が、若者を騙したり、若者の将来を失望させたりするものであっ

 てはならない

 あんたは、どげえ思う? どげえ考える? どげえするんか?

今週はお盆ウィーク。企業の夏休みは分散してきたとはいえ、やはりお盆の時期に休みをとる人たちは多い。

昨日は通勤路を行き交う人の数も少なかったように思う。メールの数も、電話の数も、いつもよりいくぶん少なかった。

そして早朝からの雨。

7月中旬からずっと続いてきた猛暑も、お盆休みウィークにあわせたのか、ちょっと一休みといった感じだ。

とはいえ、パフの社内はいつもとまったく同じ。月曜日なので朝8時から会議が続いた。

僕は午後は、月にいちどのメルマガのコラムを執筆。

執筆時間は少なかったのだが、ネタとなるブログなどの情報を収集するのにずいぶんと時間がかかった。

今回のコラムのネタにしたのは、「新卒一括採用」について。

先週末、twitterの世界を中心に、この話題で持ちきりだったのだが、僕もコラムで取り上げてみることにした。

新卒採用・就職というのは、企業や学生にとってはもちろんのこと、世の中全体の関心ごとである。

そのあり方について、いろんな方々が議論するのはある意味健全なことだ。

本日配信されるメルマガが、読者(主として企業の経営や人事)の皆さんにとっての、自分の会社の採用のあり方について考える、あらためてのきっかけとなればいいなと思う。

夜はとあるバイオリン奏者との簡単な打ち合わせ。このことはまた今度ね♪

さて。今週はじっくりインプットする週だと位置付けている(知らない間に僕のスケジュールにいろいろ組み込まれているのが不吉だが)。

雨が降って涼しいうちに、頭の整理をして、インプットする隙間を確保しなきゃな。

ジムを復活させた日

2010年8月8日 (日曜日)

昨夜、ちょっとしたハプニングがあった。

めずらしく家族そろって、銀座で晩御飯を食べていたときだった。

食べ始めて10分も経たないうちに、背中に激痛が襲ってきたのだ。

なんとなく夕方くらいから腹部に違和感があったのだが、激痛の箇所は腹部というよりも、わき腹から背中にかけてだった。

この痛みは、約2年前に経験した激痛に似ていた。

そう。思い出すのも忌まわしい、あの尿管結石である。

食事はもちろん中断。しばし座敷に横にならせてもらい、その後タクシーで聖路加病院の救急外来に向かった(家族との食事は台無しである)。

検査の結果、断言はできないものの「尿管結石の疑いが極めて強い」とのこと。

ただ、痛みは病院に着いて検査をしているうちに和らいでいった。水をがぶ飲みしたのが良かったのかもしれない。石はまだ腎臓か膀胱に潜伏していると思われるのだが…(汗)。

自分なりに尿管結石再発の原因を考えてみた。

酒の席が多いのは仕方がないことだし、いまに始まったことではない。

思い当たることがある。

そう。「運動不足」である。

たぶんそうだ。

新陳代謝が悪くなって、石が出来やすいカラダになってしまったのではないかと思うのだ。

5月下旬に足の指を骨折してからというもの、三か月近く、まともな運動を一切してこなかった。

6月下旬までは(足のギブスが取れるまで)タクシーばかりで、運動はおろか100メートル以上歩くことすらなかった。

ギブスが取れてからも運動しない癖がついてしまっていた。

そのうえダメ押しが、ここ数週間連続の酒席である。

酒席を繰り返すたびに、カラダに脂っぽいものが溜まっていっている自覚があった。

そりゃ石もできるわな。

ということで、本日から一念発起。ジムを再開することにした。なんと約3カ月ぶりなのである。

もう足の指もほとんど大丈夫。固くなっていて、曲げようとすると少しは痛いのだが、ゆっくり走るぶんには問題ない。

約2時間。ゆっくりとしたランニングと、軽いウェイトでの筋トレを繰り返して、たっぷりと汗を流した。

そして仕上げはサウナ。ここでも汗をさらに流した。

もちろん途中での水分補給は欠かさなかった。一リットル以上は飲んだと思う。

これで、体内に溜まった老廃物がすっかり外に出たんじゃないかな。

ジムから外に出ると、スッキリとした気分だった。

平日は仕事柄どうしても酒席は避けられない。食事もついつい摂り過ぎてしまう。

であれば、週末のアウトプットをしっかりとすればよいということになる。

インプットとアウトプット。このバランスが大事なのだ。

よし! 来週末も、しっかり汗を流すことにしよう。

それにしても、「石」はいまごろ、どこなんだろう。知らない間に放出されたのだろうか。

しばらくは、たっぷりと水の入ったペットボトルを手放せないな。

歴史は夜作られる?

2010年8月7日 (土曜日)

土曜の朝、高校野球の開会式をテレビで観ながら週の最後の日記を書いている。

高校野球の開会式をテレビで観るのって、いつぶりだろう。ひょっとしたら何十年ぶりじゃないかな。

おー! いいなぁ…。

腕を上げて足を上げて、イッチニィ、イッチニィと行進が続いている。

選手たちはみんな初々しい顔つきだ。引き締まった顔つきだ。にやけた奴もなかにはいるな><。緊張のあまり、手と足が同時に出ている奴もいるぞ(笑)。

僕が高校野球をいちばん真剣に見ていたのは、小学生~中学生のころだった。怪物、作新学院の江川卓選手が活躍していたころが、僕にとっての高校野球のピークだった。

自分も下手糞ながらも、小学校5,6年生のとき、夏の時季だけ特別に結成される少年野球チームに参加していたこともあり、自分自身があの甲子園のグランドにいるかのような気持ちになりながら、応援していたことを思い出す。

それはともかく、今週は夜を中心に忙しかったなあ。

いや、「今週は」ではなくて、7月の中旬くらいから、ずっと続いているような気がする。

でも単なる飲み会ではない(そういうときもたまにはあるけど、苦笑)。

「歴史は夜作られる」と言うけれど、その通りかもしれない。

重要な出会いがあり、打ち合わせがあり、議論があり、意気投合があり、新しい機会創造に向けての第一歩が始まるのが夜なのである。

考えてみたら、パフの創業が決まったのも深夜、場所は新橋の居酒屋だったしね(笑)。

閉塞感が漂う昨今ではあるけれど、前向きなパワーを発揮しながら頑張っている人たちはたくさんいる。特に、同年代の人たちのなかに、そういう人たちがたくさんいるのを見るにつけ勇気をいただく。

昨夜の会合(勉強会)もそうだったな。

障害者雇用に関することで、昨年からさまざまなご支援をいただいている株式会社FVPさん(職サークルの賛助企業にもなってもらっている)。そのFVPさんが開催している勉強会に、昨夜は参加させてもらった。

Swan (2)

ヤマト運輸の小倉昌男さん(故人)が、熱い思いで設立したベーカリー運営会社、株式会社スワンの現社長である海津歩さんの話を聞かせていただいた。

場所は同社が運営する東銀座のスワンカフェ銀座店である。ワインと料理の美味しいお洒落なお店だ。

海津さんは現在50歳。昭和35年生まれで、僕とまったくの同い年である。

25歳のときにアルバイトとしてヤマト運輸に入社した。若いころは(入社してからもそうだったのかな?)、リーゼント姿で肩で風を切って歩くようなワルだったという。

※海津さんのことを紹介している記事⇒ http://www.asakyu.com/anohito/?id=300

入社後も、常識人では考えられないような無謀なことをたくさんしでかして、問題を多数起こしたらしいのだが、そのことが現在の宅急便の多様なサービスを生みだすきっかけとなった。理屈ではなく体当たりで、非常識を常識に変えて行った。中途半端な上司には扱いづらい社員だったのだろうが、小倉昌男さんにとっては可愛くて仕方のない社員だったのではないだろうか。

講演は、そんな海津さんの体当たりの生きざまや、経営者としての雇用やビジネスに対する考え方が凝縮されたものだった。実に胸がスカッとするお話しだった。普通なら見捨てられてしまったかもしれない人材を、スゴイ経営者として育てた小倉昌男さんにも感銘を受けた。

ところで、海津さんが人材を採用する(雇用し続ける)基準のお話しに、特に僕は仕事柄、共感した。

3つある(記憶で書いているので多少表現は違うかもしれませんがご容赦を)。

1)朝、遅刻せずに出社し続けること

2)相手の目をみて、笑顔で挨拶すること

3)言い訳をしない(人のせいにしない)こと

これだけである。

しかし、これが守られなかったときは厳しい。

「遅刻するようなやつは問題外だ」

「人の目ぇ見て挨拶もできねぇような奴が、信じられるわけがねぇ」

「人のせいにするような奴に仕事をさせるわけにはいかねぇ。即刻解雇だ!」

・・・痺れたな。

上の三つを採用基準(解雇基準?)にしたら、多くの会社の多くの社員たちは職を失うかもしれない(苦笑)。ひょっとしたら、管理職以上は根こそぎ駆逐されてしまうかもしれない(大笑)。パフの社員はいい線いってる気もするが、それでも何人かは解雇しなきゃいけないかもしれないな(笑・・・えない)。

「即刻解雇」は過激かもしれないが、経営者たるもの、そこまでの思いをもって人の採用や教育を考えなければならないのかもしれないな。

海津さん、昨夜はありがとうございました。またぜひ個別にお話しを伺えたらと思います。

簡単な日記にしようと思ったんだけど、海津さんのことを書き始めたら、思わず長くなっちゃった。

気がつけば高校野球の開会式が終わり、もうすぐ一戦目がプレイボールである。

歴史は夜作られるのかもしれないが、高校野球の感動は日中の炎天下に生まれる。

がんばれ、高校球児たち!

職サークル推進会議だった日

2010年8月6日 (金曜日)

昨夜は、朝8時半の東北新幹線に飛び乗った。

目的地は会津若松。ITの研究に特化していることで有名な、会津大学で打ち合わせを行うためだ。

新幹線を郡山で下車し、その後、在来線(磐越西線)に乗り換えて一時間以上揺られてやっと到着。

Aizu

朝8時半の新幹線に乗ったのに、到着はジャスト12時。大阪に行くよりも時間がかかってしまうんだな~。

大学での打ち合わせは円滑に終了。今年の11月と来年の1月に、イベントを開催することになったのだ。

打ち合わせ後に、雑談を兼ねて、「職サークル」のことを説明させてもらった。

特に、「絵本」の話で盛り上がる。大人たち(教職員のみなさん)にぜひ読ませたいとのことだった。

打ち合わせ終了後、すぐ東京にとんぼ返り。

せっかく会津まで来たんだから、野口英世記念館とか、裏磐梯とか、猪苗代湖とか、いろいろ行きたいところはあったんだけど、ぐっと我慢。

なぜなら、本日はパフで「職サークル推進会議」の第一回目が開催されることになっていたからだ。

ルネッサンスのために新しくなった職サークル。いちはやく協賛企業になってくださった心熱き人事担当者の皆さんが、パフの狭い会議室に集合してくださった。

僕が帰社して会議室を覗いてみたら、あらびっくり。

日ごろは最高でも6名しか入れない部屋なのに、15名ほどの皆さんが詰め込まれていた。

もう熱気がムンムン。

会議後は、近場の居酒屋で懇親会。ここも会場が狭いこともあり、またも熱気でムンムン。

この推進会議のことはまた別途詳しく書こうと思うけど、「職サークル」の意義を認めてくださり、自社の新卒採用のなかで「選ぶだけの採用から育てる採用」へのシフトをとってくださろうとしている熱い人事担当者のみなさんに最大級の感謝なのである。

さて、本日はすでに金曜日。

毎週のことだが、今週こそは本当にあっという間だったな。しかも、一日も欠かさず会食が入っていた(あ、今夜もだ)。

来週はお盆ウィークなので、外出も控えめ。じっくり籠ることにする。

本日は決算報告のための最終仕上げを行う予定だ。株主の皆様には、来週の中ごろには正式なご報告をしたいと思っている。

ということで、もう一息がんばりましょう!

新富町の良さを再発見した日

2010年8月5日 (木曜日)

昨夜は、某業界団体の専務理事と、その奥様と、僕の3名で、新富町ツアー(?)を行った。

その某業界団体は新富町に事務所が置かれているのだが、この春に赴任したばかりの専務理事は新富町という土地に不案内であり、以前から、「クギちゃん、こんど新富町のお店を紹介してよ」とお願いされていたのだ。

何を隠そう(隠しているわけでもないが)、この専務理事も、そして奥さんも、僕と同い年である。しかも専務理事は、前職では某大企業の採用責任者を務めていたこともあり、旧知の間柄。でもいまは、いっさいのしがらみ抜きの単なる仲のいい「同い年のお友達」なのである。

向かったお店は、新富町の駅を出てすぐのところにある古ーいお店。60歳を優に超えていると思われる(70歳くらいかな?)熟年のご夫妻だけで経営している飲み屋さんだ。

一階にはカウンターが数席と4人掛けのテーブルが一つあるのみ。僕らは二階に通されたのだが、最初から最後まで貸切の状態。まるで田舎の小さな民宿の食堂にいるような感覚だった。

料理がいけていた。

まぐろの刺身(厳密にはぶつ切りと中落ちですね)が一皿300円。枝豆が250円。厚揚げやてんぷらも300円程度。その他つまみ類は、ほとんどが200円~300円なのだ。しかもボリウムもたっぷりある。そして飲み物も、極めて安い。地方の名酒が、さりげなく並んでいるのだ。

会計をしてみると、三人で十分に食べて飲んだにもかかわらず、ひとり三千円でお釣りが来た。

下手な高級料理店に行くよりも(見た目は怪しくてオンボロだが)満足度抜群の店。他人には教えたくない店である。新富町、恐るべし。

この店を気分よく出たあと、もう一軒、新富町の「かの名店」に、専務理事ご夫妻をお連れした。

それは、おなじみ「スナックのろ」である。

この日記でも何回も登場している店なのだが、新富町で開業して、もう40年ほどになる。いまのママが高校生のとき、喫茶店としてスタートした店だ。その当時は若者だったお客さんも、いまはもう60歳超の方々ばかり。なかには、70歳、80歳、90歳といったお客さんも常連だったりする。内装も昭和30年代そのもの。でもとても清潔感あふれる店で、ママ手作りの料理も天下一品なのだ。

うん。やっぱり新富町恐るべしなのである。

実は専務理事は、この業界団体のトップである某大企業の副社長から、「新富町で安くて美味しいお店を探索しなさい」というミッションを与えられていたという。もう、この二つのお店を紹介するだけで、ミッション達成なのではないかな(笑)。

いやー、東京は懐が深い。新宿、渋谷、赤坂、六本木、銀座の繁華街なんかは、素人が行く街だ。

やっぱり下町にこそ、本来の東京の良さがある。

昨夜は、あらためて新富町の良さを発見した夜だった。

パフで唯一のママさん社員だったYさんが、つい先日パフを退職した。お子さん(元気な男の子で、“いっくん”という)が来年の春から小学校にあがるのだが、このタイミングで、子育てと働き方の位置関係を見直すことにしたのだという。

できればママさん社員として居続けて欲しかったと思う一方で、いっくんのこともよく知っている僕としては、このタイミングでママとしての時間をたっぷり取りたいというYさんの気持ちもよく分かるので、ここはYさんを気持ちよく送り出してあげたいと思った。

オフィシャルな送別会は、先日会社のそばで行われたのだが、僕はそのときちょうど、Fネットの総会で大阪にいたため参加することができなかった。

そこで昨夜、Yさんのお家のそば(歩いて15分ほど)の神楽坂で、一対一の送別会を催させてもらった。

行き道、いっくんに何かプレゼントを買おうと思い、銀座の文房具屋に立ち寄ったのだが、どうもピンとくるものがない。

そこで、ちょっと足をのばして、ビックカメラ有楽町店5Fの、電子辞書コーナーに向かった。

来年から小学生になる“いっくん”。多少早いかなとも思ったのだが、漢字辞典(ひらがなを入力すると漢字に変換されるシンプルなもの)をプレゼントすることにしたのだ。ラッピングも男の子向きの包装紙を選んでもらった。

Yさんが入社したころのいっくんは、まだ2歳~3歳で、赤ちゃんをやっと卒業したばかりという感じだった。

そんないっくんを、Yさんは土曜日によく会社に連れて来ていたのだが、僕は(Yさんには仕事に専念してもらうために)いっくんを外に連れ出して、よく一緒に遊んだものだ。

そんな思い出もあり、いっくんへのプレゼントの選択には、ちょっと力が入ったのだ。

送別会のお店で、まずはこのプレゼントを渡したのだが、ことのほかYさんは喜んでくれた。よかったよかった。

それからしばし、Yさんの嫁ぎ先(老舗のてんぷら屋さん)の話や、旦那さんの仕事(僕の父親と同じ板前さん)の話や、子育ての話などなどで盛り上がった。辞めた今だからこそ聞けるパフの社員の話も傑作だったな(笑)。

ともあれYさん、3年間のパフでの仕事、お疲れさまでした。

いっくんが立派な男に成長するまで(小学校2年生までに親離れするんだっけ?)、しばし子育てに励んでくださいね。

☆☆ 追記 ☆☆

いっくんのママから、いっくんが電子辞書を見ながら書いたという「初めての漢字」が送られてきました。記念に掲載しておきます。 芸術的な漢字だ!!

20100803kanji